肩周りの筋肉と聞かれるとどの部位を思い浮かべますか?おそらく広背筋や僧帽筋、三角筋などでしょう。実は、これらの有名な部位の他に「菱形筋」と呼ばれる非常に重要な役割を果たす筋肉があります。
菱形筋は肩周りの「インナーマッスル」の1つとして、広背筋や僧帽筋などの動作を手助けしています。また、現代人の大きな悩み「肩こり」にも大きく関わる部位です。
今回は、そんな菱形筋のトレーニング方法やストレッチ方法についてご紹介したいと思います。また、菱形筋の基本情報として役割や効果についてもまとめていますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
菱形筋とは
冒頭でお伝えした通り、肩周りには広背筋や僧帽筋などの他に「菱形筋」と呼ばれる部位があります。では、まずは菱形筋の基本情報から見ていきましょう。
菱形筋の位置
菱形筋は首の付け根から肩甲骨の下部まで伸びている筋肉です。その形がひし形(菱形)に似ていることから「菱形筋」と名付けられています。
そんな菱形筋は上部にある「小菱形筋」と下部にある「大菱形筋」に別れています。厳密には小菱形筋と大菱形筋は異なる働きの筋肉ですが、おおよそ同じトレーニング方法で鍛えることができます。
菱形筋の役割
小菱形筋の主な役割としては、肩甲骨の内転(内側に引き寄せる)や拳上(上方へ上げる)などが挙げられます。また、大菱形筋は肩甲骨の外旋(外回りに回転させる)が主な役割です。
ただ、菱形筋は他の部位に比べて肩周りに大きく作用するものではありません。あくまで広背筋や僧帽筋、三角筋など主要とされる筋肉のサポート的な働きです。
菱形筋を鍛えると?
菱形筋を鍛えることで、先述したような肩甲骨周りの動きを強化することに繋がります。例えば、重いものを持ち上げる・引き寄せるなどの動作がより楽になるなどです。
また、菱形筋は肩周りのインナーマッスルとして肩こりにも関係の深い部位とされています。つまり、菱形筋を鍛える・ストレッチすることはしつこい肩こりの解消にも効果が期待できます。
菱形筋に効くトレーニング方法
菱形筋を鍛えることで肩周りの強化・肩こりの解消が期待できることはご理解いただけたと思います。では、実際に菱形筋に効くトレーニング方法を見ていきましょう。
リバースディップ
- 長椅子やベンチを準備する
- ベンチに背を向け、両手を付く
- 両足は広げずに真っ直ぐ伸ばす
- 背がベンチに付くまで上体を下げる
- 元の位置まで上体を上げる
- 4〜5の動作を10回3セット繰り返す
動作のポイントは、肩の後ろ側を意識しながら上体を移動させるということです。腕ではなく肩を使うことで菱形筋への刺激を最大限生かすことができます。