ふくらはぎの仕組み
ふくらはぎは下腿三頭筋という筋肉を中心に形成されています。
その名の通り3つの筋頭を持っていることから下腿三頭筋という名称がつけられました。
外側にある腓腹筋は二つ筋頭を持っており、深い部分にあるヒラメ筋は一つの筋頭を持っています。
腓腹筋の腓(ヒ)は、ふくらはぎ(こむら)という意味。
足をつることを「こむらがえり」とも言うのはこの名称ゆえ。ヒラメ筋はヒラメの形に似ていることから、この名称が付けられました。
ふくらはぎが「第2の心臓」と呼ばれる理由
ふくらはぎは別名「第2の心臓」とも呼ばれています。
心臓は血液を身体中に循環させる臓器です。かたや筋肉の塊のようなふくらはぎを「第2の心臓」というのは興味深いですね。
心臓から送り出された血液は全身に行き渡った後、静脈を通って戻ります。いわゆる血液循環ですね。
血液は新鮮であればあるほどよいので、循環も活発であればあるほどよい、ということになります。
しかし足の静脈は心臓から随分と遠いところにあり、重力に逆らって心臓まで戻すのは容易ではありません。これを心臓の鼓動でやり切るにはあまりに力不足です。
そこで血液液循のサポート役を担っているのがふくらはぎです。
ふくらはぎや足の筋肉がポンプのように収縮し、血液を再び心臓に送り込みます。これがふくらはぎが「第2の心臓」といわれる理由です。
ふくらはぎの重要性
基本的なアクションに欠かせない部位
下腿三頭筋は人間の基本的な運動である「歩く・走る・跳ぶ」というアクションに欠かせない、重要な筋肉です。
近年、ふきらはぎを揉むだけで健康になるといった健康法が評判を集めましたが、人体の構造上正しいのです。
加齢にしたがって筋肉が弱くなるのは仕方がありませんが、運動不足でふくらはぎの筋肉が落ちてしまうと血液がスムーズに心臓に戻りにくくなってしまいます。
足がむくむ、といった程度のことであればまだ良いのですが、本格的に体調を崩してしまうこともあります。
ふくらはぎのポンプ作用が弱まることで起こる弊害
例えばエコノミー症候群。
エコノミー症候群とは、長時間のフライトで足の静脈に血栓が出来てしまう現象です。エコノミー症候群が起こるのは飛行機だけに限りません。同じ体勢で狭いところにいるとふくらはぎのポンプ作用が弱まってしまい、同じ症状に見舞われる可能性があります。
サッカー日本代表選手だった高原直泰選手もこの症状を患ってしまったことで注目されました。
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— サッカーダイジェスト (@weeklysd) May 1, 2017
ふくらはぎの健康状態は美容にも影響する
人間が生きる上で大切な血流を支えるふくらはぎ。健康はもちろんのこと、美容にも大きく影響しています。
血液やリンパ液の流れが悪くなると老廃物が溜まってしまいます。すると溜まった老廃物が血管やリンパを圧迫し、更に流れが悪くなり老廃物が排出しにくくなるという悪循環のスパイラルに陥ります。
これでは痩せたい、と思っていても上手くいかないでしょうし健康面も心配です。また、血流が悪ければ代謝も悪くなってしまいます。これではふくらはぎだけでなく体全体がむくんでしまいます。