オリンピックでも金メダルの最有力候補といわれる桃田賢斗選手は名実ともに世界のトッププレーヤーです。試合に出場できない間に重点的にフィジカルを強化し、復帰戦以降も連戦して優勝・準優勝といった好成績を収めています。
桃田選手のトレーニングの秘密とバドミントンに必要なトレーニング方法、体脂肪率を下げるために必要なトレーニングをご紹介します。
桃田賢斗選手はフィジカルがぐっとアップした
桃田賢斗選手は世界のトップレベルのプレーヤーです。
2016年から約1年2ヶ月に渡り出場停止の処分を受けていましたが、復活後に出場した日本ランキングサーキット大会でいきなり優勝を飾り、以降の国際大会でも優勝11回・準優勝4回という輝かしい成績を収めています。
桃田賢斗選手の実力の秘密を見ていきましょう。
1年2ヶ月の出場停止期間にフィジカルを強化
2016年4月から2017年5月までの1年2ヶ月間、桃田選手は競技会への出場を停止されています。
その間はまず2ヶ月間実家でラケットを握ることなく生活した後、東京に戻ってからは通常通り仕事をし、14時半から3時間体育館で練習をするという日々を繰り返していたそうです。
その間、それまで好きではなかったランニングと筋力トレーニングを精力的に行ってフィジカルとスタミナを強化していたことがわかっています。
それまではテクニックで相手を翻弄
出場停止処分前はフェイントや緩急をつけたテクニカルなプレーで相手を翻弄することが多かったのが桃田選手のプレースタイルでした。そのやり方で世界ランキング2位までのぼりつめていましたが、復帰後のプレースタイルはそこから大きな変化を見せています。
復帰戦ではフィジカル爆発で相手をねじ伏せた
出場停止期間中に行ったフィジカルトレーニングとスタミナアップにより、復帰戦となった日本ランキングサーキット大会では普段よりもフィジカル重視のプレースタイルで相手をねじ伏せて優勝しています。
特に決勝戦は90分近い長丁場になりながら、最後までスタミナもプレーも崩れずに勝利しており、1年2ヶ月に渡る地道なトレーニングの成果が出ているといえるでしょう。
その後は世界ランキング1位に
その後は日本代表にも復帰し、世界戦でも優勝か悪くても準優勝という素晴らしい実績をあげています。以前までのテクニックにパワーとスタミナを兼ね備え、2018年9月には日本人男子で初めて世界ランキング1位に輝きました。
バドミントンで必要な筋肉をチェック
桃田賢斗選手が実際に行った筋力トレーニングは明らかにされていませんが、バドミントンに必要な筋肉を地道に強化していったと考えられます。どのような筋肉が必要になるのかをチェックしていきましょう。
体幹筋
バドミントンは前後・左右へのフットワークやスマッシュなどでジャンプするなど体勢が崩れがちになります。激しく動いている中でもボディバランスを保ち、安定した動きをするためには体幹の強さが重要です。
瞬発力と体幹の強さはバドミントンに欠かすことができない要素です。
大腿四頭筋・ハムストリング
ダッシュやジャンプなどの瞬発力を生むのは力強い太ももの筋肉です。特に前面の大腿四頭筋は地面をしっかりと踏ん張って体勢をキープすることができますし、背面のハムストリングでダッシュやジャンプといったフットワークに必要な瞬発力が得られます。
広背筋・僧帽筋
首・肩から肩甲骨・背中の中央部分まで広がる僧帽筋と背中に広く広がる広背筋は力強いストロークやスマッシュを生む原動力になります。背筋力はストロークだけでなくジャンプやダッシュなどでも大きな役割があります。
大胸筋・上腕二頭筋・上腕三頭筋
腕の動きに直結している大胸筋や上腕二頭・三頭筋を鍛えておけば腕の振りが速くなります。ただし腕力のみでラケットを振るわけではないので、腕の筋肉だけでなく背筋などもバランスよく鍛える必要があります。
体脂肪率を下げるための体作りには何が必要?
バドミントンでは瞬間的な素早い動きを必要とするため、パンプアップした重い筋肉よりは引き締まった筋肉を必要としますし、体脂肪率を下げることが必要になります。桃田賢斗選手の体脂肪率はわずか4%しかないというから驚きです。
体脂肪率を下げるための体作りについて見ていきましょう。
脂肪燃焼は有酸素運動が最も効率がよい
脂肪を燃焼させるという目的であれば、有酸素運動が最も効率がよいといえます。実際に桃田選手は出場停止の期間中にかなりの走り込みを行っています。
具体的には、最大心拍数の75%程度を維持したまま有酸素運動を行うのが脂肪を燃焼させるのには最も効果的です。最大心拍数は「208-年齢×0.7」で求められます。
有酸素運動と合わせて筋トレをしっかり行おう
有酸素運動だけでなく筋トレもしっかり行いましょう。全身の筋肉量が増えれば脂肪が燃焼しやすくなります。
食生活にも気を使おう
トレーニングはもちろんですが、食生活にも気を使いましょう。低脂肪・高タンパク質のメニューを取り入れ、食物繊維やビタミン・ミネラルなどもバランスよく摂取することが大切です。
バドミントンの動きに耐えられる体幹トレーニングを紹介
バドミントンの動きに耐えられるような体幹を鍛えるためのトレーニングを動画でご紹介します。さまざまな体幹トレーニングがありますが、鍛えられる部位も合わせて知って組み合わせるとよいでしょう。