マラソン・ランニングなどにおいて、正しい走り方と共に重要なのがランニングシューズです。
ランニングシューズは走る為にデザインされたシューズであり、日常生活で履くウォーキングシューズ等とは機能が異なります。
そして近年注目されているのが厚底シューズです。
世界トップレベルのマラソン選手達が使用し始めて以来、今や多くのランナーにとって厚底シューズが主流になってきています。
ただ厚底シューズといっても種類は様々。
今回は厚底シューズの選び方の他、マラソン・ランニングの走り方など徹底解説していきます。
なぜランニングシューズが必要なのか?
そもそもなぜランニングシューズが必要なのでしょうか。
マラソン・ランニングを始めるに際して、とりあえず身軽に動けるシューズで始めるという方は少なくないようです。
確かに軽いジョギング程度であれば問題ないかもしれません。
しかしある一定の時間を走る場合や、定期的なランニングの継続にはランニングシューズが重要です。
ランニングの際にかかる足への負担は想像以上で、体重の約3~5倍の重量がかかるといわれてます。
体重が60kgなら180kg~300kgの負荷となり、30分以上走り続けるとすると相当な負担がかかることになります。
ランニングシューズには様々な機能が内蔵されており、足にかかる負荷を抑えランナーの負担を軽減することが可能です。
本格的にマラソン・ランニングをするのであればランニングシューズは必須といえるでしょう。
厚底シューズとは?
厚底シューズとは文字通り底が厚いシューズですが、かつてのランニングシューズとどのように違うのでしょうか。
厚底シューズの仕組み、そして厚底シューズ普及の経緯について見ていきましょう。
厚底シューズの構造
厚底シューズの代表といえばナイキの「ズーム ヴェイパーフライ4%」です。
特徴はソールの中に湾曲したカーボン製のプレートが内蔵されている点。足を地面に着地する際にプレートが曲がります。
そしてそれが元に戻る際に生まれる反発力でより速く走れるという仕組みになっているようです。
また独自素材の「ズームXフォーム」というソールを採用。
カーボン製プレートをこのソールを使用し上下で挟み込む構造となっています。
それにより柔らかい接地感でありながらも高反発の軽量厚底シューズを実現しています。
厚底シューズの登場はそれまでの「レース用シューズは薄くて軽い」という常識を覆しました。
世界大会での使用
厚底シューズの存在を知らしめたのは2017年の「Breaking2プロジェクト」といわれてます。
Breaking2プロジェクトとは、「人類初のフルマラソンを2時間切る」ということを目指すプロジェクトです。
そのプロジェクトに使用されたのが、ナイキの厚底シューズ、ヴェイパーフライでした。
リオデジャネイロオリンピック男子マラソン金メダリストのキプチョゲが非公式ながらもこのシューズで2時間00分25秒を記録。
それ以来厚底シューズが世界へ浸透。
国内でも日本人選手がこのシューズを用いて日本記録を更新したことから瞬く間に広がりました。
近年マラソンの登竜門である「箱根駅伝」でも厚底シューズを使用するランナーが急増しています。
足のサイズによる選び方
ランニングシューズの性能を発揮する為には、ベストサイズのランニングシューズを選ぶことが非常に重要です。
ランニングシューズのサイズを選ぶ際の正しい足の測り方をご紹介します。
足長に合わせる
まずは足長に合わせます。この際に履いたときに親指が1本くらい入る余裕があるのがベストサイズです。
ランニングシューズは足長ぴったりだとつま先やかかとがシューズに当たってしまい、足を痛めてしまう場合があります。
また余裕がありすぎると安定しない為上手く走れず、怪我の原因にもなりかねません。
足囲に合わせる
ランニングシューズのシェイプは幅が広いや狭いもの様々です。したがって足長だけでなく足囲(ワイズサイズ)も重要です。
親指の付け根部分と小指の付け根部分、つまり足の一番広い部分に巻き尺を一周させて測ります。
各メーカーが出している実寸サイズ早見表などで確認できるようになっています。
足の形による選び方
足長・足囲と合わせて足の形を考慮する事も大切です。
足の形は人それぞれ異なり、大きく「エジプト型・ギリシャ型・スクエア型」の3つに分けられます。
それぞれタイプ別によるランニングシューズの選び方をご紹介します。
エジプト型
エジプト型とは親指が一番長く小指に向かって斜めに短くなる形状で、日本人の7~8割がこの形に相当するといわれています。
親指がシューズにあたりやすいため、つま先に余裕のあるランニングシューズを選ぶのが良いでしょう。
ギリシャ型
ギリシャ型とは人差し指が最も長く、小指にかけてなだらかなカーブを描いているシェイプの足です。
日本人の2~3割がギリシャ型に相当するといわれています。
ギリシャ型は比較的どのようなランニングシューズにも適応しますが、できるだけ甲が高く横幅が広いものがおすすめです。
スクエア型
日本人に最も少ないのがスクエア型で、5本の指の長さがほぼ同一で親指から小指まで一直線を描く形状の足です。
つま先が細いランニングシューズでのランニングは、足が圧迫され足を痛める原因になってしまいます。
できるだけ幅広いランニングシューズを選びましょう。
シューズ選びの注意点
ランニングシューズを選ぶ際の注意点をご紹介します。
失敗しない為にも先述の選ぶポイントと合わせてチェックしておきましょう。
国内・海外のサイズの違い
国内と海外のメーカーとでは足型の基準が違う為、同じサイズ表記でも実際のサイズが異なることがあります。
アメリカ・ヨーロッパ圏だけでなく日本と中国のように同じアジア圏でも異なります。
ネットや通販で購入する場合は予めサイズ感を把握しておくことが重要です。
試着する
履き心地はサイズ表記では表すことができません。やはり実際に履いてみることをおすすめします。
試着する際はかかとのホールド感や動いたときの履き心地を確認するようにしましょう。
また試着する時間帯も大切です。朝と夕方以降ではむくみによって足の大きさは僅かに変化します。
試し履きする時間帯は、できるだけ実際にランニングシューズを履く時間に合わせるのが良いでしょう。
ソックスの厚みも考慮する
ミリ単位の違いが影響するランニングシューズですから、当然ソックスの厚さも考慮する必要があります。