プロデビューからわずか16戦で世界3階級制覇という偉業を成し遂げたWBC世界バンタム級王者・井上尚弥選手。団体の垣根を超えた世界の頂上決戦WBSSでは、WBAバンタム級元王者のパヤノ選手にわずか1分10秒でKO勝利を収めました。
卓越したボクシングスキルと驚異のパンチ力で快進撃を見せている怪物は日々の過酷なトレーニングで鋼の肉体を作り上げています。本記事では井上尚弥選手のバッキバキの筋肉を作ったトレーニングメニューをご紹介していきます。おひとりでも手軽に行うことのできるメニューも多いので、ぜひ参考になさってください。
井上尚弥選手の凄さ
トレーニングメニューをご紹介する前に、ボクシング界で「怪物(モンスター)」と呼ばれる井上尚弥選手のこれまでの輝かしい戦績や彼の強みについて簡単に触れておきましょう。
輝かしい戦績
アマチュア時代の戦績は81戦75勝(48KO)6敗。インターハイ、国体など主要なタイトルを総なめにしており、アマチュア時代から非常に注目されているボクサーでした。2019年2月現在、プロでの戦績は17戦17勝(15KO)。一度も負けることなく、日本最速の16戦で世界3階級制覇を成し遂げています。
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プロデビューからわずか4戦で日本ライトフライ級王者となり、破竹の勢いで東洋太平洋、WBCライトフライ級、WBOスーパーフライ級、WBAバンタム級の王座を獲得しています。現在は団体の枠を超えた世界の頂上決戦であるWBSSに参戦しており、見事なKO勝利で1回戦を突破しています。
驚異のパンチ力
井上尚弥選手の代名詞は派手なKO勝利を生み出す驚異のパンチ力です。過去17勝のうち15のKO勝利があり、軽量級では異例のKO率88%を誇ります。
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2018年5月のWBA世界バンタム級タイトルマッチでは当時絶対的な王者として君臨していたジェイミー・マクドネル選手をわずか1ラウンドでマットに沈めています。
卓越したボクシングスキル
井上尚弥選手がボクシングを始めたのは小学1年生の頃。父である真吾氏との親子二人三脚でボクシングの練習に明け暮れ、スキルを磨いてきました。真吾氏は「殴り合いは誰にでもできる。大事なのは打たせずに打つこと」と述べており、ディフェンス面の強化にも力を入れています。
井上選手本人も、過去に流血やダウンをした経験がないと明かしており、スキルの高さが伺えます。
井上尚弥選手の筋肉がヤバい
人間離れした強さを誇る井上尚弥選手の肉体はバッキバキに鍛え上げられています。特に優れているのは並外れた体幹の強さと強力なパンチを打つ土台(足腰)です。
鍛え抜かれた体幹
体幹とは書いて字の通り、体の幹となる部分で腹筋や背筋のことを指します。パンチ力を大きく左右しますので、ボクサーにとっては非常に重要な部位となっています。
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井上選手が以前行った体力測定でも、握力や動体視力といった項目は一般人とさほど変わらないレベルだったそうですが、体幹の強さだけは抜群の好成績だったそうです。彼の強さの源はこの「体幹」にありそうですね。
パンチを打ち出す土台(足腰)の強さ
井上尚弥選手が驚異のパンチ力を有するのは、体幹だけでなく足腰の強さにも起因します。見栄えのする胸筋や腹筋、背筋だけでなく、下半身を追い込む地味で過酷なトレーニングを黙々とこなせるのも彼の強みではないでしょうか。
フットワークや俊敏性を高めるためにボクサーの脚は細い方が好ましいというスタンスの専門家も多い中、井上選手の下半身は非常にがっしりとしています。執拗な脚力トレーニングによって鍛え上げられた彼の脚は太くとも抜群のスピードを誇り、これまでの定説を覆しています。
この後ご紹介するメニューもランニングやダッシュを中心としたオーソドックスなものですが、3階級王者が実践していると思うといつもより身が入るかもしれませんね。
体幹を鍛えるトレーニングメニュー
井上尚弥選手が体幹を鍛えるために行なっている代表的なトレーニングメニューを4つご紹介します。強いパンチを打つために最も重要と言われる広背筋を重点的に鍛えられるメニューとなっています。
バトルロープ
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バトルロープとは10〜15mほどの長さの2本(または1本)のロープを握って上下に動かすというトレーニング方法です。広背筋や大胸筋、腕や肩まわりの筋力アップに有効なトレーニングとなっています。脂肪燃焼効果もあり、筋持久力も鍛えられるので、近年多くのボクサーに好まれています。