結合しているペプチドの数が2つなら「ジペプチド」、3つなら「トリペプチド」といった具合に呼ばれており、50以上結合した場合にはタンパク質になります。
そういう意味では、タンパク質もペプチドの一種です。
ただし、混同を避けるため区別されることも多く、2以上50未満のアミノ酸が結合したものがペプチドであるとして解説しているケースもよく見かけます。
分子量の違いが性質の違いに
よって、それぞれ分子量をシンプルに表すと、
アミノ酸<ペプチド<タンパク質
となります。
もとをたどれば同じアミノ酸で構成されている成分ではあるものの、この分子量の違いが3者の性質を分けているのです。
ペプチドは吸収されやすい
分子量が小さいアミノ酸やペプチドは、体内をスムーズに移動することができます。
タンパク質や結合数の多いペプチドの場合、運ぶ前に分解が必要になりますから、必要な箇所に届くまでに時間がかかります。
例えば「大豆ペプチド」はサプリメントや美容関連商品でもよく見かけますが、これは大豆そのものを摂取する場合よりも吸収速度が速いことに着目して配合しているのです。
アミノ酸を超えるケースも
ペプチドの中でも、分子量が少ないジペプチドやトリペプチドは、アミノ酸より吸収が速いとも言われます。
これは、運ぶための「トランスポーター」の速度が速く、よりたくさん運べるから。
例えるなら、アミノ酸は原付きで単独で移動するのに対し、ジペプチドやトリペプチドは普通車で団体で移動するようなもの。
やや極端な例ではありますが、ペプチドの吸収速度、効率の良さについてお分かりいただけたでしょうか。
主なペプチドを紹介
最後に、主なペプチドの種類と効果について紹介します。
なお、以下に示すものは一般に言われているものの一部であり、そのすべてを表すものではありません。
大豆ペプチド:疲労軽減、美容効果などが注目
魚肉ペプチド:動脈硬化のリスクを軽減
ホエイペプチド:ホエイプロテインより即効性があるとして注目
ペプチドは、もとをたどればタンパク質やアミノ酸と同じですが、それらの効果を実感しやすくするために利用が進んでいます。
ペプチドに注目してサプリメントを選ぶのもひとつの方法と言えそうです。