持久力や心肺能力を高めるために、さまざまなスポーツでインターバルトレーニングが導入されています。
インターバルトレーニングは強度やペースだけでなく、心拍数やトレーニングの頻度にも注目して行いましょう。
スポーツ別のメニュー設定についても紹介していきます。
インターバルトレーニングの効果
インターバルトレーニングはさまざまなスポーツで有効なトレーニングです。
どのような効果があるのかを見ていきましょう。
インターバルトレーニングとは
インターバルトレーニングとは、高強度のトレーニングと休息を交互にくり返して行う練習法のことを指します。
高強度のトレーニングのあとは完全に休息をするのではありません。
ジョギングやウォーキングを行って、ある程度心拍数が下がる程度のレベルまでの「不完全回復」の状態にします。
その後再度高強度のトレーニングを行います。
インターバルトレーニングで心肺能力を高める
インターバルトレーニングは心肺機能を高める効果があります。
心拍数が下がり切る前にトレーニングの強度を上げるということをくり返すことで、心臓や肺に負荷をかけていきます。
この負荷はかなり高いので、心肺能力を上げる効果も高いです。
また、最大酸素摂取量(VO2max)が上昇したり、エネルギーを作り出すミトコンドリアの量も増加します。
インターバルトレーニングで筋持久力を高める
インターバルトレーニングで強度の高い運動をくり返すことで、筋持久力を高め筋疲労を感じにくくなります。
インターバルトレーニングで速筋を鍛えることができる
筋肉には遅筋と速筋という2種類があり、トレーニングの強度によって使われる筋肉が異なります。
速筋は爆発力に優れ、遅筋は持久力に優れてる筋肉です。
一定のペースを守ったランニングをしている間はトレーニングの強度がそれほど高くないため、遅筋が使われます。
ですがインターバルトレーニングによって高強度のトレーニングを行うと速筋を使うようになります。
通常のトレーニングでは鍛えられない速筋を鍛えられるのはインターバルトレーニングの大きなメリットです。
また、高強度のトレーニングをくり返すことで、その負荷に耐えられる筋肉を鍛えることができます。
内臓脂肪を減らすというメリットもある
インターバルトレーニングは通常のトレーニングよりも負荷が高いため、より多くのエネルギーを消費します。
内臓脂肪は皮下脂肪よりもトレーニングによって落としやすいため、エネルギーを消費するほど内臓脂肪は減ります。
インターバルトレーニングは有酸素運動なので、脂肪燃焼効果が高いのも特徴です。
インターバルトレーニングの正しいやり方
インターバルトレーニングの正しいやり方を見ていきましょう。
距離・時間や心拍数などに気をつけるのがポイントです。
ランニングの距離の設定
ランニングを行う際の距離の設定は自分で無理のない距離にするのが基本です。
またスポーツの種目によっても距離設定が変わります。
基本的には高強度で3〜5分程度走るのを3〜5セット行い、トータルで10〜15分になるようにするのが目安です。
マラソンなどの場合、1,000mを3分程度で走り、300m程度の休息期間を設けながら5セット行うとよいでしょう。
高強度にする距離に応じて異なる効果が得られますが、具体例は後述します。
心拍数の設定
インターバルトレーニングは心拍数を測りながら行うと、さらに効果の高いトレーニングになります。
心拍数を測りながらトレーニングを行うことで、常に一定の負荷をかけることができるので便利です。
強度を上げているときは最大心拍数の85%以上にし、休息時は最大心拍数の50%以下にならないようにします。
セット数の設定
セット数は目標にしている距離に合わせて決めます。
通常のトレーニングに取り入れるという場合は1,000mを3〜5セット程度が目安になります。
フルマラソンを目指している場合は、大会に向けて本数を伸ばしていき、1,000mを20セット走るのが目標です。
またスポーツの種目によってもセット数は変わります。
週に1〜2回程度でよい
インターバルトレーニングは1週間に2回程度行えば十分な効果があります。
逆に週に3回以上行うと体への負担が大きくなりすぎてしまいます。
怪我の原因になったり疲労が蓄積して質の高いトレーニングを行えなくなったりしますので注意しましょう。
さまざまなインターバルトレーニングを動画でチェック
実際にインターバルトレーニングを行っているところを動画でチェックしてみましょう。
マラソンだけでなく、自宅でできる筋トレやランニングマシーンを使ったインターバルトレーニングを紹介します。
サブスリーを目指すランナーのインターバルトレーニング
サブスリー(フルマラソンで3時間以内)を目指すランナーの行っているインターバルトレーニングです。