「ジペプチド」ですから、それぞれ2つのアミノ酸が結合したペプチドです。
例えば、カルノシンは「β-アラニン」と「ヒスチジン」。
アンセリンは、「β-アラニン」と「メチルヒスチジン」。
といった具合です。
なお、ペプチドを構成するアミノ酸は、必ずしもタンパク質を構成する20種に含まれるとは限りません。
イミダゾールジペプチドが多く含まれる食品
イミダゾールジペプチドは、動物の筋肉中に多く含まれる物質です。
特に鳥類の胸筋に多く含まれることが分かっています。
鳥類の中には、越冬のために何万キロも移動するものもいます。
胸筋を使って羽を動かし続けるわけなのですが、その原動力となっているのがイミダゾールジペプチドと言われます。
海の生き物でも、マグロやカツオに多く含まれるのですが、特に多いのがクジラです。
厳しい捕獲制限もあり、世界的にクジラを食す習慣はなくなりつつありますが、実は注目の食材だったのですね。
イミダゾールジペプチドで疲労回復
負荷実験で明確な差が表れる
さきほど渡り鳥のお話をしましたが、イミダゾールジペプチドは人間においても、疲労が溜まりにくくなる効果があります。
イミダゾールジペプチドを毎日摂取したグループと、イミダゾールジペプチドを含まない同カロリーの食事を摂取したグループにおいて、4週間後に4時間の自転車運動をした後に比較しました。
すると、実験中の疲労感や実験終了後の疲労感において有意な差が確認されたのです。
このことから、イミダゾールジペプチドを摂取することの意義が認識されました。
酸化が疲労を招く?
みなさんは「活性酸素」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
体内において必要以上の活性酸素が発生することで、心身の不調を招いたり、老化の原因になったりするなどと言われています。
実は、疲労がたまりやすくなる原因にも、この活性酸素が関係していると見られています。
細胞は酸化することで働きが鈍り、ATPと呼ばれるエネルギーを生み出す能力が低下するからです。
イミダゾールジペプチドには、活性酸素を取り除く、つまり「抗酸化作用」があることが分かっています。
イミダゾールジペプチドの疲労回復効果は、抗酸化作用のおかげだったのですね。
イミダゾールジペプチドについて、今回は疲労回復に注目してお話しました。
しかし、抗酸化という効果にスポットを当てれば、健康や美容などあらゆる側面で期待される物質ということができます。
今後さらに注目が高まると見て間違いないでしょう。