縄跳びといえば、ランニングに並び有酸素運動の代表トレーニング方法です。
しかし、ただ跳んでいるだけでは適切な効果は得られません。
そこで、正しい縄跳びのトレーニング方法や自分の目的に合ったトレーニングメニューを伝授していきます。
コツを知れば、初心者でも効果的に全身を鍛えることが出来るでしょう。
縄跳びトレーニングのメリットとは何か
縄跳びのトレーニングというと、真っ先に思い描くのがボクサーではないでしょうか。
なぜボクサーは縄跳びをするのか、その理由を紐解くと縄跳びトレーニングのメリットが見えてきます。
消費カロリーが高い有酸素運動である
消費カロリーを上げたい時は有酸素運動がおすすめですが、脂肪の分解は20分以上の継続運動で始まるといわれています。
20分以上の運動を継続するのは、初心者にとって敷居が高いものです。
しかし近年、有酸素運動を継続して行っていくと10分程の運動から脂肪の分解が始まるという結果も導き出されました。
縄跳びは消費カロリーが高く、わずか10分で50kgの人なら約70kcal、70kgの人なら約130kcalほどの消費が可能です。
この数字は平均となっており、性別や年齢によっても前後します。
すぐ始められて運動強度が高い
運動時の負荷などを示したMETs(メッツ)を見てみると、縄跳びは「8」の強度を誇っています。
この数値はサイクリングやランニング、そして水泳に並ぶ運動強度を示しているのです。
サイクリングや水泳などは特に、直ぐに始められるものではありません。
縄跳びなら自宅ですぐに始めることが出来、同等の運動強度を得ることが出来ます。
短時間で脂肪を燃焼する
運動強度が高いことから、継続した日々のトレーニングを行うと10分という短い時間でも脂肪の燃焼が期待出来ます。
更に跳び方によっては運動強度を限りなく上げることが可能なのです。
ボクサーが体をしぼり上げるように、短期間短時間で脂肪を燃焼させたい人に大きなメリットがあるといえます。
筋肉量を増やすことが出来る
全身を使う有酸素運動の中でも、縄跳びは特に下半身に効果を与えるものです。
人間の体は下半身に大きな筋肉がついており、下半身を鍛えることは体全体の筋肉量が増えることを意味します。
- 大殿筋
- 大腿四頭筋
- 腸腰筋
- ハムストリング
- 下肢三頭筋
主に上記の筋肉を鍛えることが出来ますが、この他にも腹直筋や広背筋など上半身の筋肉にも働きかけます。
全体の筋肉量が上がることで、基礎代謝が上がり免疫力の向上につながります。
心肺機能の向上
酸素を全身へ送る心肺機能が向上すると、疲労を感じにくくなり同時に持久力が向上します。
心臓と肺に適度な負担をかける縄跳びは有酸素運動でありながら、スピードを上げて跳ぶことで無酸素運動の要素も持っていきます。
心肺機能を向上させるのに最適なトレーニングなのです。
縄跳びトレーニングの正しい方法
縄跳びは子供の頃から親しみのあるもので、直ぐに始めることが出来トレーニングです。
しかし大人が目的を持って縄跳びをする際は、怪我防止の為にも正しい基本のトレーニング方法をマスターする必要があります。
縄跳びの長さを確認する
縄跳びは厳密にいうと、跳び方によって適切な長さが違います。
基本となるのは「自分の身長+約55cm」で、一般的にはロープを両足で踏んで腕が90度になる長さといわれています。
ボクサーのように腕にも負荷をかけたいという人は、長めの重いロープを選びましょう。
またジャンプ力を上げたいという人は、軽いロープを短めに設定します。
基本の飛び方
上記は子供向けの前跳びの練習法ですが、基本が詰め込まれているので参考にしてみてください。
まずは1分間を目標に前跳びを行いますが、1分間の回数は60~70回が目安です。
インターバルを20秒~30秒取り、3セット繰り返します。
徐々に跳び続ける時間やセット数を増やしていきます、その際に下記のフォームを崩さないように跳びましょう。
- 顎を上げずに少し引き気味で跳ぶ
- 跳ぶペース(リズム)を変えずに跳び続ける
- 縄跳びは手首を使って回す
- 呼吸を止めない
ウォームアップをきちんと行う
縄跳びは運動強度の高いトレーニングです。
怪我予防の為にしっかりと体を温めてから取り組みましょう。
また急に激しい跳び方をせず、前跳びなどの基本の跳び方でウォームアップを入れてから徐々に強度を上げます。
もし、他の運動前のウォームアップに縄跳びを使用するのなら3分程跳ぶのがおすすめです。
目的別のおすすめメニュー
縄跳びは、自分で様々なバリエーションを組むことの出来る利便性を持っています。
自分の目的によってトレーニング方法が変わってきますので、目的別におすすめの跳び方を紹介していきましょう。
脚の引き締めが目的
縄跳びは下半身に強く働きかけるので、足を引き締めたいという人は上記動画のような跳び方がおすすめです。
- 脚を交互に90度近く持ち上げながら跳ぶ
- 20秒~30秒連続して跳ぶ
- インターバルは短めに10秒~15秒取る
- 上記を8セット~10セット繰り返す
跳ぶ際に太腿を持ち上げることがポイントになっています。
ダイエットが目的
ダイエットを目的とする場合、持続し跳ぶことがポイントになってきます。
おすすめはウォームアップで使用するような簡単な跳び方をいくつか組み合わせて跳ぶことです。
- 前跳び
- 後ろ跳び
- 片足跳び
- 駆け足跳び
上記をローテーションさせながら20分~30分を目安に5分間を4セット、10分間を3セット、20分を2セットなど時間とセット数を上げていきましょう。