そんな諸江さんに才能を見込まれた徳南選手の戦歴は、2014年に全日本フェンシング選手権大会個人戦で3位、同年のアジア選手権大会団体で2位。さらに翌年の2015年のアジア選手権大会団体では、見事1位という成績を収めています。

しかし、個人で出場したリオオリンピックでは初戦敗退という悔しい結果に……。その時の悔しさを胸に、東京オリンピックでのメダル獲得を狙います。

女子選手の代表候補

ここからは女子選手の代表候補について紹介していきます。

日本人初となる女子オリンピックメダリストが、ついに東京オリンピックで誕生するのか。選手たちの活躍が期待されます。

宮脇花綸(フルーレ)

宮脇選手は5歳でフェンシングを始め、小学校4年生の時、第19回全国少年フェンシング大会で優勝しました。

幼い頃より素晴らしい成績を収めてきた宮脇選手。2016年にジュニアワールドカップで優勝し、2018年にはシニアのグランプリ大会で準優勝しています。

また、同年8月に行われたジャカルタ・アジア大会では、団体戦で日本初となる金メダルを獲得しました。

2019年2月時点で宮脇選手は日本ランキング1位、世界ランキング14位となっています。これからの日本女子フェンシング界を引っ張っていく選手といえるでしょう。

狩野愛巳(フルーレ)

狩野選手は小学1年生でフェンシングを始めましたが、本格的にやり始めたのは小学3年生の時。みちのく少年フェンシング大会で初めて優勝したのが、フェンシングにはまるきっかけだったそうです。

そうして中学では全国優勝、高校では世界選手権に2年連続で出場するなど、着々と実績を積み重ねます。そんな狩野選手の魅力はスピードとパワー。そして攻守どちらにも特化したプレースタイルです。

大学時代は2015年にアジアジュニア選手権大会で準優勝、2016年と2017年にアジア選手権大会で3位になっています。以上のことから分かるように、狩野選手は実力も実績も十分。東京オリンピックへの出場も期待できます。

脇田樹魅(サーブル)

脇田選手がフェンシングを始めたきっかけは、タレント発掘事業への参加でした。

これは何かというと、小学5年生から中学3年生を対象に潜在能力を秘めたタレントを発掘・育成し、優秀なコーチと引き合わせるという、脇田選手の出身県である福岡県が行っている取り組みです。

脇田選手はこのタレント発掘事業の審査に通り、初めてフェンシングに触れることとなりました。

そんな脇田選手の主な実績としては、2016年JOCジュニア・オリンピック・カップフェンシング大会と、全日本選手権の団体で優勝、2018年アジアジュニア選手県大会で団体3位、個人5位などです。

2018年では世界ランキング50位でしたが、2019年には16位までランキングを上げています。この勢いのまま、きっと東京オリンピックではメダル獲得を果たしてくれることでしょう。

東莉央(フルーレ)

東莉央選手は母親がフェンシング選手だったこともあり、小学5年生で競技を始めます。実は莉央選手の1つ年下の妹・東晟良選手も同じく、フェンシングの選手です。

東莉央選手と東晟良選手は姉妹で同じ目標をかかげる同士であり、数々の大会で1位争いをしてきたライバルでもあります。

2012年の全国少年フェンシング大会と、2016年のインターハイでは莉央選手が優勝、晟良選手が準優勝。2016年の女子フルーレの国内ランキングでは、晟良選手が1位、莉央選手が2位になっています。まさに日本女子フェンシング界の最強姉妹ですね。

また、莉央選手は2018年のアジアジュニア選手権で銅メダルを獲得。東京オリンピックは当然、姉妹揃っての出場を狙っています。

佐藤希望(エペ)

佐藤選手は5歳と1歳の息子を持つ、ママアスリート。フェンシングを始めたのは、高校生からです。

佐藤選手が競技を始めてから頭角を現すのは早く、高校3年生の時にはインターハイで優勝を果たしています。2009年に大垣共立銀行フェンシング部に入部してからは、2010年に広州アジア大会の個人で銀メダル、団体で金メダルを獲得しました。

2012年にはロンドンオリンピックに出場しますが、結果は初戦敗退。その悔しさを胸に、2016年のリオオリンピックでは日本女子初となる8位入賞を決めました。

東京オリンピックではついにメダルを獲得することができるのか。注目が集まっています。

まとめ

体格の不利を技術とスピードで補い、ヨーロッパ選手とも対等に戦えるまでに成長した日本のフェンシング。東京オリンピックではきっと、日本人の底力を見せてくれるはずです。

フェンシングには男子選手にも女子選手にも、有望株が多く存在しています。日本人初のオリンピック金メダル獲得も狙えることでしょう。

  

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