フェニルアラニンは、まず「チロシン」になります。
チロシンもまたタンパク質を構成するアミノ酸のひとつで、こちらは非必須アミノ酸に分類されます。
チロシンが「レボドバ」となり、それがドーパミン、そしてアドレナリンやノルアドレナリンになるという流れがあります。

ドーパミンやアドレナリンの作用とは?

ドーパミン

神経伝達物質のひとつで、アドレナリンやノルアドレナリンの前駆体です。
前駆体とは、ある物質ができる前の物質のことです。
ドーパミンが多く分泌されることで、脳が興奮状態になり、気持ちが高まります。
主にその人にとっていい刺激が与えられた場合に多く分泌されます。

とはいえ、ドーパミンの分泌量は多すぎても少なすぎても人体に悪影響を及ぼします。
多すぎれば依存症につながることもありますし、逆に少なければ、うつ状態に陥ることもあります。
より重い病気が発症する可能性も指摘されており、気軽に使う言葉のわりに、かなり重要な物質なのです。

アドレナリン

興奮しやる気がみなぎった状態のときに「アドレナリンが出る」と言いますが、まさにそういう作用をする物質です。
具体的には、血中に流れ込むことで心拍数や血圧を上昇させる作用があります。

ノルアドレナリン

アドレナリンと同様興奮状態のときに多く分泌される物質です。
アドレナリンと異なり、脳に働きかける作用が強いのがノルアドレナリンの特徴。
つまり、感情面をコントロールしているのがノルアドレナリンなのです。
チューブでトレーニングする男女

研究が進むフェニルアラニン

医療現場での活用

このように、フェニルアラニンは神経系に大きく関わるアミノ酸ですから、医療現場でもその有効性が試されています。
例えば、うつ病やパーキンソン病の治療にも用いられており、その効果を確かめたとする報告もあれば、さらなる積み重ねが必要とするものもあり、試行錯誤が続いているところです。

安全性に関しては、食品中に含まれる程度の「Lフェニルアラニン」であれば安全とされています。
一方で、「Dフェニルアラニン」に関してはその安全性は十分に確認されていません。

D体アミノ酸が病気の原因に?

ほとんどのアミノ酸は、「L体」と「D体」という、鏡写しに反転した構造のものが存在します。
タンパク質を構成するアミノ酸はすべてL体であり、LかDかの表記がない場合、基本的にはL体を指します。

タンパク質が体内に取り込まれる場合、それを構成するアミノ酸はL体です。
ただし、体内で分解される過程で、L体からD体に変わるアミノ酸があります。
D体のアミノ酸が多くなることが一部の疾病を招いているのではないかとする研究もあり、今後が注目される存在です。

フェニルアラニンの摂取方法

フェニルアラニンは単独のサプリメントとして販売されています。
また、必須アミノ酸などをバランスよく配合するサプリメントにも含まれています。
使用する場合は用法用量をよく守り、正しく摂取するようにしましょう。
サプリメントを手にした男性
フェニルアラニンは日々の活力にも大きく関わってくるアミノ酸です。
どうも毎日やる気がでないなというときには、フェニルアラニンが足りていないのかもしれませんね。
ドーパミンやアドレナリンだけではなく、そのもととなっているフェニルアラニンにも注目しておきましょう。

  

あなたへのオススメ記事
RECOMMEND

検索
SEARCH

人気記事
RANKING

  1. 登録されている記事はございません。

カテゴリー
CATEGORY

タグ
TAG

ツイッター
Twitter

PAGE TOP