おすすめの回数
先述した通り、インクラインベンチプレスは従来のベンチプレス以上に負荷の強いものになります。「やれる回数まで」と無理していては、落下による思わぬ事故に繋がる危険性があるのです。
インクラインベンチプレスを行う際には、初心者であれば10回3セット、中級者以降は10回5セットを目安に行うことをおすすめします。少し少なめくらいを意識しても、インクラインベンチプレスであれば十分効果を得られます。
デクラインベンチプレスも一緒に
ちなみに、インクラインベンチプレスと同時に行うことで、さらに効率よく胸筋周りを鍛えられるのが「デクラインベンチプレス」です。デクラインベンチプレスでは、特に大胸筋下部に強い負荷をかけることができます。
インクラインベンチプレスは、どちらかというと大胸筋上部を鍛えるのに向いている筋トレ方法です。つまり、両方を合わせることで、より美しく分厚い胸板を手に入れることができるということになります。
インクラインベンチプレスの注意点
大胸筋周りに効果的なインクラインベンチプレスですが、いくつか注意点があります。注意点を無視してしまうと、怪我や故障の原因になるので必ずチェックしておいて下さい。
最大45度まで
正しいやり方でも紹介しましたが、インクラインベンチプレスではベンチの角度は30〜40度ほど。最大でも、45度までを推奨しています。
これは、インクラインベンチプレスが角度を付けるほどに負荷が強くなるためです。あまり角度を付けすぎると、一般の方には負荷が強すぎる上に、不安定となり怪我の危険性が増します。
手の幅は広げすぎない
インクラインベンチプレスでは、従来のベンチプレスに比べて少し広めに両手を取ります。ただ、あくまで「少し」広めという程度です。
あまり大きく取ってしますと、稼働時に上腕三頭筋への負荷が大きくなり、怪我に繋がる危険性があります。また、肩関節が重さに耐え切れず、バーベルの落下に繋がることもあるので注意して下さい。
ゆっくりな動作を意識する
インクラインベンチプレスでは、大胸筋や上腕三頭筋などにしっかり負荷を与えるために、ゆっくりとした動作が重要となります。これは、速い動作で行うことで事故が起こりやすくなるという意味もあるのです。
特に、初心者では負荷に耐え切れず、少しでも楽しようと反動や速度を利用して行う傾向があります。正直、これでは本来の効果が得られない上に、危険が増すだけなので必ず「ゆっくりな動作」を意識しましょう。
無理せず少しずつでも効果は絶大!
いかがでしたでしょうか?今回は、大胸筋や上腕三頭筋などに強い負荷を掛けられるインクラインベンチプレスの正しいやり方についてまとめました。ベンチに角度がついただけで、やり方自体は従来のベンチプレスとそれほど大きく変わるものではありません。
ただ、角度がついただけでも、その効果は従来のベンチプレスと比べ物にならないほど大きなものです。だからこそ無理すると怪我や故障の原因となります。インクラインベンチプレスは正しいフォームと注意点を意識した上で、安全に行うようにしましょう。