弓道は日本に伝わる伝統文化の一つであり自分と向き合うスポーツでもあります。そんな歴史ある弓道で、ピシッと着用し見た目の美しさを引きたたせる弓道着は正しく選びたいものです。
創業から100年の歴史を持つ九櫻(くさくら)や京都東山堂など、歴史ある老舗ブランドも弓道着を多く手掛けています。
また弓道着は男性と女性で選び方が異なります。購入後に失敗しないように基本の選び方をしっかりとマスターしていきましょう。
弓道着の最新おすすめランキングもお見逃しなく。
弓道着の選び方
弓道着は普段着用している洋服とは違い、和服になる為に初心者は選び方に頭を悩ませるでしょう。
そこでどのような基準で弓道着を選べばいいのかを詳しく解説していきます。弓道着を正しく選び美しい立ち姿で弓道を楽しみましょう。
上衣は通常サイズよりも小さめを選ぶ
弓道の上衣を選ぶ際に気を付けておきたいことは、通常自分が身に着けているサイズよりも小さいサイズを選ぶということです。
弓道の上衣は、洋服よりも多少大きく作られています。その為通常の自分のサイズに合わせて購入すると、ぶかぶかな着心地になり、競技中も乱れやすくなってしまいます。
購入の際はサイズ表記をしっかり確認して、大きすぎない上衣を着用するようにしましょう。
サイズを選ぶ際は着丈と袖の長さに注目して、自分のサイズにあった上位を選ぶようにしましょう。
肩にある程度のゆとりがあるもの
サイズは小さめでフィット感の良いものを選びますが、あまりにもフィットし過ぎて小さいものだと、弓を引く際に腕の動きの妨げとなってしまいます。
弓を引く動作は両腕・両肩に可動域が必要です。上衣の肩の部分には程よくゆとりがあるものを選びましょう。
長袖の上衣は練習用
上衣の腕の長さの目安は、腕を伸ばした状態で肘にギリギリかかるかかからないかの袖丈が理想です。
長袖の上衣を販売している場所もあり。混乱してしまいますが、長袖は練習用の上衣として利用します。
袴のサイズ表記に注意する
弓道の袴のサイズ表記は独特です。21号、22号、23号……と表記されていますが、これは昔からの尺と寸をアレンジした表記の仕方です。
21号の場合は2尺1寸の長さ、22号の場合は2尺2寸ということになります。一尺は約30.3cm程となります。
袴を購入する際には前紐下(まえひもした)を参考にするといいでしょう。女性はウエスト部分からくるぶしまで、男性はへそからくるぶしまでの長さが前紐下になります。
自分のサイズを測定する時はまっすぐに立って、家族や友人に測定してもらいましょう。
また各メーカーによってもサイズの表記にズレが生じるので、購入の際はサイズをしっかり確認するようにしましょう。
参考身長なども記載されている場合が多いので、そちらも大まかな参考にするといいですね。
初心者はシワになりにくいポリエステルの袴がおすすめ
袴の素材には綿やポリエスエルが使用されますが、初心者の人には扱いやすいポリエステルがおすすめです。
ポリエステルはシワが付きにくく汚れにも強いので、軽い汚れ程度なら絞ったタオルで拭くだけで清潔に保つことが出来ます。
また中には袴の奥ヒダが事前に縫って抑えられている袴もあるので、袴をうまく畳むことが出来ないという人は、袴の奥ヒダが縫ってあるものを探すと楽に袴を畳むことが出来るのではないでしょうか。
足袋は滑りやすいものを選ぶ
弓道において足もとを美しく整える足袋ですが、選ぶ基準は「滑りの良さ」です。
基本の動作としてすり足を使用するために、滑り止めなどが付いたものは避けましょう。また滑る足袋を使用している方が、程よい負荷が掛かり弓道が上達しやすいという意見もあるようです。
男性用と女性用の弓道着の違い
弓道着の選び方を見てきましたが、そもそも男性と女性では弓道着の上衣、そして着用方法が異なります。
間違った着方をしてしまわないように、しっかりマスターしておきましょう。
男性用は上衣の脇が開いている
基本的に男性用の上衣は脇が開いており、女性用の上衣は脇が閉まっています。
しかし規定には、男性は男性用を着用し女性は女性用を着用するとは定められておらず、男性でも脇の閉まったものを好む人が多くいます。
自分の好みでフィット感の良い方を着用するようにしましょう。
また、ここで注意したいのがサイズです。男性が女性用の上衣を着用する場合は袖口や身幅が1cm程男性物より小さく作られています。サイズ表記を確認の上購入するようにしましょう。
女性の袴は行燈袴も可
弓道で着用する袴は男女ともに馬乗り袴と呼ばれるタイプが一般的です。馬乗り袴は江戸時代に武士が騎乗するために使用した袴で、中が二股になっているタイプです。
裾のさばきも美しく歩きやすい袴として人気が高いものです。同じ馬乗り袴でも男性用は背板が付いており女性用にはありません。
女子の場合はこの馬乗り袴に加え行燈袴というスカートのようなタイプの袴着用も認められています。
袴の着用方法に注意する
最後に確認しておきたいことは袴の着用位置や基本的な洗濯の方法です。
普段袴を履き慣れない人にとってどの位置で袴を着用したらいいのか頭を悩ませるところです。
男性の袴の位置
男性の場合は、袴の上端がへそからへそ下あたりになります。また長さは足のくるぶしまでです。
長過ぎて引きずってしまうことのないように慎重に選びましょう。
また袴の下に結ぶ帯は角帯が主流です。男性の場合はこの角帯を袴で更に固めていくように着用していきます。
女性の袴の位置
女性の場合は、袴の上端がウエストの部分になります。長さに関しては男性と同じく足のくるぶしまでとなっています。
女性の場合も角帯を使用しますが、角帯が長いと感じる人は自分サイズにカットして使用します。
女性の場合は帯を締める位置を間違えると、胸郭を締め付け息が苦しくなるので帯の位置があまり上にならないように気をつけましょう。
袴の洗濯方法
素材が綿100%の場合はシワになりやすくクリーニングに出すことをおすすめしますが、ポリエステル100%やポリエステルの割合が多い混紡ものなら、自宅での洗濯が可能です。
基本的な洗濯の方法は下記の通りです。
- 袴のヒダを整える
- 綺麗に畳んで洗濯ネットに入れる
- 手洗いモードやドライモードで洗う
- 短めに脱水する
- ヒダを整えて陰干しする
袴のヒダが取れないように、当て布をして洗濯ばさみで留め干しておくとヒダが綺麗に残ります。また直射日光に当てると色が落ちてしまうので、干す際は必ず陰干しをしてください。
袴を選ぶ際は自宅で洗濯可能か、クリーニングに出すべき素材なのかもしっかり確認しておくといいですね。
毎日の練習で使用するものなら、メンテナンスが簡単に行える素材がおすすめです。
弓道着おすすめ人気ランキング8位~4位
弓道着の選び方や男女の違いを詳しく見てきましたが、実際に人気の弓道着はどのようなものでしょうか。
おすすめの人気ランキングを発表していきます。
8位:九桜 女子用 弓道衣 1号 RUA11
1918年創業の老舗である九桜は確かな品質が人気のブランドです。綿100%の上衣は、肌触りが良く吸汗性があります。
通気性にも優れているので暑い季節でも涼しく着こなすことが出来ますね。こちらはの上衣のサイズ表記は1号となっており目安の身長は140cmから150cmの女性となっています。
7位:九桜 女子用 弓道袴 24号 HTPA24
九桜の女子用の袴です。素材にはテトロンというポリエステル系の素材を使用しています。
シワになりにくく速乾性があるのが特徴です。また耐久性があることでも知られています。サイズ表記は24号となっており、目安の身長は150cm~160cmです。
6位:綿製弓道衣男性用
人気ブランド京都東山堂の男性用の弓道上衣です。素材は綿100%で肌触りが良く吸汗性に優れています。
京都東山堂では職人が一着一着丁寧に作っているので、着用後のシルエットが美しく高い支持を得ています。
サイズは150cm以下の小サイズから170cm以上の特大サイズまで選択可能です。
5位:九桜 男子用 弓道袴 25号 HTP25
こちらは九桜の男性用の袴になります。背板が付いているのが特徴でサイズは25号の表記となっています。目安の身長は165cm~170cmです。
素材はテトロンで、耐摩耗性に優れて耐久性もあります。扱いやすい素材なので初心者から上級者まで人気の生地です。
4位:九桜 男子用 弓道衣 2号 RUA2
九桜の男子用の弓道上衣です。こちらのサイズは2号の表記で目安となる身長は155cm~165cmです。
素材は綿100%を使用し吸汗性の優れたものとなっています。綿100%の上衣は肌触りが良いのですが、洗濯後に大きく縮むので注意が必要です。
弓道着おすすめ人気ランキング3位~1位
弓道着のおすすめランキング上位には千葉県の名店山武(さんぶ)弓具店がランクインしています。
また上位にはシワになりにくくメンテナンスが楽な素材が選ばれています。
3位:弓道 上着 SS~L 混紡
3位は山武弓具店の男性・女性用上衣です。素材は通年通して着用出来るポリエステル65%と綿35%の混紡です。
通気性、耐久性、吸汗性そして速乾性に優れた上衣となっています。シワにもなりにくいので扱いも楽ですね。
2位:テトロン混紡製弓道衣女性用
京都東山堂の女性用弓道上衣です。東レとテイジンが開発したテトロン素材を65%、綿を35%使用した混紡製になっており、シワになりにくく取り扱いが楽です。
また職人による丁寧な仕事が人気で、着用後のシルエットも美しいものとなっています。
1位:弓道具 弓道着類 夏用上着
山武弓具店の夏用の上衣が1位に選ばれています。素材はポリエスエル100%を使用しておりシワにならずに扱いやすい上衣です。
また吸汗性や速乾性に優れ、夏の蒸した日でも快適に着用することが出来ます。
愛用者からは洗濯後もすぐ乾きシワにならないと好評を得ています。
弓道着を正しく選び美しく着こなそう
弓道は汚れを持ちこまないというルールがあるほど、清潔感のあるスポーツです。日常から綺麗な弓道着をピシッと着こなしましょう。
初心者にとって弓道着の和服は日常に馴染みが少なく戸惑ってしまうものですが、さりげなく着こなせるようになって凛とした姿でかっこよく弓道を楽しみたいですね。