ロープの種類を知ろう
フリークライミングをするときにまずいちばん大切なのはクライミングロープです。クライミングロープは命を守るために無くてはならないアイテムですから、信頼できる安全で強度の高いものを選びたいところです。
まずはロープの種類を知り、間違えずに選べるようになりましょう。
クライミングロープといえばダイナミックロープ
ロープには「ダイナミックロープ」と「スタティックロープ」の2種類があります。クライミングに使用するのはダイナミックロープです。一般的に「クライミングロープ」と言われたら「ダイナミックロープ」のことだと思えば大丈夫です。
ダイナミックロープは落下時に衝撃を少なくするために伸縮性があるのが特徴です。バンジージャンプのゴムをイメージするとわかりやすいでしょう。
スタティックロープは救助用
スタティックロープ、あるいはセミスタティックロープと呼ばれるロープは基本的にはクライミングには使用しません。ダイナミックロープのような伸縮性が無いため、落下時に衝撃を吸収することができたいためです。
スタティックロープは救助時に使用したり、産業用として荷物を釣り上げるのに使用したりします。ダイナミックロープと間違えて買わないように気をつけましょう。
目的別のクライミングロープの特徴
ダイナミックロープの中でも「シングルロープ」「ダブルロープ」「ツインロープ」に分けられます。それぞれの特徴と使用する目的を見ていきましょう。
シングルロープ
最もよく使われるのがシングルロープです。クライミングジムでのスポートクライミングで使用したり、1本で登り切る(シングルピッチ)ときに使用されます。
太さも9mm後半から11mm程度の太めのものが主流で、最も丈夫に出来ています。
ダブルロープ(ハーフロープ)
ダブルロープはアルパインクライミングやアイスクライミング、マルチピッチクライミングなど、2本1組で使うロープです。1本が切れてももう1本で支えることができ、屈曲したルートや岩の多いルートで使います。
8.5〜9mm程度の太さのものが主流です。ダブルロープの性能はシングルロープの75%程度です。
ツインロープ
ツインロープも2本1組で使いますが、ダブルロープと違ってまとめて1本として使うのが特徴です。ツインロープもアイスクライミングやアルパインクライミングで使われます。なお、シングルロープの半分程度の性能です。
クライミングロープを選ぶときにはここをチェック!
クライミングロープを選ぶときには「強度」「太さ」「長さ」「加工」の4点をチェックしましょう。
UIAA耐墜落回数
ロープは強度が何より大切です。強度を図る指標になるのが「UIAA耐墜落回数」です。80kgの人形をロープにくくりつけて落下させたときに、落下の衝撃に耐えられた回数をカウントしたものです。回数が多いほど強度が高く安全です。
衝撃荷重と伸び率
衝撃荷重とは落下したときにどれくらいの衝撃を体が受けるかという数値のことです。当然衝撃は小さい方が良いので、この数値が小さいほど衝撃吸収性能が良いということになります。
また、伸び率も記載されており、伸び率が大きいものは衝撃荷重が小さくなります。
ロープの太さ
ロープの太さにもさまざまなものがあります。太いロープの方が強度が高いですが、最近では細く頑丈なロープも多く販売されています。