全日本ジュニア大会で優勝すると勢いそのままに世界ジュニア大会でも優勝。翌年にはワールドカップ・オーバーヴァルトに出場して優勝を飾るなど、世界一の名を欲しいままにしていました。
その後も2018年・2019年に行われたグランドスラム・デュッセルドルフの73kg級で連覇を果たすなどその勢いは止まりません。
意地でも離さない「引き手」で勝利も離さない
大野選手の得意技は大外刈と内股。両方とも引き手を掴んだら離さないのが重要ですが、その強化に向けて筋肉の瞬発力を鍛えるトレーニングをしているそうです。
大野選手は技が豪快なのでそちらに目が行きがちですが、技をかける前の組手の段階で自分の有利な試合展開になるように地道なトレーニングを積んでいるところに、本来の大野選手の強さが見える気がします。
この調子で東京オリンピックで「金メダルも離さない」で欲しいものです。
女子柔道78kg超級:素根輝
https://twitter.com/tvtokyo_judo/status/1094657338160472064
2019年3月に高校卒業したばかりの若き新星
素根選手は3月に高校卒業したばかりの非常に若い選手です。しかし経験不足ということは全くなく、小学校時代から輝かしい成績を残していますので、これから東京オリンピックに向けて更なる飛躍に大きな期待のかかることは間違いありません。
17歳以下の世界一を決める大会に中学生で唯一参加、そして優勝
素根選手は、中学3年の時に17歳以下の世界一を決める世界カデ柔道選手権大会に中学生として唯一参加しています。
それだけでもビックリなのですが、なんとその大会で優勝してしまったとのこと。しかも決勝戦を含めオール1本勝ちという偉業を達成。柔道界に激震が走るほどの衝撃を与えたのが若干15歳の中学生ということで、素根選手に対しての研究が世界中で始まったのです。
グランドスラムでは3年連続で銀メダル
中学生にして一気に挑戦者を受ける立場になった素根選手ですが、対戦者に研究されてしまったのか2016年・2017年・2018年のグランドスラムは3大会連続で銀メダルと涙を飲みました。
しかし2017年世界ジュニア柔道選手権大会では金メダル、翌年2018年のアジア大会でも金メダルと調子が上がってきています。
この調子で東京オリンピックでも金メダルを目指して素根選手は今日もトレーニングを積んでいることでしょう。
女子柔道52kg級:阿部詩
[プレビュー]
濱田尚里の連勝街道続くか、素根輝は大型キンゼルスカへのリベンジに期待・グランドスラムパリ2018最終日女子プレビュー#JudoParis2018https://t.co/fuBXTIvqjY pic.twitter.com/AiKZ5obV3E— eJudo編集長 古田 英毅 (@eJudo) February 11, 2018
父親の反対を押し切り柔道の道へ
阿部選手も上述の素根選手と同じ年齢で2019年3月に高校を卒業しました。
幼少期、阿部選手のお兄さんは柔道道場へ通っていて、その影響で自分も柔道をやりたいと思うようになったそうです。
ただ父親が「ピアノなど女の子らしい習い事の方が良い」と提案しましたが、それを押し切る形で5歳の時に柔道を始めました。
しかし幼少期は大きな大会で優勝するような目立った功績はなく、上述している素根選手と対戦することもあったようですが簡単に倒されてしまったようです。
高校1年次の全国カデ大会で優勝、そこから快進撃
そんな阿部選手の才能が開花したのが高校1年の全国カデ大会。この大会で見事優勝したのを皮切りに、IJFワールド柔道ツアーでは史上最年少での優勝。全国高校選手権は個人・団体の2冠を達成しました。
阿部選手の勢いは止まらず、グランドスラムは2017年・2018年と2連覇。2018年の世界柔道選手権の52kg級でも金メダルを獲得するなど、快進撃が止まりません。
得意とする内股・袖釣込腰で東京オリンピックでも金メダルを狙う
阿部選手の得意とする技は内股・袖釣込腰で、その技のキレは増すばかりという話です。
東京オリンピック時には若干20歳。上述の素根選手と同年齢ということもあり、互いにライバル視し切磋琢磨しながら東京オリンピックに向かって練習を続けていることでしょう。
私達も彼女達が金メダルを掲げている姿が見たいですね。
女子柔道52kg級:角田夏実
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阿部詩選手と同級 日本人対決は実現するか
阿部選手と素根選手が同年齢でライバル視しているなら、角田選手と阿部選手はなんと同級。どちらか一方しか金メダルが取れないことになります。
事実、2016年のグランドスラム東京では決勝で角田選手と阿部選手の対決になり、角田選手が勝利し金メダルを獲得しています。
東京オリンピックではどうなるでしょうか。今から楽しみです。
銀メダル続きの雪辱 2018年アジア大会で晴らす
角田選手は2016年のグランドスラムで金メダルを取って以降は銀メダル続きで涙を飲みました。2017年・2018年のグランドスラムで銀メダル、2017年世界柔道選手権でも銀メダル。
しかし2018年8月~9月に行われたアジア大会ではオール1本勝ちで優勝するという偉業を成し遂げ、東京オリンピックへの視界も良好になってきています。
得意とする関節技で東京オリンピックもオール1本勝ちを狙う
角田選手の得意とするのは関節技。腕十字固めをバンバン決めて相手選手がギブアップして顔を覆う中、角田選手が颯爽と道着を直し立礼場所まで戻っていく姿はものすごくカッコいいです。
東京オリンピックでもこのような関節技や巴投げなどを駆使してオール1本勝ちをしてくれることを願います。
まとめ
今回は東京オリンピックの柔道競技への出場候補とされている選手を男女3名ずつご紹介しました。
冒頭でもお伝えした通り柔道は「日本のお家芸」ですから、「メダルは取れるのか」というより「金メダルを何個取れるか」という期待が高くなってしまいます。
その分選手のプレッシャーは計り知れないものと推測しますが、是非そのプレッシャーに打ち勝ち、一つでも多くの金メダルを獲得して欲しいと願っています。