ランニングはシューズさえあれば誰でも簡単に始められるスポーツです。ダイエットや運動不足解消、ストレス発散などの目的で始める人も多いでしょう。
そんな気軽にできるランニングですが、走った距離やペースなど、自分の走りを細かく知ることができたらさらにやる気が出ると思いませんか? ランニングをもっと楽しみたい、もっと本気で走りたいという方におすすめなのが、ランニング用GPSです。
ランニング用GPSの機能と役割
GPSは、グローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System)の頭文字をとったものです。人工衛星から送られる信号を利用して特定の端末の位置を測定するシステムで、スマートフォンなどにも搭載されています。
では、ランニング用GPSを使うと一体どんなふうに便利なのでしょうか。まずはその機能と役割についてご紹介します。
距離の測定
GPSで位置がわかるので、走った距離を簡単に知ることができます。目標の達成度や体力の変化などが数値でわかるので、モチベーションアップにつながります。
スピードやペース
位置情報の変化から、どのくらいの距離をどのくらいの時間で移動したかということがわかります。全体のスピードはもちろんペースの変化なども細かく見ることができるので、走りの改善にも役立ちます。
コース
自分がどんなコースを走ったか記録できます。いつものランニングコースはもちろん、旅先でのランニングや皇居ランなどいつもと違ったコースを記録しておき、後から振り返るのも楽しいものです。
高低差
GPSによっては走ったコースの高低差も計測してくれます。どのくらいアップダウンがあったかが可視化されるので、距離やスピードだけではわからない運動強度まで知ることができるのです。
心拍数などの細かいデータ
ランニング用GPSの中には、心拍数や足の接地時間など細かいデータまで計測してくれるものがあります。ファットバーンを意識したランニングや、走りのフォームの改善にも役立ってくれます。
データの記録と管理
ランニングは楽しんでいても、距離やスピードといったデータの管理は億劫だという方もいるでしょう。ランニング用GPSの多くはスマートフォン用アプリやパソコンと連携でき、簡単にデータを記録、管理できます。
「今日はこんなに走った」「少しスピードが上がってきた」といったことがわかれば、ランニングの楽しさはさらに広がり、モチベーションも上がるはずです。
ランニング用GPSは時計型がおすすめ
ランニング用GPSはさまざまなタイプがありますが、今、主流なのは時計型のものです。
手首につけるだけなので持ち運びの心配はいりませんし、走っていて邪魔になることもありません。今の距離やスピードを確認したいというときにもさっと確認できます。
スマートフォン用アプリでも、ランニング用GPS系のものは多く出ていますが、どうしても重さや存在感は気になるところ。かといって専用ケースで腕に固定すれば、走っているときにすぐに記録を確認することはできません。
本気でランニングをしたい、もっと快適に走りたいと感じている方は、ぜひ時計型のランニング用GPSを使ってみてください。
ランニング用GPSウォッチの選び方
ここからはランニング用GPSウォッチ、つまり時計型のランニング用GPSについて解説します。
ランニング用GPSウォッチといってもさまざまな種類がありますから、選ぶポイントをしっかり押さえておきましょう。
「みちびき」対応モデルがおすすめ
「みちびき」は2010年に打ち上げられた衛星システムです。これの優れた点は、常に日本の真上に位置しているというところです。
みちびきに対応していないモデルは、世界中の上空にある衛生システムと通信して場所を割り出しています。そのため、10mも誤差があるといったことも当たり前でした。
しかし、日本の真上にあるみちびきを使えば、この誤差は数cmまで縮まります。高い精度で位置を測定できることで、複雑に入り組んだ道や細かいカーブが続くような道でも正確に記録できるのです。
ランニングの記録をより正確に残したいなら、「みちびき」対応モデルであることは必須条件です。
稼働時間
GPSウォッチは常に通信をしている状態になるので、普通の時計のように長く電池が持つというものではありません。フルに充電した状態で何時間連続使用できるのかというのは非常に重要なポイントになります。
商品説明をみると、「時計使用時」と「GPS使用時」で稼働時間を分けて表示しているものがほとんどです。時計表示では十数週間持つけれど、GPS使用時は20時間ほどになるなど、モードによって稼働時間は大きく変わります。必ず両方を確認しましょう。
GPSモードの場合、多くの製品が15時間から20時間程度の稼働時間となっていますが、中には30時間持つものもあります。
特に、長距離のランニングをする人の場合は途中で電池が切れるということがないように、稼働時間が長めのものを選びましょう。
フィット感
走っていてGPSウォッチがずれれば、それだけでストレスになります。腕の太さやいいと感じる着け心地はひとそれぞれ違いますから、自分に合ったものを選ぶことが大切です。
ポイントは文字盤の形状とバンドの太さ、そしてバンドが細かく調整できるかどうかです。
特に文字盤の形や大きさ、バンドの太さが自分に合わないと、手や手首にくいこんだりぶつかったりと小さな不快感を感じ続けることになります。
普段使っている時計の大きさや形状と比べる、実際に店で試着するなどして、自分にぴったりくるものを選びましょう。
重量
重さも走る上では気になるポイントです。
GPSウォッチのは重さ50g前後のものが多くなっていますが、70g台や30g台のものもあります。小さな違いでも、長い時間走っていると腕の疲れや不快感につながることもあります。おすすめはやはりできるだけ軽いものです。
ただし、形状やフィット感によっては多少重くても気にならない場合があります。反対に、どんなに軽くてもフィット感が悪ければ邪魔に感じるでしょう。
できれば試着をして、できるだけ自分のパフォーマンスを邪魔しないものを見つけたいところです。
パソコンやスマートフォンとの連携
GPSウォッチの多くは専用スマートフォンアプリなどと連携できます。スマートフォンアプリならいつでも手軽にデータを確認できますし、パソコンなら多くのデータを一覧したり、コースを大きな画面で確認したりといったことができます。
どちらもそれぞれ利点があるので、自分の使いやすさを考えて選びましょう。手軽さを考えると、スマートフォンアプリとの連携ができるものがおすすめです。
ランニング用GPSウォッチの2大人気メーカー
ランニング用GPSには二つの人気メーカーがあります。二つのいずれかの製品を選べば、まず間違いないといえます。
ガーミン
ランニングウォッチといえばガーミン、というほどの人気メーカーです。GPS製品を専門に扱っているので、その性能は折り紙つき。ランナーがほしいと感じる機能をあれこれ搭載しているのも特徴です。
エプソン
プリンターで有名なエプソンのGPSウォッチの最大の特徴は、駆動時間が長いこと。GPS機能を利用していてなお20時間以上の連続使用が可能なモデルが豊富で、長距離ランナーやいちいち充電したくないという人におすすめです。
ランニング用GPSウォッチのおすすめ7選
ランニング用GPSウォッチの中から、特に評価の高いものを7つ厳選しました。ランキング形式で紹介します。
第7位:エプソン リスタラブルGPS
第7位はエプソンのリスタラブルGPS。GPS機能使用時で30時間連続使用可能というのは、さすがエプソンといったところでしょう。
距離、ペースの測定、ラップタイム表示、停止時のオートポーズ機能と機能を最低限にしぼり、シンプルで使いやすい作りになっています。別売りのHR(心拍数)モニターを購入すれば、心拍数測定機能が使えるようになります。
また、「Epson View」というアプリを使えば、スマートフォンやパソコンでデータを管理できます。
第6位:ガーミン ランニングウォッチGPS ForeAthlete 230J
第6位はガーミンのForeAthlete 230Jです。ForeAthleteシリーズの中でも比較的安価で、初心者にとっては手を出しやすい一品です。
稼働時間は、GPSモードで約16時間。直径31.1mmの大画面で、走りながらでも確認しやすいのが嬉しいポイントです。また、専用アプリでデータの管理ができ、そのアプリの使いやすさも高い評価を得ています。
第5位:ガーミン ランニングウォッチGPS ForeAthlete 920XTJ
第5位はガーミンのForeAthlete 920XTJ。高い人気を誇った910XTJの後継モデルです。
「ウルトラトラックモード」という長時間使用を前提としたモードがあり、この場合の稼働時間は約38時間。61gという重量は少し重ためですが、910XTJが72gで20時間稼働だったことを考えると大きく進化したといってよいでしょう。
ランニング以外にも、フルマラソンやトライアスロンなど、長時間かかる競技をしているスポーツマンに人気のモデルでもあります。
第4位:ガーミン ランニングウォッチGPS ForeAthlete 220J
第4位のガーミンのForeAthlete 220Jは、230Jの前のモデルながら今でも根強い人気の商品です。こちらもシリーズの中では安価で、初めてのGPSウォッチにはぴったりの商品といえます。
低反射で視認性の高いカラーディスプレイや、屋内などのGPSが届かない場所でも距離やスピードを計測できるGセンサーなど、基本的には230Jと同じ機能を備えています。
あえて違いを挙げるとすれば、重量とデザイン。220Jが40.7g、230Jは41gと非常にわずかながら220Jの方が軽い作りになっています。また、デザインは大幅に変わっているので好みの方を選ぶとよいでしょう。
第3位:ガーミン ランニングウォッチGPS ForeAthlete 935
第3位はガーミンのForeAthlete 935です。GPSモードで最大21時間、ウルトラトラックモードで最大44時間と、非常に長時間の稼働を実現しています。長距離ランナーはもちろん、頻繁な充電が面倒だと感じる人にもおすすめです。
LEDライトで赤血球の数を測定することで心拍数を測る「光学式心拍計」を内蔵。さらに、別売りの胸部ベルト式心拍計とペアリングすることで、乳酸値やストレススコアなど多彩なデータを取得できます。
また、ガーミン社が出している、工具不要で簡単に交換できるQuickFitバンドに対応しています。これでバンドを交換すれば、スポーツ以外のシーンでも活躍してくれます。
第2位:ガーミン ランニングウォッチGPS ForeAthlete 35J
第2位は、スクエア型のこちら。ガーミンのForeAthlete 35Jです。とてもシンプルな作りで、重量はたったの37.3g。運動パフォーマンスを一切邪魔しません。
画面はモノクロながら見やすく、光学式心拍計も内蔵。一日や一週間の運動量なども測定してくれるなど、ガーミンならではの豊富な機能を備えています。
第1位:ガーミン ランニングウォッチGPS ForeAthlete 235J
第1位は、ガーミンのForeAthlete 235J。Amazonでは230以上のレビューがありながら、評価は4.4。圧倒的な人気を誇る商品です。
直径31.1mmの大画面、約42gという軽量ボディ、高精度のGPSにGセンサー、光学式心拍計など、同シリーズのいいところを全て備えたような作りになっています。現時点で文句なしの最高モデルといっていいでしょう。
まとめ
ランニング用GPSは、走った距離やスピード、コースや心拍数など、さまざまなデータを自動的に記録してくれるグッズです。
ただ漫然と走っているよりも、数値やグラフという目に見える形で成果が見えた方がやりがいがありますし、効果的なプランを考えたり、適切な目標を立てたりといったことにも役立ちます。
ここでご紹介した商品はAmazonでも購入できます。ランニング用GPSを使ったことがないという方はぜひ試してみてください。