セリンの美肌効果?
セリンは肌の角質中に多く存在するアミノ酸です。
天然の保湿成分があるとして、化粧水に配合されている例が見られます。
肌にとって保湿が大切であることは間違いありません。
ただし、セリンを塗り込んだからといってそれが働いてくれるかは別問題です。
角質中に多く存在するのは確かですが、それが体内にとどまって美肌効果に寄与するかについては、今のところ有効な研究は確認することはできません。
絹の美しい手触りを思い出すと、美肌に効果があるかもと思いがちですけどね。
ストレスの軽減?
セリンをラットに投与した研究があります。
4週間にわたりストレスの高い状態においたラットにセリンを投与したところ、そのストレスが低減することが確認されました。
体内においては酵素に含まれたり、システインの合成に関与するなど重要な役割を果たしているセリンですが、セリン自体が直接作用する可能性も、この実験から示唆されています。
もっとも、ラットでの研究結果が人間にそのまま適用できるものではないことは、十分に認識しておく必要があるでしょう。
抗酸化作用も?
人間にとって酸素は必要不可欠なものです。
ただし、すべての酸素が有効に使われるわけではありません。
一部は酸化、つまりさびついてしまうことで、体に様々な悪影響を及ぼします。
老化に伴う諸症状に関与していることも多く、特に恐いのはガンではないでしょうか。
セリンのもととなるセリシンには、その働きを抑える「抗酸化作用」があると期待されています。
研究途上ではありますが、期待したい効果ですね。
セリンの副作用
通常の摂取において、セリンがなんらかの副作用を及ぼす事例は確認されていません。
セリンが合成に関わる「カルボシステイン」を摂取することで腹部に紅斑ができる症状が確認されていますので、体質によっては摂取には慎重になったほうがよいでしょう。
また、ラット実験において体重1kgあたり1.9g程度のシステインで半数が致死に至ることが確認されています。
ただしこれはあくまで、セリンが合成に関わる成分においての事例です。
人体におけるセリンの適正な摂取量は不明であるというのが実際のところです。
セリンの摂取方法
セリンが単独のサプリメントとして販売されていることはほとんどありません。
セリンが合成に関わる「ホスファチジルセリン」は、運動後のストレスを軽減する作用が注目されています。
一般的な用法用量を守り、正しく摂取するようにしましょう。
セリンというとなじみは薄いかもしれませんが、絹に多く含まれると言われると、途端に親近感がわきますね。
摂取した場合の効果については研究が十分ではありませんが、一部で期待されているような効果があるのだとしたら、それは素晴らしいことです。