ふくらはぎは後回しにされがちな部位
筋トレ初心者にとっては、ふくらはぎのトレーニングと言われてもピンとこない方も多いでしょう。
シックスパックに割りたい、肩幅を広げたい、細マッチョ体型になりたいなど、より外見的に目立ちやすい上半身のトレーニングに意識を傾けがちなのではないでしょうか。
ふくらはぎを鍛える目的を考えると、競技のためやボディビルダーといった必要に迫られた人がストイックに行う部位のような印象があります。
しかしながら、ふくらはぎについて知ると、鍛えて置くと良さそうな部位だということがよく分かる筈です。
ふくらはぎをもっと詳しく知る
ふくらはぎを構成する筋肉と役割
ふくらはぎの筋肉は、正式には下腿三頭筋と言います。
更に下腿三頭筋は腓腹筋(ひふくきん)とヒラメ筋という2つの筋肉に分かれています。
ヒラメ筋は脚のつま先を下に動かす役割を担う筋肉です。
腓腹筋は、ヒラメ筋を覆う筋肉で、ヒラメ筋とは逆につま先を引き上げる働きをします。
踵から大腿骨まで繋がっており、足先だけではなく膝を曲げる時にハムストリングスのサポートもする重要な筋肉です。
スポーツに見るふくらはぎの役割
ふくらはぎは、簡単に言うと走ったり、ジャンプをしたりする時には否応がなく活躍する部位です。
ただし「ジャンプ力」や「走力」をアップするために鍛えるというよりも、踏ん張るために鍛える筋肉ということは覚えておきましょう。
スポーツの上で、この「踏ん張る力」が発揮されるのは次のような場面です。
- 相撲の土俵際で相手のパワーとスピードを受け止め、圧力に屈して土俵から出ないようにする時。
- ラグビーのスクラムを組んだ瞬間の衝撃を吸収し、直ぐさま反発をするような時。
- サッカーやバスケットボールのような守備から攻撃に転じ、一気に走る方向を変える時。
言うなれば、非常事態のブースト用の筋肉とでもいうべきでしょうか。推進用のエンジンというよりはブレーキとしてのパワーを求められる筋肉と言っても良いでしょう。
通常ではあまり使わず、ここ一番のパワーを出す時に使います。
ふくらはぎは鍛えすぎてはダメ!
ただ、ふくらはぎのトレーニングでは注意したいポイントがあります。
気をつけなければいけないのは「鍛え過ぎ」です。闇雲に鍛えてはいけない部位と言っても良いでしょう。
ふくらはぎの筋肉は、例えば太腿の筋肉、胸の筋肉、背中の筋肉などに比べるとかなり小さい筋肉です。
鍛え抜いたとしても、そのお蔭で爆発的に走力やジャンプ力が上がる訳ではありません。
速く走る、高くジャンプをする、強いボールを蹴る、といった目的があるのならば太腿などを優先して鍛えましょう。