また脊柱起立筋の筋力が弱いと傾斜が強い壁で腰が落ちやすく、腕に大きな負担がかかってしまいます。

  1. うつ伏せになる
  2. 両腕は斜め下にして床に置くか頭の後ろに組む
  3. ゆっくりとした動作で4秒かけて上体を起こし3秒で元の位置に戻る
  4. 1セット10〜12回を目安に2〜3セット行う

ボルダリングに必要な腕を鍛える筋トレ

https://twitter.com/noguchi_akiyo/status/990206414005022720

腕の筋肉はボルダリングをサポートする重要な要素の一つです。握力があっても腕の力がなければホールドをしっかり保持することができません。

一見細そうにみえる野口啓代選手は肩から腕にかけて彫刻のような筋肉がついています。

腕全体にはさまざまな筋肉がありますが、ボルダリングでは特に前腕筋・上腕二頭筋・上腕三頭筋を鍛える必要があります。

ホールドの確実な保持を始め、身体を持ち上げたり引きつけ続けたりする動作に安定性を出すためには腕の筋肉を鍛える必要があります。

リストカール:前腕筋

腕の筋肉の中で最も鍛える必要がある部位が肘から手首にある前腕筋です。ボルダリング初心者はこの前腕が筋肉痛になることが多いといえます。

前腕筋は身体を持ち上げたり全身のバランスを維持したりする時に一番使われる筋肉です。また前腕筋を鍛えることで握力もアップします。

  1. ベンチに前腕をのせてダンベルを持つ
  2. 反対の手で前腕を支える
  3. 手首をゆっくり下に落としダンベルを巻き上げるようにしながら元の位置に戻る
  4. 運動中は手首を動かさないように気を付ける
  5. 左右ともそれぞれ15〜20回を目安に1〜3セット行う

スタンディングダンベルカール:上腕二頭筋

身体を引き上げる動作や壁に身体を寄せて移動する際に必要な部位が上腕二頭筋です。さらに足を離して腕だけで登っていく「キャンパームーブ」でも上腕二頭筋が重要な役割を果たします。

  1. 手のひらを前に向けてダンベルを持つ
  2. 前に手のひらを向けたまま肘を曲げていく
  3. 肘を曲げたトップポジションで上腕二頭筋をよく収縮させたら腕を元の位置に戻す
  4. トップポジションで肘を高めに曲げるとより上腕二頭筋に負荷をかけることができる
  5. ダンベルを下ろす際は腕をまっすぐ伸ばさず軽く肘を曲げた状態をキープする(腕をまっすぐ伸ばすと負荷が逃げてしまう)
  6. 手首をまっすぐ固定してダンベルを持ち上げる(手首を手前に巻くと前腕筋に負荷がかかってしまう)
  7. 肘を曲げる時に肘が内側に入らないよう気を付ける(肘が内側に入ると上腕二頭筋への効果が薄れる)

リバースプッシュアップ:上腕三頭筋

身体を押し上げる動作で必要となる筋肉が上腕三頭筋です。マントル返しがうまくいかない場合は、上腕三頭筋の筋力が追いついていない証拠といえます。

  1. 安定性がある台を用意する
  2. 台に背中を向け両手を台の端にかけ足は前に出して力を抜く
  3. 上腕三頭筋を意識しながら肘の曲げ伸ばし運動を行う
  4. 肘を伸ばす際は肘をまっすぐ伸ばしきり上腕三頭筋の収縮を確認する
  5. 上半身を軽く丸めながら落とせる場所までできるだけ深く腰を落とす
  6. 足に力を入れて踏ん張らず肘の筋肉を使って元の位置に戻る
  7. 1セット10回を目安とし3セット行う

ボルダリングに必要な肩を鍛える筋トレ

ボルダリングに必要な広背筋と同時に鍛えておきたい筋肉が肩周りの筋肉です。肩周りの筋肉は広背筋と同じく身体を引き上げる動作をサポートします。

野口啓代選手を始めとするトップクライマーは肩の筋肉が盛り上がっています。また三角筋をしっかり鍛えておくと肩関節を保護することもできます。

ボルダリングを正しい姿勢と動作で行っている場合は、背中と一緒に肩周りの筋肉にも筋肉痛が起きます。三角筋は前部・中部・後部に分かれているので各部位をバランスよく鍛えていくことが大切です。

可動域が広い三角筋は過度にトレーニングを行うと肩関節の故障を引き起こしてしまうので注意しましょう。

バイクプレス:自重で肩周りを鍛える

バイクプレスは三角筋を中心に肩周りの筋肉を強化することができます。道具やアイテムがなくても集中的に肩を鍛えることができる自重トレーニングです。

  1. 両腕を肩幅に合わせてマットの上に四つん這いになる
  2. 膝を伸ばし重心を上半身の方にかけながら前方にゆっくり身体を倒す
  3. 肩の筋肉を意識しながら額が床面につくぎりぎりの位置まで身体を倒す
  4. 両手で床を押して元の位置に戻る

フロントレイズ:三角筋前部

三角筋前部を鍛えるトレーニングがフロントレイズです。三角筋前部は大胸筋と一緒に肩関節を屈曲させ、水平内転の動作をサポートします。

モノを持ち上げて維持する力や前方にモノを持ち上げる動きに必要な筋肉となります。

  1. 両腕を伸ばしてダンベルを持ち足幅を肩幅か腰幅に合わせて立つ
  2. スタートポジションでは肘を軽く曲げておく
  3. ダンベルを前方に持ち上げる
  4. ダンベルを持ち上げる際はダンベルを真横や縦にするのではなく「八」の字にする
  5. ダンベルの上げ下げは肩を意識して肘を軽く曲げたまま行う(負荷が他の箇所に逃げるので曲げすぎない)
  6. 1セット10回を目安に3セット行う

サイドレイズ:三角筋中部

サイドレイズは三角筋中部を鍛える筋トレです。三角筋中部は肩関節の外転をサポートする筋肉で、鍛えると肩全体がどんどん大きくなり肩幅も広くなっていきます。

  1. ダンベルを持って両腕を身体から少し離した状態をスタートポジションとする
  2. ダンベルを真横に肩の高さまで上げる
  3. ゆっくり元に戻す
  4. 両腕を上げる際は肩まで上がってしまわないように気を付ける(肩が上がってしまう場合は両腕を低めに上げる)
  5. ダンベルを引き上げる時に肘の内側を前に向ける
  6. 両腕の上げ下げは肘を軽く曲げたまま行う

リアレイズ:三角筋後部

三角筋後部は背筋とともに肩関節を伸展させて水平外転する動きを支える筋肉で、腕を後ろに引く動きに関わっています。

三角筋後部は三角筋の中でも鍛えにくい部位ですが、リアレイズで効率よくアプローチすることができます。

  1. 上体を前方に倒して両腕を横に伸ばし指先を上に向ける
  2. この状態からさらに天井に向けて両腕を上げる
  3. そのまま両腕を少し前へ移動させながら肩に効いていると感じる位置を捉える
  4. 腕を上げたままその位置で5秒間キープする
  5. ダンベルを使う場合は軽い重さから始める
  6. ダンベルを持ち肩に効いている位置に向けて両腕を上げる
  7. 1セット10回を3セット行う

まとめ

https://twitter.com/noguchi_akiyo/status/947804703798071296

ボルダリングでの目まぐるしい活躍で注目を浴びている野口啓代選手の筋肉画像を交えながら、常人の倍の握力を手に入れるトレーニング方法を紹介しました。

握力はボルダリングだけでなく、特に球技を行うスポーツ選手にとってはパフォーマンスアップのために重要となる力です。

ボルダリングは握力だけでなく背筋や腕、肩の筋肉も大切な要素となるため、これらの筋肉をバランスよく鍛える必要があります。野口啓代選手の均整の取れた筋肉美は背筋・腕・肩への筋トレを継続した賜物といえます。

ボルダリングに必要な筋肉を鍛えると日常生活で正しい姿勢を維持することもできるようになります。上述のトレーニング方法を参考に少しずつでもトライしてみてはどうでしょうか。

  

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