マタニティストレッチはそんなストレス解消にも有効です。
運動をすることで分泌されるセロトニンという神経伝達物質は、心をリラックスさせる効果があるといわれています。
一緒に好きな音楽をかけたり、アロマを焚くなどしてゆっくり時間をかけてストレッチすればより効果的でしょう。
また同時にストレスを解消する事でより良い睡眠がとれる効果もあるようです。
マタニティストレッチの適切な方法
マタニティストレッチは座ってできるものや、寝て行う方法等いくつかの種類があります。
誰でも簡単にできるいくつかの具体的なストレッチ方法をご紹介します。
座って行う① 体幹周りのストレッチ
座ってできる体感周りのストレッチです。方法は以下の通りです。
- 右足を伸ばして座り、左足は膝を立てる。
- 左足を右足にクロスさせ、左手を後ろにし床につける。
- 右手でクロスした左足を右に押すようにして体を左に思いきりひねるようにする。
- 逆も同様に行う。
腹直筋や腹斜筋、腹横筋などお腹周りの筋肉を柔軟にするストレッチです。
妊娠中はお腹、腰周りの筋肉に負担がかかりやすく、筋肉がこわばってしまいがちです。
ストレッチを行うことで筋肉を柔軟にし、疲労を和らげます。
体をひねる際に息をゆっくり吐きながら行いましょう。また、最初は無理のない範囲で行いましょう。
座って行う② 股関節のストレッチ
出産に必要な股関節の柔軟性を養うストレッチです。やり方は以下の通りです。
- あぐらをかいて座った状態から右足を横に伸ばす。
- そのまま両手を前に置く
- 大きくゆっくり息を吸って、息を吐きながら体を前に倒す。
- 息を吸いながら体を元の状態に戻す。
- これを数回繰り返して同じ動作を左足でも行う。
内腿と股関節を伸ばすよう意識しながら行うようにしましょう。
足を真横に開くのがきつい場合は、斜め前や膝を軽く立てるようにすると良いです。
お尻が浮かないように意識して、大きく深呼吸をしながら行うのがコツです。
仰向けで行う① 骨盤ツイスト
仰向けでできる骨盤を柔軟にするストレッチです。以下の手順で行います。
- 両膝を揃えて立てて仰向けに寝る。
- 両手を大きく横に広げる。
- そのままの体勢で息を吐きながら右足を横に開く。
- 足を元に戻し左足も同様に行う。
足を倒す際に、顔を倒す足と逆に軽く向けるようにしましょう。
その際に肩が床から離れないようにします。
仰向けで行う② ブリッジ
背中の痛みや腰痛予防に効果的なストレッチです。以下の方法で行います。
- 膝を立てて仰向けになり、両手は軽くサイドに開く。
- 大きく息を吸って吐きながらお尻を軽く浮かすようにする。
- お尻から腰、背中の順番に床から離すようにして腰を持ち上げる。
- 上で止めて息を吸う。
- 息を吐きながら元の体勢に戻していく。
腰を浮かす際は、お尻・腰・背中の順に、元に戻す際は背中・腰・お尻の順番に戻すようにするのがコツです。
深呼吸しながらゆっくり行うようにしましょう。
四つん這いで行う① キャットストレッチ
名前の通り、四つん這いで行うストレッチ姿が猫に似ているところからついたストレッチ方法です。
- 四つん這いになる。この時に両手は肩の幅に開く。
- 息を吸って、吐きながら背中を丸める。
- 息を吐きながら元の位置に戻す。
- 1~3を繰り返す。
腰回りの筋肉のトレーニングで、血行を促進し腰痛を防ぐ効果が期待できます。
ストレッチをする際は呼吸を意識する事が大事です。必ず呼吸と動作がシンクロするようにしましょう。
四つん這いで行う② テーブルトップバランス
テーブルトップバランスは、お腹が大きくなっても姿勢を維持できるようにする為のストレッチです。
方法は以下の通りです。
- 四つん這いになる。両手は肩の幅に開く。膝は足の付け根の下に持ってくるようにする。
- 息を吸って、吐きながら右足を真っ直ぐ後ろに伸ばす。
- 伸ばした足を背中のラインと平行になるまで持ち上げる。
- 同時に左手を前に伸ばして背中のラインと平行になるまで持ち上げる。
- 息を吸いながら伸ばした足と手をゆっくり戻す。
- 2~5を繰り返す。
もし手を伸ばすのが難しい場合は足だけでも構いません。
四つん這いの姿勢はお腹の重さに負けないよう背中を伸ばすようにしましょう。
妊娠中だけでなく産後のリカバリーに必要な体感のトレーニングとしても効果的です。
注意点
ストレッチといっても立派な運動ですから、体にある程度の負荷をかけることになります。
一つ間違ってしまってそれが重大な事故につながってしまう可能性も考えられます。
マタニティストレッチを行う際の注意点を押さえておきましょう。
安定期に入ってから行う
妊娠の初期段階ではつわり等体調が不安定な為できるだけ安静にしておくのが良いです。
また、流産等のリスクもある為できるだけ過度な運動は控えるのが良いでしょう。
マタニティストレッチは、一般的に妊娠から5か月目程度の安定期に入ってから行うようにしましょう。
ダイエット目的で行わない
体重を減らすためのダイエットや筋トレ目的でマタニティストレッチ等の運動を行うと過度な運動になってしまいます。
そもそも妊娠中は体重が増えて当然です。ダイエットや筋トレをする必要はありません。
むしろ、赤ちゃんの為にもある程度の栄養素が必要になります。
マタニティストレッチはあくまでも、必要な体重や筋肉、体調を維持するためのものであると認識しておきましょう。
異変を感じたらすぐに止める
トレーニング中に少しでも異変を感じたらすぐに止めるようにしましょう。
マタニティストレッチ等の運動はおすすめですが、安定期といえども無理をすると子宮収縮等のトラブルを招く可能性もあります。
何かおかしいと感じた場合は運動は中止し、その後も違和感を感じる場合はすぐに医療機関に相談しましょう。
赤ちゃんの為にもマタニティストレッチはおすすめ
妊娠中の適度な運動は体調を維持する為にもおすすめです。また、何かと不便になる妊娠中のストレスを開放する為にも有効です。
マタニティストレッチは妊婦さんの為の無理なくできるストレッチです。
軽いストレッチですが、定期的に続ければ十分な効果が期待できます。是非一度試してみてはいかがでしたでしょうか。
生まれてくる赤ちゃんの為にもお母さんのコンディションを整えるのは大切なことです。