また種目の順序については、最初がスイム(水泳)・次にバイク(自転車)・最後にラン(マラソン)というのが一般的ですが、 正式な規格に基づいていないローカルレースにおいては、その順序を入れ替えて行われることもあります。

基本的に定められている種目の順序は、長距離レースが特に過酷だということもあり、選手の健康と安全性を重視して、スイム・バイク・ランの順序とされています。もしスイムが最後だと選手の疲労が大きいときに、危険すぎるからです。

1982年にトライアスロンレースの各種データが分析され、最も効率よくバランスのとれた距離が、スイム1.5km・バイク40km・ラン10kmのトータル51.5kmということでITUが設定し、それがオリンピック・ディスタンスという距離表現として一般化されました。

そのため、多くの大会がこのオリンピック・ディスタンスを基準とするようになり、現在、世界選手権など世界の主要なトライアスロン大会のうちほとんどが51.5kmの距離設定となっています。

アイアンマンレースとは?

男性の逞しい前腕と二の腕
よく、トライアスロンが鉄人レースと表現されていますが、実はアイアンマンと呼ばれているレースがその原点です。アイアンマンの距離は、スイム3.8km・バイク180km・ラン42km・トータル226kmの長丁場となっています。

ハワイ発祥のアイアンマンも今では全世界で開催されるようになり、発祥の地であるハワイの大会は最高峰の世界選手権という位置づけとなっています。

ハワイ大会には、世界各地で開かれる大会で上位入賞した選手と、抽選によって参加する権利を得ることができた選手だけが参加可能です。この参加権利は、スロットと呼ばれています。

日本国内では2010年までの間、長崎県の五島列島においてアイアンマンジャパンが開かれていました。日本の近隣諸国では、中国と韓国においてアイアンマンレースが開かれており、多くの日本人のトライアスロン競技者が参加しています。

準備に要する期間と練習の方法

スクイズボトルと男性
次に出場する予定の大会で、割り当てられたスイムの距離が問題なくクリアできるように、体力回復の期間を設定する必要があります。またスイムは、3種目中最もトラブルが起こりやすい種目なので、十分な練習量が必要です。

今までに運動の経験が有る方やまったく無い方、運動経験が過去にあったとしてもブランクが長い方など、運動の習慣や今の時点での体力強度によっても、試合と試合の間に必要な回復期間は異なります。それぞれの状況に合わせ、3~9か月程度を目安に練習スケジュールを組むことをおすすめします

次の大会でこなすことが必要となる距離を、いきなり完璧にクリアする練習は不必要です。その時点の体力・能力と相談し、少しずつ続けることができる練習量で確実に距離を伸ばすようにしましょう。

  

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