長時間のデスクワークは首の疲れの原因となります。
またスマートフォンが普及した現在では、うつむいた姿勢を長く続けることで同じように首の痛みを訴えている人も少なくありません。
こちらのページでは、そんな首の痛みやコリに効く「首ストレッチ」の正しいやり方をご紹介します。
首の症状にお悩みの方は是非参考にしてみて下さい。
なぜ首に痛みやコリが生じてしまうのか
首の痛みやコリを生む大きな原因は「長時間の同じ姿勢」や「身体にとって無理のある体勢」です。
中でも、デスクワークでPCに長く向き合ったりスマートフォンをずっと扱っている時などには首が動くことが少ないため、そのような症状が生じやすいといわれています。
では、なぜ長時間同じ姿勢をしていると首に痛みやコリが生じてしまうのでしょうか。
「頸椎」と「椎間板」
首の骨は「頸椎」と呼ばれ、いくつかの骨が繋がっている状態となっています。
この骨の間にクッションの役割を果たす「椎間板」という部位があり、これらが複雑に連動することでスムーズな首の動きが実現できています。
この頸椎は人間の頭の重みを支えるため常に力が加わっている状態にありますが、ここに前述した「長時間の同じ姿勢」や「無理な体勢」が加わることで筋肉が疲労し、血の流れが滞ることでコリが生まれるのです。
年齢と共に変形する頸椎
また頸椎は年齢と共に痛みが生じやすい状態にもなるといわれています。
頸椎のクッションにあたる部分がすり減って形が変わることで神経を刺激し、そこから痛みが生まれます。
これは「頚椎症」と呼ばれる症状のひとつです。
脊髄による影響
頸椎には「脊髄」と呼ばれる神経の通り道のような部位があり、これが首から下へ張り巡らされている神経の中枢部分になっています。
このような理由から、頸椎に異常があるとそれが脊髄を圧迫し、そこからつながる肩や腕にも症状が生まれることになるのです。
「頸椎椎間板ヘルニア」なども頸椎に引き起こされる症状として有名なものでしょう。
いずれにせよ、このような状態にならないように日頃から適度な運動によって首を動かし、首の筋肉や頸椎への負担を軽減させるよう気に掛ける必要があります。
代表的な「首ストレッチ」
ここからは「首ストレッチ」として効果的なものを具体的なやり方を交えてご紹介します。
特別な道具は必要なく思いついたらすぐにでもできるものばかりなので、首の痛みやコリが気になる方は今すぐにでも実践してみて下さい。
「スマホ首」に効果のあるストレッチ
以下の動画は、スマートフォンの見すぎによって引き起こされる首の痛み、通称「スマホ首」に効果があるとされているストレッチをご紹介した動画です。
ストレッチの概要は下記のとおりです。
- 両手を腰の少し上に当てるように背中側から添える
- 腰が反らないように意識をしながら顎を上げ首を背中側に反らせる
- その状態で首を左右にゆっくり何度か傾ける
- 首の全面(喉の辺り)と首の左右にある筋肉が伸びていることを感じながらゆっくりと息を吐く
首を反らしすぎない
ポイントとなるのは、首を反らしすぎて痛みが出ないように無理のない可動域でストレッチさせることです。
おおむね1分程度ゆっくりとストレッチをすることで筋肉がほぐれます。
首の左右の筋肉を伸ばすストレッチ
また、上記動画の後半では首の左右の筋肉を伸ばすためのストレッチも紹介されています。
- 腰の後ろで、左手で右手の手首を握る
- 握った左手によって右手首を左側に引き寄せる
- 身体の右側が伸びていることを感じられたら、その状態で首を左側に傾ける
- 首の右側が伸びている状態で動きを止めゆっくりと息を吐く
- ここまでと同じことを左右を変えて行い、首の右側も同様に伸ばす
こちらも、あくまで痛みが出ないように無理のない角度まで首を傾けることがポイントです。
息を吐きながら行うことが大切
ストレッチを行う際には呼吸の仕方に気を配る事が大切です。
息を吐くことで身体が脱力し筋肉が緩むため、ストレッチの準備部分で息を吸い、しっかりと伸ばすタイミングになったら息をゆっくり吐くように取り組みましょう。
ヨガの動きを取り入れた「首ストレッチ」
次に、ヨガの動きを取り入れたストレッチをご紹介します。
上半身全体をひねる
下記は具体的なやり方が解説されている動画です。
手順の概要は下記のとおりです。
- 床に座る
- 左足のかかとを股に引き寄せるように片足だけのあぐらのような状態にする
- 右足は膝を前に出しかかとを腰の外側に出す
- 姿勢を正し、背骨を真っすぐに伸ばす
- その状態のまま両手を肩の高さまで上げ、上半身を左側にひねる
- 上半身の動きにあわせて首も左側にひねり、左後ろを振り返るようにする
- その状態のまま身体の動きを止めたら、左手を右側の腰の後ろに巻き付けるようにする
同じことを、左右を変えて行いましょう。
内臓への効果も期待できる
このストレッチをすることで首の側面から肩にかけて筋肉が伸びることが感じられます。
また首のストレッチと同時に上半身全体をひねっているため、内臓にも効果が期待できます。