レストランでも炭酸水がメニューに加わることが多くなりました。
美容や健康への効果で注目される炭酸水ですが、トレーニングでも良い影響を与えることがわかっています。
炭酸水の持つ効果や体への影響、筋肉に与えるメリットなどを見ていきましょう。
またトレーニング時の正しい飲み方や注意点のほか、おすすめの炭酸水も紹介します。
炭酸水が身体に与える影響と効果は?
炭酸水は二酸化炭素(炭酸ガス)が溶け込んでいる飲料水です。
美容や健康など、体へ与える良い影響や効果を見ていきましょう。
胃腸を刺激して消化促進&便秘解消
炭酸水に含まれる炭酸ガスは消化の促進や便秘の解消に効果があります。
炭酸水はシュワシュワとした泡が腸を刺激してくれるため、腸の蠕動運動が促進されて便秘が解消されます。
腸の働きが改善されると消化も促進されるのでぜひ飲んでみましょう。
ただし過敏性腸症候群(IBS)の方や胃の膨満感に悩む人、胃潰瘍の人などは避けた方がよいです。
血行を促進する
炭酸水を飲むと血行が促進されます。
炭酸水に含まれる二酸化炭素が血中に取り入れられると、脳は血中の酸素が不足したような錯覚を覚えます。
そのためより多くの酸素を体中に運ぼうとする脳の働きによって血管が拡張され、血行がよくなるのです。
ダイエット効果がある
炭酸水を飲むとお腹がいっぱいになるという人は多いです。
食前に炭酸水を飲むことで胃がガスで膨らみ、食欲が抑制されます。
また、前述の消化促進と便秘の解消もダイエットを助ける働きがあります。
リフレッシュ効果がある
炭酸水を飲むとスカッとした爽快感を得られるという人は多いです。
炭酸水には気分をリフレッシュさせる働きがあります。
甘い炭酸飲料水のCMなどでも爽快感をイメージしたものが多いこともそれを物語っています。
飲む以外の使い方もある
炭酸水には飲む以外の使い方もあります。
炭酸水を使って洗顔をすると血行が良くなり、肌のハリが出るようになります。
また炭酸水を使ってシャンプーを泡立てて髪を洗ったり、シャンプー後に炭酸水で流したりするのもおすすめです。
血行が良くなって髪の毛が健康に成長し、毛穴の汚れを落とす効果もあります。
炭酸水はトレーニングにどんな影響を与えるか?
炭酸水はトレーニングにも良い影響を与えます。
どのような影響を与えるのかを見ていきましょう。
筋肉中の疲労物質を取り除く効果がある
炭酸水はトレーニング後に体に溜まった「乳酸」という疲労物質を取り除く効果があります。
炭酸水に含まれている炭酸ガスには「重炭酸イオン」が含まれており、血管内に吸収されると異物として排出されます。
その際に乳酸を一緒に排出してくれるため、疲労が早く回復するのです。
回復力がアップする
炭酸水を飲むことで血流がアップすると、損傷した筋繊維の回復が早くなります。
爽快感を得られる
炭酸水のシュワシュワとした飲み口が、疲れた体に爽快感を与えるというメリットがあります。
特に疲れた体には通常時以上に染み渡るという感想を持つ人が少なくないでしょう。
トレーニングの前?後?炭酸水の飲み方と注意点
炭酸水はトレーニングの前と後、どちらに飲んだらよいのでしょうか。
炭酸水の飲み方や注意点などを見ていきましょう。
普通の水と同じように飲んでOK
炭酸水は普通の水と同じような扱いで飲んで大丈夫です。
特別な飲み方や規定の量などはありませんが、300mlから500ml程度にしておくと良いでしょう。
あまり多く飲んでしまうとお腹が膨れてしまい、気持ち悪くなる場合があります。
トレーニング前よりは後のほうがよい!
炭酸水はトレーニング前よりも後に飲んだ方がよいことがびわこ成蹊スポーツ大学の研究でわかっています。
長距離走の前に炭酸水を飲んだところ、最初の5分間は水を飲んだときよりも心拍数が上昇したという結果がでました。
呼吸の乱れや疲労度も高くなったことから、トレーニングを行う前は通常の水の方が適しているといえるでしょう。
疲労回復のため、トレーニングの後に飲む方が効果的です。
あまりたくさんは飲めない
炭酸水は胃の中でガスが膨張するため、あまりたくさんは飲めません。
そのため、通常の水なども用意しておき、脱水症状にならないように注意しましょう。
汗で失った電解質はサプリメントやスポーツドリンクで補う
炭酸水だけでは汗で失った電解質を補うことができません。
そのため、スポーツドリンクやサプリメントなどを摂取して補いましょう。
貧血気味の人は注意が必要
貧血気味の人は炭酸水の飲み過ぎに注意してください。
運動をして汗をかくと体内から鉄分が失われやすくなるため、貧血になりやすくなります。
さらに炭酸水を飲むと胃の中がアルカリ性寄りになり、鉄分を吸収しにくくなります。
そのため日頃から貧血気味の方は大量に炭酸水を飲まないようにするか、炭酸水自体を避けておいた方が無難でしょう。
トレーニングによい炭酸水の選び方
トレーニングのときに飲む炭酸水の中で、よりよい商品を選ぶ方法を紹介します。
甘くない炭酸水を選ぶ
トレーニング後には甘くない炭酸水を選びましょう。
市販されている甘い炭酸飲料では500mlあたり角砂糖10個分前後の糖分が含まれています。
糖分のとりすぎになってしまううえ、激しいトレーニングのあとでは腹部の膨満感や吐き気などを催すケースがあります。
トレーニングで失ったエネルギーとして糖分を摂取したいという人はいますが、無糖の炭酸水を選びましょう。
レモンやライムなどの香りがついた無糖の炭酸水もありますので、うまく活用してみてください。
強炭酸のものは避ける
炭酸の強さは商品によって異なります。
強炭酸のものはより強い爽快感が得られますが、あまりごくごくと飲むことができません。
そのためトレーニングの後は炭酸が弱めのものを選ぶようにしましょう。
水の硬度もチェックする
水には硬度と呼ばれるものがあり、ミネラルの含有量によって「硬水」「軟水」があります。
硬水はミネラル分(マグネシウム・カルシウム)が多いのが特徴です。