しかし、WBCではそのフォームを正しく行うことが出来ませんでした。
その理由は、”マウンドの固さ”。
日本よりもマウンドが固く、十分に踏み出しスペースを掘ることが出来なかったといいます。そこから菅野智之選手の進化が始まります。
ステップの変化
固いマウンドに大きな踏み出しをしてしまうと、反動でひざなどに負担がかかります。それを避けるため菅野智之選手のステップが小さくなりました。
そして、上体が以前よりも上がったことで、横投げから縦投げスタイルへと変化していきました。元巨人軍の上原投手のようなスタイルです。
キックバック
WBCのバウンドで体が勝手に反応したと語るのは、踏み込んだ左足を後ろに戻す”キックバック”です。
左足を引く力が投げる腕をより前へと押しだし、150キロを超えるストレートを投げられる力にかわりました。
このフォームに進化することで、菅野智之選手は今までよりも少ない力で大きなパワーを生み出すことに成功しました。
力をコントロールすることで9イニングを投げ続ける持久力をつけたのです。
ピンチでも投げ切れる菅野智之の凄さ
ギアを上げられる力
ここぞという時に決められるのが、菅野智之選手の凄さの一つです。
そのすごさを支えるのが、先ほど伝えたパワーをコントロールする力です。
少ない力で今までと同じスピードや威力を出せるようになったことで、普段の投球でセーブすることを覚えたといいます。
そして、ピンチの時に”ギアを上げられる”だけの余裕を持ったそうです。
筋肉を進化させる食事
菅野智之選手はトレーニングだけでなく、食事面でも筋肉を進化させるために気をつかっていました。
新人選手の頃から食への意識が高かった菅野智之
プロの世界で戦っていくアスリートの肉体を作るために、栄養管理士に直接アドバイスを聞きに行っていたそうです。
初期の頃はアスリートには不足しがちなビタミンやミネラル(カルシウムや鉄)の摂取量が不足気味で、食事の間に牛乳やサプリメントを取ることで調整を行うようになりました。
食事メニューを管理士がチェック
アスリートであれば当然のことと思うかもしれませんが、菅野智之選手の場合は自ら積極的にメールを送っていたということです。
毎日の食事だけではなく、口に入れる者一つ一つを細かく送り、自分の体に必要なものは何なのかいう知識をどん欲に吸収し、求めるものに見合うだけの現在の体を作り上げたのです。
一人暮らしを行うようになった後は、自炊を行って栄養バランスを自分で管理しています。
「とにかく長く現役を続けたい」という思いが、肉体を作る基本となる食の知識への追求変わったのです。
登板前日に決めていること:肉を食べない
菅野智之選手が食事に関して決めていることは意外に少ないです。
前日にあれを食べると細かく決めてしまうと、そのルールを守れなかった時のストレスなどが不安要素になるからだと語っています。
菅野智之選手が決めていることの1つに「登板前日に肉を食べない」というルールがあります。
これは肉などの動物性食品は消化をするだけで大きなエネルギーを必要とするからです。筋力をつけるためには必要ですが、翌日の試合の体力を維持するためにも行っています。
菅野智之の登板前日と登板日の定番メニュー
先発投手の食事として、前日にはたくさんの炭水化物を摂取することが理想です。
炭水化物は、ご飯類や麺類に多く含まれており、身体を動かすエネルギー源です。
完投を目標にしている菅野智之選手のように長時間の試合を戦い抜くにはその分のチャージが必要になります。
菅野智之選手の定番メニューは「かき揚げうどん」とご飯もの、そしてフルーツです。
フルーツに含まれているビタミン類はコンディションを整えるのにぴったりです。
登板日には母親がチャーハンを作りに来るという微笑ましいエピソードもあります。
まとめ
いかがでしたか?
菅野智之選手の進化の陰には、経験から生まれた技術や毎日のトレーニング、そして食から必要な筋肉を作り上げる力が影響しています。
野球上達のために必要な下半身のトレーニングなども紹介していますのでこれをきっかけに自分の筋肉を進化させてみませんか。
【関連記事】坂本勇人の筋肉が凄い!プロ野球界屈指のイケメン選手が行うダルビッシュ有流トレーニングとは?栄養補給の方法もチェック