背骨へかかる負担が減り、腰痛の予防・改善に繋がっていきます。
腰は筋肉によって支えられている、といっても過言ではないのです。
血流が良くなるから
腹式呼吸は深い呼吸であり、ゆえに胸式呼吸よりも酸素を多く体内へ取り入れることが可能です。
血流もあがり体中の血液の循環が良くなっていきます。
腰痛は血流の悪さにも原因があるとされ、血流の悪化により疲労物質が抜けきれない筋肉が引き金となっています。
血流が上がり、筋肉内部の疲労物質が取れやすくなることで、腰痛の予防にも効果が期待出来るのです。
自律神経が整うから
実は腰痛を抱える人の多くが原因不明の痛みに悩んでおり、それを医学界では「非特異的腰痛」とよんでいます。
そしてこの原因不明の腰痛は、ストレスによって引き起こされているというのが有力です。
ストレスの解消が期待出来る腹式呼吸は、ストレスからくる「非特異的腰痛」の改善にも期待が持てるのではないでしょうか。
腹式呼吸で期待出来るその他の効果
腹式呼吸で期待できる効果は、上記の他にも沢山あります。
代謝が上がるのでダイエットにおすすめ
ダイエットを目指す人ならば基礎代謝という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
基礎代謝は通常の生活で消費されるエネルギーのことで、筋肉量に比例するものです。
筋肉量が多ければ基礎代謝が上がり、痩せやすい体質になれます。
この為ダイエットを目指す多くの人が筋肉トレーニングを取り入れることになるのです。
しかし、実際はなかなか続かず失敗に終わる人が多いのが現実ではないでしょうか。
腹式呼吸はインナーマッスルに働きかけるので、簡単にどこでも筋肉トレーニングが出来ます。
呼吸法を変えるだけで、筋肉量が増え代謝が上がっていくのです。
【関連記事】腹式呼吸ダイエットの効果的な方法を徹底解説!グッズや風船を使用する仕方と腹筋への影響は?産後や寝ながらできるやり方も紹介
冷え性改善
上記したように腹式呼吸は血流を良くする呼吸でもあります。
息を吸い横隔膜が下へ向くと、心臓へ向かって血液が流れやすくなるので主に静脈の流れが良くなります。
循環血量の75%を静脈系が占めている
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/静脈
冷え性の大きな原因は、血液の循環の悪さにあるといわれています。
うつ症状の改善
腹式呼吸を取り入れることで、セロトニンが出やすくなりますが、このセロトニンこそうつ症状改善に役に立つものです。
不安感が消えやすくなり、心が安定する物質といわれているのです。
また深い呼吸で、気持ちをリラックスさせることで脳からα波が出やすい状態となります。
身心共にストレスから解放された状態となるでしょう。
腹式呼吸のコツ
腹式呼吸は就寝時に無意識に行っていますが、実際に意識して行ってみるとなかなか難しいのではないでしょうか。
基本的なやり方
- お腹に手を当て、お腹を凹ませながら息を吐き切る
- ゆっくりと鼻から息を吸う
- この時ゆっくりお腹が膨らむ
- 3秒息を止める
- 再び口から息を吐く
- 上記を5回繰り返す
上記動画を参考にしながら、基本の腹式呼吸を練習してみてはいかがでしょう。
もう息を吸えなくなった状態で、息を止めましょう。
また息を吐く際は一気に吐き切らず、ゆっくりと吐いていきます。
1日5分からの練習
無理をしないことも大切です。
体にいいからと初めから長くやると、疲れを感じたり嫌になったりしてしまいます。
少しづつでも継続することで、自然に生活の中に腹式呼吸を取り入れることが出来るようになるはずです。
寝てお腹をおさえてみる
上記動画のように仰向けになり、お腹に手をのせると腹式呼吸が意識しやすくなります。
また紹介されているように、お腹の上に少し負荷をかけることで腹部の筋肉トレーニングを強化することも可能です。
朝の寝起きや就寝時などに、5分程度仰向けになって腹式呼吸を意識してみてはいかがでしょう。
吸う息に意識を向ける
何度か腹式呼吸を続けていると混乱してしまう、という声もよく聞かれます。
慣れるまでは吸う息に意識を向けて、しっかりお腹が膨らんでいるのか確認します。
そして、吐くときは力を抜くだけという方法がおすすめです。
徐々に慣れてきたら、息を吐く際の腹圧を高めていきましょう。
腹式呼吸の注意点
腹式呼吸を頑張って習得しようとすると、体に力が入りやすくなります。
下記にあげたものは全てNGです。
- 息を吸った時に肩まで上がってしまう
- 肩を下げようと力が入り過ぎる
- お腹に力が入り過ぎて体全体が硬くなる
これらの注意点を改善するには、上記で紹介した仰向けの練習方法がおすすめです。
腹式呼吸の利点を見てきましたが、胸式呼吸も交感神経を刺激するものとして大切な呼吸です。
呼吸のバランスを見極めて活動的になりたい時は、あえて胸式呼吸を使用してみるのもいいかもしれません。
腹式呼吸で身心共に健康を維持しよう
これまで見てきたように腹式呼吸には多くのメリットがあります。
無意識下で行っている呼吸を、腹式呼吸に変えるだけなので今すぐに取り入れることが出来る健康法といえるのではないでしょうか。
まずは1日数分程度からはじめてみてはいかがでしょう。
特に腰痛が治らない、と悩んでいる人は是非トライしてみてください。
腹式呼吸をマスターし身心共に健康になりましょう。