バトルロープって何?
「バトルロープ」とは最近話題になっているトレーニング器具です。
「バトル」という物騒な名前はついていますが使い方は単純で、太さ3〜5cm程度の長いロープをふるというだけのシンプルなトレーニング方法です。
さまざまな箇所の筋力アップに加えて有酸素運動としての効果も得られます。
ロープトレーニングで得られる効果
ロープトレーニングは腕の筋力だけが鍛えられると思っている人も多いと思いますが、多くの効果が得られます。
上半身の筋力アップ
ロープ自体に10kg程度の重さがあるため、もちろん腕の筋力がアップします。
ロープを持って上下に動かすことで、腕・肩周りの筋肉、広背筋や大胸筋などの上半身全体の筋力アップになります。
ロープの重さによる負荷と、長いロープ全体をしっかりと動かす負荷がダブルでかかるため、単純に腕の力だけではロープを動かせません。
下半身の筋力アップ
ロープの重さやロープの動きに耐えるため、大殿筋、太もも、ふくらはぎなどの下半身の筋肉にも大きな負荷がかかります。
下半身が弱いと、ロープを動かしていてもすぐにふらついてしまいますので、ぐっと腰を下ろして下半身で踏ん張りを効かせるのがポイントです。
体幹トレーニング
このトレーニングには、ロープの動きと重さに耐えてふらつかないようにするために、体に一本の芯を通す必要があります。
運動中の体のバランスを取ろうとすることで腹横筋・腹斜筋、多裂筋などを始めとするインナーマッスルが鍛えられ、体幹トレーニングの効果が得られます。
有酸素運動
バトルロープは10分程度使用しただけでもしっかりと心拍数が上昇し、心肺機能を高めるのに役立ちます。
1セットは数十秒程度ですが、爆発的に筋力を使う無酸素運動ではなく、ある程度の時間に渡って持続した力を出す必要があるため有酸素運動になります。
全身の筋力アップと有酸素運動による脂肪燃焼効果によって、ダイエットにも適しています。
バトルロープを使ったトレーニング方法
バトルロープを使ったトレーニングは簡単ですがさまざまな方法があり、やり方によって運動強度もさまざまです。
まずは基本をしっかりおさえておきましょう。
基本は「ウェーブ」系のトレーニング
基本になるのはロープを持って波のように動かす「ウェーブ」というトレーニングです。
両手でロープを掴んで同時に上下させる「ダブルウェーブ」、左右の手を交互に上下させる「オルタナティブウェーブ」は初心者にもやりやすいトレーニングです。
ロープを左右に動かす「サイドスネーク」も取り入れてバランスよく鍛えたいところです。
「スラム」系で運動強度アップ
ウェーブと同じような動きですが、ロープを叩きつける動きを加える「スラム」系のトレーニングは、ウェーブ系よりも強度の高いトレーニングになります。
両手でロープを掴んで上下させ、下ろすときにロープを地面に叩きつける「ダブルロープスラム」、左右を交互に叩きつける「オルタネイトスラム」、両手を体の片側から逆側に弧を描くように動かしてロープを叩きつける「サイドトゥサイドスラム」などがあります。
スクワットやジャンプも取り入れることができる
スラム系のトレーニングにスクワットやジャンプを取り入れるとさらに強度の高い全身運動になります。
ロープを振り上げるときにジャンプをし、叩きつけるときにスクワットの動きをする「ジャンピングスクワット・ロープスラム」は全身の筋肉を使うだけでなく、心肺機能アップにも高い効果が得られます。
上級者向けのトレーニングもある
もっと強度の高いトレーニングをしたい!という人は「プッシュアップロープ」を試してみましょう。
ロープを握った状態で腕立て伏せをし、体を上げるときに手足を使ってジャンプをして体を浮かせ、ロープをウェーブさせます。
ジャンプをしたときに腕だけでなく足も浮いている状態になるようにしましょう。
バトルロープトレーニングの注意したいポイント
バトルロープトレーニングをする際には、以下のポイントに注意して行いましょう。
- 事前にウォームアップをしておく
- ロープを使えるジムか、自宅の庭など広い場所で行う
- ロープの真ん中を柱や重りなどの動かないもので抑えて行う
- ロープ全体が波打つように大きく動かす
- 一定のリズムになるように行う
- 20秒運動→20秒インターバルのサイクルで行う
バトルロープの選び方
バトルロープは太さ・長さ・重さをチェックして選ぶようにすると良いでしょう。
太さ
バトルロープの太さは38mmのものと50mmのものが多く売られています。
一般的には男性は太めの50mm、女性は38mmと言われることが多いですが、性別にかかわらず手の大きさによって握りやすい方を選ぶと良いでしょう。
長さ
9メートル以上あるものが望ましいですが、もっと長いものも売られています。
長いものの方が負荷が高くなりますが、その分場所も必要になります。
自分がトレーニングを行う場所が縦5m程度なら9mのものを、10m程度のスペースで使うなら15m程度のロープを使用できます。
重さ
太く長いほど重量が重くなります。太さ50mm・長さ9mのもので12kg前後と言うものが一般的です。