数年前に「30日間プランクチャレンジ」がテレビでも取り上げられたことで非常に注目度が高くなったトレーニング「プランク」ですが、お腹周りをへこませる以外にも大きなメリットがあります。
道具なども必要なく短時間で行えるトレーニングなので、普段運動をしていない人や女性にもおすすめです。
プランクで得られる効果はお腹周りだけじゃない
プランクは体幹トレーニングの一種です。基本的にお腹周りをへこませる効果があるといわれていますが、プランクで得られる効果はお腹周りだけではありません。さまざまな効果についてチェックしていきましょう。
インナーマッスルを鍛えられる
プランクは体幹を形作るインナーマッスルを鍛えることができます。通常の筋力トレーニングではインナーマッスルを鍛えることができないため、インナーマッスルを鍛えるには体幹トレーニングを行わなければいけません。
お腹周りを内側から引き締める
プランクはお腹周りのインナーマッスルを鍛えるため、内側からベルトを引き締めるようにお腹を引き締めることができます。スッキリしたお腹周りを作るのに最適なトレーニングです。
姿勢の改善
プランクは腹筋周辺だけでなく、背中にある脊柱起立筋を鍛えることができます。脊柱起立筋を鍛えることで姿勢が良くなり、猫背の解消になります。
バランス感覚アップ
体幹を鍛えるとバランス感覚がアップします。スポーツ選手でも体幹の強い選手はボディコンタクトに強く、なかなか体勢が崩れません。
痩せやすい体になる
インナーマッスルを鍛えることで筋肉量が増え、基礎代謝が上がって痩せやすい体になります。よく「体幹トレーニングでダイエットできる」といわれますが、体幹トレーニングだけで劇的に脂肪が落ちるということはありません。
ですが痩せるための土台を作るには非常に有用なトレーニングです。
腰痛の改善と予防
腰痛は姿勢の悪さから起こります。また腰は背骨のみで支えられているため、周辺の筋肉をつけて腰椎を安定させる必要があります。プランクでお腹周りの筋肉をつけ、姿勢を良くすることで腰痛の改善と予防を行うことができます。
コリの解消や睡眠の改善など
姿勢が良くなることで血行も改善されます。それによって肩こりや頭痛の解消のほか、老廃物の排出が改善されるため便秘やむくみなども解消されます。睡眠が改善されたという声もあります。
激しい運動ではないので女性や運動初心者にもおすすめ
プランクは自分の体重を利用した自重トレーニングの一種で、静的な筋力トレーニングです。そのため女性や日頃あまり運動をしない人にも簡単に行うことができ、効果も高いのでおすすめです。
プランクで鍛えられる筋肉をチェック
プランクを行うことで鍛えられる筋肉をチェックしてみましょう。筋肉の場所と働きを知っておくと、トレーニングを行う際にも効果をイメージしやすいです。
腹直筋
腹直筋は筋肉がついてくると割れることでおなじみの筋肉です。最大で6つに割れるため、シックスパックと呼ばれる部分です。ぽっこりとしたお腹を引き締めるのに大切な筋肉です。
腹斜筋
腹斜筋は外腹斜筋と内腹斜筋の2つから成るインナーマッスルです。腹圧を高める働きがあるため排便時に力を入れるときに働いたり、臓器を安定した位置に置く働きがあります。
また旋回や前屈・側屈といった動作時に働くため、ねじる動きをするスポーツで効果を発揮します。
腹横筋
腹横筋は腹斜筋の奥にあるインナーマッスルで、腹圧を高めてお腹を引っ込める働きや、腰椎を安定させる働きがあります。お腹を引き締めたいときにはぜひ鍛えたい筋肉です。
脊柱起立筋
脊柱起立筋は背骨に沿って長く伸びる筋肉で、後屈・側屈に関わります。スポーツで上半身を使うときに動きを安定させるほか、姿勢をよく保つために必要な筋肉です。
大殿筋
大殿筋はお尻の部分にある筋肉で、単一の筋肉としては体の中で最も面積のある部分です。歩く・走る・ジャンプするといった股関節を使う全ての動作で働く筋肉です。
基本的なプランクを動画でチェック!
まずは基本的なプランクのやり方を動画を見ながらチェックしていきましょう。フロントプランク・サイドプランク・リバースプランクはセットで行うとバランスが良いです。
基本のフロントプランク
基本となるフロントプランクは姿勢が重要です。以下のようなポイントに注意しつつ行いましょう。
- 肩幅程度に開いてひじをつく。
- つま先立ちするようなイメージで四つん這いになる。
- 腰を上に引き上げ、背中からかかとまで一直線になるようにする。
- このときに腹筋に力が入っていることを意識する。
- 60秒×3セットが目安。つらい場合は30秒×3セットくらいから始める。
- 慣れてきたら3分間を目標に時間を伸ばしていく
負担の軽いストレートアームプランクから始めてもOK!
肘をついてフロントプランクをするのがつらい人は、手のひらをついた「ストレートアームプランク(ハンドプランク)」を行ってみましょう。
- 基本的なやり方はフロントプランクと同じ。
- 腕立て伏せをするような姿勢で手のひらを床につき、ひじをしっかり伸ばす。
- 背筋を伸ばして腹筋に力を入れるのを意識する。
- 60秒×3セットが目安。つらい場合は30秒×3セットくらいから始める。
サイドプランク
横向きのプランクで、腹斜筋を鍛えることができます。
- ひじをついて横向きに寝そべる。
- 下側の足とひじを支点として体を持ち上げる。
- 60秒×3セットが目安。30秒×3セットくらいから始めても良い。
- 慣れてきたら2〜3分を目標に時間を伸ばしてみる。
- 両側とも行うこと
- 体を傾けずに地面と90度になるように保つのがポイント。
- さらに負荷をかけるにはひじを上の方につくとよい。
また、下側の足を曲げて浮かせた状態にして片足でサイドプランクをすると腿の内側の内転筋も鍛えることができます。