この足幅でデッドリフトを行った場合、どちらかというと背筋と大臀筋を使って負荷を引き上げるような力の入れ方になることが多いといえます。ラグビーの選手など瞬発力とパワーを向上させたいような場合によく使われる方法です。
ワイドスタンスによるデッドリフト
デッドリフトのスタンス、一般的な方法のうちもう1つがこのワイドスタンスによる方法。構える際の足幅が、ナロースタンスの1.5~2倍程の広さになります。股関節まわりにも力は入りますが、主に背筋と大腿筋を使って負荷を引き上げる形になります。
主にパワーリフティングの選手など、バーベルの重さを極端に上げたいときや、パワー系のアスリートが重いバーベルでデッドリフトのトレーニングを行いたいときなどに使われる方法です。
スティッフレッグドデッドリフト
通常のデッドリフトはナローのときもワイドのときも、負荷を引き上げる際は必ず膝を多少曲げたり伸ばしたりします。スティッフレッグドデッドリフトは、膝の角度を固定し、曲げたり伸ばしたりせずに一定の膝角度のまま動作を行うのが特徴です。
足幅はナロースタンスで行うことが一般的です。通常のナロースタンスデッドリフトよりも軽い負荷で行い、よりハムストリングスを集中的に鍛えたいときにこの方法でトレーニングを行います。
ダンベルを使用したデッドリフト
3種類のデッドリフトは、いずれも筋力が高くない方や女性の場合、フォームのバランスや動作タイミングなどの習得が難しいかもしれません。またデッドリフトを自宅で行うときも、大きなバーベルで行うのは困難です。
デッドリフトをできるだけ軽い負荷で行いたいときや、自宅でバーベルなどあまり大掛かりな器具を使用したくないときなどは、重さを選べて場所を取らないダンベルで行うと効率的にトレーニングが行えます。
デッドリフトを行う際に注意すべきこと
デッドリフトはあらゆる方にとって、体づくりの目的を助けてくれる効果的な筋力トレーニングです。
しかしデッドリフトは、1つ手順やフォームを間違えてしまうと大変なケガにつながってしまう、とても繊細な筋力トレーニングだともいえます。
構え方1つとっても、何カ所にもわたって注意と意識を持たなければいけません。負荷を下から持ち上げる際も、背中や腰の張り具合・お尻の高さや太ももの角度など難しいオペレーションが連続して続きます。
筋肉への効果が高い分テクニックも難しい要素を要求される筋力トレーニングですので、特に初心者の方は最初のうちに専門家からフォームや動作タイミングなどの指導を受けるようにしたほうがいいでしょう。
どうしても指導を受けるチャンスがない場合は、フォームや動作タイミングが詳しく説明されている動画や本などをいくつか参考にし、正しいフォームをしっかり身につけるまでは絶対に無理な負荷で行わないようにしましょう。