スポーツ選手を始め、スポーツをする上で体調管理と同じ様に大切なのが栄養管理です。必要な栄養素が不足することでトレーニング効率が下がったり体調の管理が難しくなったりします。
鉄もスポーツ選手にとって重要な栄養素で、運動をすると鉄の必要な摂取量が増えてしまいます。「ヘム鉄」「非ヘム鉄」といった種類、鉄の効果や選び方を知りましょう。おすすめの鉄サプリメントランキングもご紹介します。
スポーツする人は鉄の必要量が増える!鉄の効果を知ろう
スポーツをする人にとって鉄は必要不可欠な栄養素です。鉄とスポーツの関係、そして鉄の保つ効果や不足するとどうなるかなどを知っておきましょう。
鉄の持つ効果
鉄は血液を作る成分として、人体には欠かすことが出来ません。実に人体にある鉄の7割は血液中にあり、赤血球中のヘモグロビンとして酸素を運びます。
残りの3割は肝臓などで蓄えられる「貯蔵鉄」といわれます。貯蔵鉄は働いている鉄分である「機能鉄」が不足した場合に血液の中に出されて機能します。さらに鉄にはエネルギーの代謝や肝臓の解毒・分解作用を助ける酵素を作っています。
また、以下のような効果があります。
- 赤血球を作る
- ヘモグロビンとして酸素の運搬を行う
- 貧血予防
- 酵素を作る
- エネルギー代謝を助ける
- 疲労回復
- 持久力維持
- 肝臓や骨髄などで貯蔵される
鉄とスポーツの関係
スポーツをする人にとって、鉄は非常に重要な役割をしています。運動をするときに筋肉を動かすためにはエネルギーが必要なだけでなく、酸素も必要になります。
鉄は全身に酸素を運搬する働きとエネルギー代謝(エネルギーを生み出す)の働きがあるため、鉄が無くては十分なパフォーマンスをすることが出来ません。
運動をして体への衝撃が加わると赤血球が壊れることがあり、また汗によって体外に鉄が排出されます。そのため、スポーツ時は鉄の必要量が増えているのに排出量も増えてしまうという状態になります。通常の生活時よりも鉄の摂取量を増やすことが大切です・
鉄が足りないとどうなる?
鉄が不足するとスポーツ時のエネルギー不足や貧血、持久力の減退といったことが見られます。貧血によって酸素不足になり、息切れや動悸、頭痛などが起こりやすくなります。
運動能力が低下してしまいますので、パフォーマンスが低下しますし、疲労回復が遅くなるということもみられます。
鉄を含む食材を知ろう
鉄はレバーに含まれているのが有名ですが、他にも赤身肉やアサリなどの貝類、ひじき、赤身の魚、大豆、ほうれん草などに多く含まれています。
1日あたりの推奨摂取量は男性なら7.5mg、女性なら10.5mgですが、運動をする場合はもう少し摂取する必要があります。
ヘム鉄と非ヘム鉄を区別したサプリメントの選び方
鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があります。これらがどの様に違うのか、そしてスポーツをする場合にはどちらの方が適しているのかを知っておきましょう。
ヘム鉄
ヘム鉄はタンパク質と結合するという性質をもっているため、肉類などの動物性タンパク質に含まれます。
通常は鉄の体内への吸収率は8%程度で、基本的には吸収されにくいミネラルですが、ヘム鉄は吸収率が23%程度と割と高いため体内に吸収されやすいのが大きな特徴です。
非ヘム鉄
非ヘム鉄はヘム鉄に比べると吸収率が低く、5%未満です。大豆(大豆製品含む)やほうれん草といった植物性の食品に含まれているのが特徴です。非ヘム鉄は妊娠中など必要に応じて吸収率が高くなるという特徴があります。
スポーツをするときにはヘム鉄を含むサプリメントを選ぼう
スポーツ時には鉄不足から貧血やエネルギー不足になりやすいため、吸収率の高いヘム鉄を摂取することが望ましいです。食事からだけではスポーツ時に必要な分の鉄を摂取しきれないため、サプリメントで補うと良いでしょう。
鉄サプリメントの選び方をチェック!
鉄サプリメントを選ぶときには「ヘム鉄」が含まれていることをチェックすることが大切ですが、それ以外にも大切なポイントがあります。
鉄の配合量をチェック
鉄サプリメントの配合量をチェックしておきましょう。一日の推奨摂取量は前述の通り男性7.5mg・女性10.5mgですが、耐容上限量は男性50mg・女性40mgです。耐容上限量を超えないようにすることが大切です。
サプリメントの摂取で耐容上限量を超えた場合は過剰摂取になり、便秘・下痢・嘔吐といった胃腸の症状のほか、不整脈などの心臓系の症状などが起こります。
長期に渡って過剰摂取した場合には肝臓にダメージがかかり、肝がんや肝硬変といった病気にかかる可能性があります。
鉄と一緒に摂りたい栄養素をチェック
非ヘム鉄と鉄と同じく血液を作るのに役立つ栄養素であるビタミンB6やビタミンB12、葉酸が含まれているサプリメントを摂取すると貧血になりにくくなります。