中学生は筋トレより体づくりの意識を大切にする
高負荷ではなく運動量と運動の種類をこなす
中学生の時期は個人差もありますが、体が著しく成長する成長期であり、精神的にも二次成長の関連から思春期を迎える時期となります。
スポーツの観点から考えても、部活動で試合に勝ちたいという思いから、練習やトレーニングが格段に多くなり熱が入ってくることがあります。体つきの見た目を気にしだすのもこの時期の場合が多く、筋トレなどに興味を持ちだす様子が見られます。
ただし中学生の時期は体の機能がまだでき上っておらず、ホルモンバランスも安定しているわけではありません。過度のスポーツ練習や筋トレは、最悪の場合、将来に関わる重いケガなどにつながってしまうこともあり、最大限の注意が必要です。
中学生のうちにどうしても筋トレを行なうことで身体能力の向上を目指したいのであれば、重いバーベルや負荷の高いマシンなどを使用するのではなく、自重の体幹トレーニングや、有酸素的な要素・バランス系の要素などが組み合わされたファンクショナルトレーニングを適度にトレーニングに取り入れることをおすすめします。
栄養管理に気をつける
成長期の中学生は筋肉や骨格・内臓器官などが発達しきれていないため、摂取すべき栄養成分がたくさんあります。栄養の欠乏は、生涯にわたる健康問題に関連してくるので、食事による栄養管理にも徹底した計画と注意が必要です。
例えば体を構成する上で欠かせないタンパク質やカルシウム・ミネラル、代謝に必要なビタミン類などが必要な栄養素の代表格だといえます。もちろんその他の多くの栄養素も、さまざまな食材から摂取することが肝要です。
成長期は体が予想以上の早さで大きくなることもあるので、栄養摂取には十分に気を使わなければいけません。成長の早さやスポーツの頻度などに合わせて栄養の摂取量を増やしていくことが必要となります。
中学生が筋トレを行なう場合の基本的な考え方
筋トレの内容と頻度
中学生の場合は部活動やスポーツクラブなどでスポーツなどを行なう場合が多いと思います。もし自宅や自分でトレーニングを行なう環境にある場合や、チームに所属していても筋トレだけは自分でコントロールできるのであれば、筋トレの頻度を2~3日に1回程度に抑えておくことをおすすめします。
トレーニングの方法に関係なく、筋トレ種目は高い頻度で行ないすぎると、筋肉や骨の発達やその他の成長に何らかの影響を及ぼすおそれがあるからです。
もちろん筋トレ種目の分割法などで一部の筋肉を追い込む手法などはおすすめできません。中学生が筋トレを身体能力強化のために用いるのであれば、全身の連動性や筋持久力・有酸素的効果が見込めるようなトレーニング種目を低頻度で行なうことが適切なのではないでしょうか。
セット数やレップ数の目安は?
中学生が筋トレなどのトレーニングで体を鍛える場合、主な目的は、筋持久力の強化と心肺機能の強化・バランス感覚の習得になります。よって高い負荷でレップ数を少なくするのではなく、低い負荷でレップ数を多めにし、インターバルを短くすることが効果的です。