大胸筋は、速筋と遅筋の割合がほぼ同程度の筋肉です。最適なテンポは、ポジティブ動作とネガティブ動作をそれぞれ均等に、だいたい2,3秒ずつ。8~12回程度で疲労させましょう。
ディップスを主に上腕三頭筋に効かせたい場合のコツ
ディップスを主に上腕三頭筋に効かせたいときは、肘を内側に締め気味にし、上腕三頭筋を意識しながら行います。
そして上体を30度より少々起こし気味にしましょう。ここで起こしすぎると肩前部の筋肉に負担がかかりすぎ、ケガの原因になるので注意してください。
また上腕三頭筋は、遅筋より速筋の割合が高い筋肉です。速筋は低回数で高い負荷をかけると発達しやすいという性質があります。
それなので、レップスは5~8回程度になるよう負荷を調節します。そしてネガティブ動作をなるべくゆっくり、ポジティブ動作は素早く行ってください。
ディップスで体が揺れないようにしたい!
「ディップスで体が揺れてしまう」とはよく聞かれる悩みです。
これは姿勢が安定しておらず、ポジティブ動作時につい上体を起こしてしまう、または足を振りあげてしまうことが原因となることが多いもの。
トレーニング中は腹部と臀部に力を入れ、同じ角度の前傾を保ちます。曲げた足も固定したままです。
そして前腕はできるだけ垂直に保ったまま、肘と肩のみを動作させてトレーニングを行うことを心がけましょう。
筋力が弱すぎてディップスが1回もできない!
ディップスは全体重を使う高負荷のトレーニングです。それゆえ、まだ筋力の弱い初心者や女性は、トレーニングそのものができないこともよくあります。
その場合は後方に台を置き、足をそこに乗せて体重を分散させましょう。
または比較的負荷の軽いベンチディップスでまず上腕三頭筋を鍛え、力をつけてからディップスに挑むという方法もあります。
ディップスで筋肉を最後まで追い込む方法
ディップスで、筋肉を限界まで追い込む方法をご紹介します。(これはフォームや筋肉への効かせ方を熟知した上級者向けのテクニックなので、初心者はまだ行わないでください。)
上の文章で、足を振り上げたり上体を起こさないようにと注意しましたが、これを逆手に取ってチーティングとして利用することもできます。
またトレーニングの最後、もう肘を伸ばせない状態まで疲労したときに、ネガティブ動作を強化してあと数回追い込む方法「ネガティブ・ディップス」をご紹介します。
まずポジティブ動作のときに足で地面を蹴って補助し、スタートポジションにつきます。
そしてできるだけゆっくりと、10秒くらいかけてネガティブ動作を行います。
停滞を打ち破りたい方はぜひ試してみてください。