みなさんは自分のスタイルを意識するときに、どの数値をチェックしているでしょうか。
一番馴染みがあるのは体重でしょうが、アスリートや日常的に運動をしている人は、体脂肪率をより重視しているケースが多いことはご存知でしょうか。
そもそも体脂肪率とはどんな数字なのか、どれくらいなら標準的なのか。
それすらあまり意識していないかもしれませんね。
体脂肪率に関する基礎知識や、効率良く落とすためのトレーニングを知っておきましょう。
体脂肪率とは
まずは自分のスタイルを管理する為の「体脂肪率」について詳しく見ていきましょう。体脂肪率とは一体どのようなものを表す数値なのでしょう。
脂肪の割合を表す
体脂肪率とは、体の重量における脂肪の割合を表した数値です。
計算式にすると、
体脂肪率(%)= 脂肪の重量(kg)÷ 全体の重量(kg)× 100
で表すことができます。
内臓脂肪と皮下脂肪の総称
体脂肪は大きく2つに分ける事が出来ます。
一つは内臓脂肪で文字通り内臓の周りにつく脂肪です。内臓脂肪が多いと腸や胃、腎臓など腹部に内臓が多く集中しているのでお腹がポッコリと出て来てしまいます。
糖尿病や高血圧などの生活習慣病を引き起こす脂肪なので、内臓脂肪は要注意です。
そしてもう一つは皮下脂肪と呼ばれる皮膚の下についた脂肪です。皮下脂肪は子宮などを守るために女性が付きやすく、お腹周辺が最も付きやすい場所です。
内臓脂肪と皮下脂肪を合わせて体脂肪率と呼ばれています。いずれも筋トレで減らす事が可能です。
体組成計で測定が身近に
体脂肪率を測定するには、水中での体重と大気中での体重をそれぞれ測定して求める方法が比較的正確であると言われています。
それ以外にもさまざまな方法が考案されていますが、いずれも専門的な機器が必要であり、普通の人が簡単に調べられるものではありませんでした。
しかし最近では、体組成計によって家庭でも手軽に体脂肪率を測定することができるようになりました。
体組成計では、体内に微弱な電波を流してその反応から脂肪などの割合を測定するインピーダンス法を採用しています。
条件によっては正確な数値が測定できないことはある点には注意が必要ですが、ひとつの目安として健康管理に利用している人が増えています。
体脂肪率を減らしすぎてもいけない
体についた脂肪は出来るだけ取り除きたい。という人もいるかもしれませんが、体脂肪には大切な働きもあります。
体脂肪を落とすダイエットをする前に、大切な体脂肪の働きも確認しておきましょう。
- エネルギーを貯蔵する働き
- 外部の暑さや寒さから内臓を守る
- ホルモンの分泌を行う
体脂肪落としすぎると、体に様々な不調が現れます。体温を一定に保つことが出来なくなり、体が冷える事で代謝が下がったり、肌や臓器に栄養が行き届かなくなり老化も進みます。
また体脂肪が少な過ぎるとレプチンやインスリンという食欲をコントロールするホルモンが分泌されなくなり、血糖値が下がりにくくなったり満腹感を感じにくくなったりします。
体脂肪は適度に減らす事が大切なのです。では実際にどの位の値が適正なのでしょう?
適正な体脂肪率はどれくらい?
多過ぎても減らしすぎてもいけない体脂肪ですが、自分にあった適正な体脂肪率はどの位の値なのでしょう。
年齢や性別によってもその値は変わってきます。
体脂肪を測る意味
会社などで受診する健康診断では、体重や腹囲を測定することはあっても、体脂肪率まで測定することはありません。
これは、正確な数値を算出するのが難しいからという理由があります。
身長あたりの適切な体重を示す数値としてBMIがよく知られています。
BMIは単純に、体重を身長の2乗で割った数値です。
もちろん目安にはなるものの、筋肉は脂肪と比べて重たい特徴があります。
しっかり鍛えている方はBMIが大きめに出ますし、筋肉がほとんどない方は反対に小さめに出ます。
脂肪がついている部位によっては重大な健康リスクになりますので、体重そのものよりも、体脂肪率をしっかり管理したほうがいいのです。
適正な体脂肪率はこれくらい
適正な体脂肪率は、男女、年齢によっても異なります。
体組成計の大手メーカー、タニタが提供しているデータによると、体脂肪率は5段階に分類されます。
「やせ」「-標準」「+標準」「軽肥満」「肥満」です。
+-の標準を一括りにすると、成人男女における標準値の範囲は、
18~39歳男性:11~21%
40~59歳男性:12~22%
18~39歳女性:21~34%
40~59歳女性:22~35%
このようになります。
よって、タイトルに書いた体脂肪率18%は、成人男性においては上限に近い標準値であり、成人女性においてはやせに分類されます。
ダイエットには必ず運動をセットで!
糖質制限や断食、置き換えなどダイエットには様々な種類があります。
しかし運動をしないダイエットはリバウンド率も高いといわれています。同様に体脂肪を減らすには筋肉量を増やす運動が向いているのではないでしょうか。
男性の18%は要注意レベル
というわけで、体脂肪率18%はどうしてもダイエットが必要という数値ではありません。
ただし、男性においては少し油断すると肥満に分類されるレベルですから、意識して体を引き締めたほうがよいでしょう。
特に、お腹周りの脂肪が気になっている人は要注意です。
健康上のリスクがあることはもちろんのこと、見た目も決していいものとはいえませんからね。
ダイエットで筋トレすべき理由
ダイエットを始めようとなったときに、食事制限だけに頼ってダイエットをしようとする方がたくさんいます。
もちろん、これまで過剰に摂取していた場合においては、それもある程度必要になるでしょう。