セリン

セリン(非必須アミノ酸)の効果と副作用についての基礎知識

 

人間の体内では、多くのアミノ酸が働いていますが、それぞれの役割についてはそれほど詳しくは知らないのではないでしょうか。
今回はそのうち、「セリン」についてその効果や副作用などを紹介します。

セリンとは

非必須アミノ酸のひとつ

セリンとは、アミノ酸の中でも「非必須アミノ酸」と呼ばれるもののひとつです。
体をつくる役割を果たすタンパク質は、20種類のアミノ酸から構成されています。
その中で、人間が体内で十分な量を合成できない「必須アミノ酸」と、体内で合成可能な「非必須アミノ酸」があります。
セリンは非必須アミノ酸ですから、体内で十分な量を合成できるアミノ酸なのです。

【関連記事】必須アミノ酸と非必須アミノ酸の違いを理解して効果的に摂取しよう!

絹糸から発見されたアミノ酸

セリンは、絹糸に含まれる「セリシン」というタンパク質を分解することで発見されたタンパク質です。
その名もセリシンに由来しています。

そのため、セリシン、およびフィブロインといった絹糸タンパク質に多く含有しています。

食品中のセリン

セリンは、大豆たんぱくや小麦たんぱくなどから多く摂取することができます。
また、プロテインの一種としてその名をよく知られている「カゼイン」にも多く含まれています。
たんぱく質を含む食品

実は昔から摂取していた?

絹と世界史

セリンというアミノ酸自体が発見されたのは、19世紀に入ってから。

しかし、中国でははるか昔から絹糸の生産が行われていたとされ、シルクロードという形でインドやペルシャ、ヨーロッパへと輸出されていたことは、みなさんも中学校の歴史の授業でも学習したのではないでしょうか。
その美しさと手触りは、古くは権力者たちに愛されてきました。

日本でも絹の生産は古くから行われてきましたが、特に盛んになったのは明治時代になってから。
1900年代には世界最大の絹生産国となり、日本の中心産業となりました。

絹の歴史を辿っていくと、歴史の重要局面と関わっていることも多いのです。

今でも食用に

古代から人々は、絹を生み出すカイコを食用としてきました。
現代でも、日本の一部地域やアジア諸国で食用としている例も見られます。

期待されているセリンの効果

古代の人々が、絹つまりセリンの健康効果に関して、どこまで理解していたかは分かりません。
重要なタンパク源としての認識はあったものと思われますが、最近ではそれ以外にも健康効果があるとする研究も見られます。

セリンの美肌効果?

セリンは肌の角質中に多く存在するアミノ酸です。
天然の保湿成分があるとして、化粧水に配合されている例が見られます。
肌にとって保湿が大切であることは間違いありません。

ただし、セリンを塗り込んだからといってそれが働いてくれるかは別問題です。
角質中に多く存在するのは確かですが、それが体内にとどまって美肌効果に寄与するかについては、今のところ有効な研究は確認することはできません。
絹の美しい手触りを思い出すと、美肌に効果があるかもと思いがちですけどね。

ストレスの軽減?

セリンをラットに投与した研究があります。
4週間にわたりストレスの高い状態においたラットにセリンを投与したところ、そのストレスが低減することが確認されました。
体内においては酵素に含まれたり、システインの合成に関与するなど重要な役割を果たしているセリンですが、セリン自体が直接作用する可能性も、この実験から示唆されています。

もっとも、ラットでの研究結果が人間にそのまま適用できるものではないことは、十分に認識しておく必要があるでしょう。

抗酸化作用も?

人間にとって酸素は必要不可欠なものです。
ただし、すべての酸素が有効に使われるわけではありません。
一部は酸化、つまりさびついてしまうことで、体に様々な悪影響を及ぼします。
老化に伴う諸症状に関与していることも多く、特に恐いのはガンではないでしょうか。
セリンのもととなるセリシンには、その働きを抑える「抗酸化作用」があると期待されています。

研究途上ではありますが、期待したい効果ですね。
腹筋をするダイエット中の男女

セリンの副作用

通常の摂取において、セリンがなんらかの副作用を及ぼす事例は確認されていません。

セリンが合成に関わる「カルボシステイン」を摂取することで腹部に紅斑ができる症状が確認されていますので、体質によっては摂取には慎重になったほうがよいでしょう。

また、ラット実験において体重1kgあたり1.9g程度のシステインで半数が致死に至ることが確認されています。
ただしこれはあくまで、セリンが合成に関わる成分においての事例です。
人体におけるセリンの適正な摂取量は不明であるというのが実際のところです。

セリンの摂取方法

セリンが単独のサプリメントとして販売されていることはほとんどありません。
セリンが合成に関わる「ホスファチジルセリン」は、運動後のストレスを軽減する作用が注目されています。

一般的な用法用量を守り、正しく摂取するようにしましょう。
サプリメント
セリンというとなじみは薄いかもしれませんが、絹に多く含まれると言われると、途端に親近感がわきますね。
摂取した場合の効果については研究が十分ではありませんが、一部で期待されているような効果があるのだとしたら、それは素晴らしいことです。

       

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