アメリカで絶大な人気を誇るアメリカンフットボールのトップリーグがNFL(ナショナル・フットボール・リーグ)ですが、そのNFLに最も近い日本人アメフトプレイヤーが栗原嵩選手です。
アメフト選手には大きくパワフルな身体だけでなくスピードや瞬発力のような運動能力も必要ですが、栗原嵩選手はこれら全ての身体能力を兼ね備えているプレイヤーです。
そこで今回は強靭な身体と卓越した身体能力を維持するために栗原嵩選手が取り入れている筋トレ方法を徹底調査していきます。栗原嵩選手が日頃のトレーニングや練習風景をまとめている注目度の高いSNSもチェックします。
NFLに最も近い栗原嵩選手
https://www.instagram.com/p/BrwXqNiAdrt/
NFLに最も近いといわれる栗原嵩選手は高校の時にアメフトを始めました。高校に入るまでは小学校で野球と水泳、中学校ではバレーボールと陸上に励んでいたそうです。
高校ではラグビーを選ぶ予定だった栗原嵩選手ですが、中学の頃に観たNFLのスーパーボウルの試合に衝撃をうけてアメフトの道へ進むことを決心したそうです。
NFLへの挑戦
栗原嵩選手はアメフトを始めた当時から、将来的にプロとして活躍しアメリカでプレイすることを頭に入れていたそうです。そしてNFLチームから招待されてキャンプにも参加しています。
それまでのハードな練習やトレーニングで養った身体能力をキャンプ中に活かすことができ、本人は海外プレイヤーとの差を感じなかったそうです。
しかしアメリカでのプレイ経験と実績がなかった点が、周囲のスタッフに不安を残してしまったようです。この点をクリアにするためにも、栗原嵩選手はその後アメリカに移り練習やトレーニングを行いました。
またこのキャンプ以外にも他のNFLチームからサマーキャンプのオファーがありましたが、エージェントがいなかったことやビザの手続き上の問題が原因となり参加することができませんでした。
栗原嵩選手のSNS
https://www.instagram.com/p/BzqGJLbHgIN/
栗原嵩選手は主にTwitterとInstagramで普段の様子や日頃の思い、トレーニング風景などを発信しています。
頻繁に投稿しているので、チャレンジ精神に溢れた栗原嵩選手の考えや意気込みをSNSでチェックしてみましょう。
栗原嵩選手のトレーニングプログラム
栗原嵩選手はプロになることを見通して大学3年生の頃から本格的なトレーニングを開始しました。そのトレーニングの効果は大学を卒業した頃から表れ始めたそうです。
さまざまなトレーニングを取り入れたプログラム
どんなトレーニングがいいかなんて自分でやってみないと分からない。とにかくやってみてどう変わるのかが楽しいのよ。
Movie by @tomoaki_yui pic.twitter.com/3CoAxdM3tP— Takashi Kurihara 栗原嵩 (@TeeKeyy) June 7, 2019
栗原嵩選手は通常のウエイトトレーニングを中心にボディビルダーが行う筋トレやパワーリフティング、ヨガなどさまざまな種目をトレーニングに取り入れています。
またファンクショナルトレーニングの中でも特に効率よく全身が鍛えられるクロスフィットも行い、アメフトに必要な心肺機能の強化に努めています。
基本は週5日のトレーニング
栗原嵩選手はいくつかの種目を組み合わせた2種類の下半身プログラムと1種類の上半身プログラムで身体づくりを行っています。
トレーニングは基本的に週5日とし、残りの2日間は休息日または状況によって補助的なトレーニングを行います。
同じ筋肉を毎日連続で鍛えるのではなく、筋肉の休息日や筋トレの効率を考えたプログラムは回数を多くした高負荷でアプローチする内容となっています。
- 月曜・木曜 … 下半身トレーニング①
- 火曜・金曜 … 下半身トレーニング②
- 水曜 … 上半身トレーニング
- 土曜・日曜 … 休息日または補助的トレーニング
栗原嵩選手の筋トレ方法:上半身トレーニング
栗原嵩選手はどのような種目を上半身トレーニングに取り入れているのでしょうか。大きく頑丈な上半身をつくる、主に広背筋を中心とした栗原嵩選手の筋トレ方法を紹介します。
ラットプルダウン:広背筋上部〜中部
ラットプルダウンは広背筋を中心に鍛えることができる筋トレです。栗原嵩選手の大きくバランスのよい逆三角形の背中はラットプルダウンによるトレーニングでつくられています。
- グリップはサムレスグリップで肩幅よりやや広めに握る
- 肘を内側に寄せしっかりと胸を張った状態でバーを引く
- バーは目安として鎖骨からみぞおちの間に下ろす
- バーを引く際は肩甲骨を斜め下に下げるイメージで行う
- 肩の上げ下げをしっかり行う
- バーを引くという感覚ではなく肘を腰に持っていくというイメージで行う
- バーを元に戻す際は肩をしっかり上げ広背筋をストレッチさせる
懸垂(チンニング):広背筋
懸垂もラットプルダウンと同じく広背筋をメインに鍛える筋トレですが、ラットプルダウンよりも難易度が高い種目です。また広背筋以外にも僧帽筋下部や三角筋後部にも効果がある筋トレです。
- グリップはカーブしている部分を握る
- 両膝を曲げて後ろでクロスし身体を軽く反らせる
- スタートポジションでは肘を完全に伸ばすのではなく軽く曲げる
- 腕を使うのではなく背中を意識して懸垂を行う
ベントオーバーローイング:広背筋
栗原嵩選手は広背筋を集中的に鍛える上半身の筋トレを数種類取り入れていますが、ベントオーバーローイングもその一つです。
栗原嵩選手は重い重量(200kg)で6回、続けてすぐに軽めの重量(60kg)を10回行い頑丈な上半身を鍛え上げています。
シーテッドロー:広背筋・僧帽筋
シーテッドローはマシンを利用して筋肉を効率よくストレッチさせ、主に広背筋下部と僧帽筋を鍛える種目です。
- パッドの中央がみぞおちにあたるようにパッドの位置を調整する
- グリップを握り胸を張って腕を引く
- 腕を引く際は肩甲骨を下げるイメージで行う(肩が上がると広背筋への効果が薄れる)
- 肩を下げてから肘を引き、脇の角度を変えないように気を付ける(角度を変えると僧帽筋への効果が薄れる)
ダンベルプッシュアップ:上半身全体・体幹
プッシュアップは腹筋や背筋だけでなく、腕や肩の筋肉を含めた上半身全体を鍛えることができる筋トレです。ダンベルを使用することにより体幹へより集中的にアプローチすることが可能となります。
- ダンベルを両手に持ち四つん這いになる
- 両脚を伸ばしバランスが取れる位置に広げる
- 背筋を伸ばして胸を張り肩を下げる
- 肘を曲げながら片腕を後方に引き上げる
- 呼吸をしながら左右交互に行う
- 腕を引き上げる際は肩甲骨を意識して動かす
- 運動中は身体を一直線にし腰を下に落としたり腰が曲がったりしないよう気を付ける
栗原嵩選手の筋トレ方法:下半身トレーニング①
https://www.instagram.com/p/BtJ5fRGgqKA/
栗原嵩選手は下半身のトレーニングに多くの種目を取り入れ、2つのプログラムに分けて行っています。
スナッチ:全身を鍛える
脚・腕・肩・体幹などを使ってバーベルを頭上まですばやく持ち上げるスナッチは全身の筋力をパワーアップさせる種目です。
栗原嵩選手はスナッチを重要な筋トレの一つと考えており、時期によってスナッチまたはクリーンを下半身トレーニングの最初の種目として取り入れています。
- 足幅を肩幅に合わせて開き膝とつま先を同じ方向にやや外側に向ける
- バーをフックグリップで握る
- 顔を正面に向けバーは顔と両手を結んだ角度が90度以上になる場所で握る
- バーをできるだけ身体に沿わせるように密着させ一気に上げる
- 胸をしっかり張り股関節で下半身のパワーをバーに伝えて持ち上げる
- バーを頭上まで上げたら足の裏全体を着地させる
- バランスを取りながら立ち上がる
フロントスクワット:大腿四頭筋
フロントスクワットは大きくたくましい太ももを維持するために欠かせない大腿四頭筋を鍛える上級者向けの筋トレ方法です。
フロントスクワットはバーベルを前で支えてスクワットを行うのでバランスが取りにくく、適応な筋力が備わっていなければ効率よく行うことができない種目です。
- 鎖骨と三角筋で支えるようにバーを担ぐ
- 足幅を腰幅よりやや広めにし上腕が床面と平行になる状態をつくる
- バーは肩幅より少し広めの位置で握る
- 背筋をまっすぐ伸ばし膝とつま先は正面に向ける
- 太ももが床面と平行になる位置まで腰を落とす
- 足の裏全体を床面につけてバーを上げる
ランジウォーク(ウォーキングランジ):下半身全体
ランジウォークは大臀筋・ハムストリングス・大腿四頭筋を中心に下半身全体を鍛える筋トレです。栗原嵩選手はまず80kgのバーベルを持ち、続けて重量を100kgに上げてランジウォーキングを行っています。
歩きながら腰を落とす運動はバランスが崩れやすい動きですが、ランジウォークを行うことによって体幹が鍛えられバランス感覚も養われます。
ワンレッグクリーン:下半身全体
ワンレッグクリーンは走る際の瞬発力や急加速に対応できる下半身を鍛えるトレーニング方法で、タックルのパワーアップにも効果的です。
栗原嵩選手はワンレッグクリーンとワンレッグボックスをセットで続けて行い、片足ずつ大きい負荷をかけて取り組んでいます。
栗原嵩選手の筋トレ方法:下半身トレーニング②
次に栗原嵩選手がトレーニングプログラムに取り入れている2つ目の下半身トレーニングの筋トレ種目を紹介します。
デッドリフト:後ろ側の下半身全体
デッドリフトはハムストリングスや大殿筋だけでなく、脊柱起立筋や広背筋を含む広範囲にわたる後ろ側の筋肉を鍛える筋トレ種目です。
- バーを持つ手幅は腰幅に合わせる(ワイドグリップにするとより負荷が高くなる)
- 股関節を軸にしてお尻を後ろに突き出す
- 運動中は頭部が膝とつま先よりやや前に出るように上体をキープする
- バーベルをできるだけ身体に密着させ太ももからすねに沿わせていく
- プレートが床につく寸前までバーベルを下ろす
ヒップスラスト:大殿筋・ハムストリングス
ヒップスラストは大臀筋を中心にハムストリングスも一緒に鍛えられる筋トレです。ヒップスラストはバーベルを股関節付近にのせて負荷をかけるため腹直筋にも有効な種目です。
- ベンチに肩甲骨をのせ身体を固定させる
- 足は腰を上げたトップポジションでスネが床に垂直になる位置に合わせ少し開く
- トレーニング中に痛みが起こらないようバーの下にクッションやマットを敷く
- バーを上げる時は重心をかかとにかける
- 上体をできるだけ一直線に維持し反らさないように気を付ける
- ゆっくり腰を落とす
グルートハムレイズ:大殿筋
大殿筋にアプローチする筋トレがグルートハムレイズです。栗原嵩選手はグルートハムレイズの応用編であるバーベルを持ち片足ずつ行うバーベルワンレッググルートハムレイズをプログラムに取り入れています。
- 台にしっかり踵をつけ膝を軽く曲げる(膝を軽く曲げると大胸筋に集中してアプローチできる)
- 両手をクロスして胸にあて上体を前方に倒してから起こす
- さらに後方へ身体を起こし大殿筋を収縮させる
- 強度を高くしたい場合はプレートを胸の前に抱えて負荷をかける
ダンベルルーマニアンデッドリフト:大殿筋・ハムストリングス
ハムストリングスはアメフトのパフォーマンスアップのためにも発達させなければならない部位です。ハムストリングスを大きく鍛えることで強靭な下半身を得ることができます。
またハムストリングスは肉離れが起こりやすい部位ですが、鍛えることで肉離れを未然に防いだり再発予防したりすることができます。
栗原嵩選手はダンベルルーマニアンデッドリフトを片足ずつ行うことで負荷を高めハムストリングスを追い込んでいます。
- トップポジションは足を少し開き上体を床と平行にしてお尻を突き出す
- 背筋を伸ばしハムストリングスと大殿筋を意識しながらダンベルの上げ下げを行う
まとめ
NFLに最も近い日本人アメフトプレイヤー栗原嵩選手の筋肉トレーニング方法を徹底調査しました。栗原嵩選手は数多くの種目を効率よく組み合わせ、重量と回数を上げたハードな筋トレで高い身体能力を維持しています。
アメフトを始めた当時からプロ選手になることを意識し過酷なトレーニングを日々重ねた結果、NFLに最も近いといわれる日本人アメフトプレイヤーとなりました。
栗原嵩選手は自身のトレーニング風景をSNSで発信しています。筋トレのモチベーションを上げるためにも栗原嵩選手のSNSをチェックし、栗原嵩選手が取り入れている筋トレ方法で引き締まった身体を磨いていきましょう。