筋トレといえば、ダンベルを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?自宅に、5kgのダンベルがあるという人も結構多いと思います。
しかし、この5kgのダンベル、本格的なトレーニングに使おうとすると意外に困った代物に変貌してしまいます。
というのも負荷が中途半端で、どの部位のトレーニングにどのように使ったらよいか困ってしまうからです。
では、負荷が中途半端だと何が問題なのでしょうか?
それは、例えば上腕二頭筋(いわゆる力こぶ)を鍛える場合に5kgのダンベルでダンベルカールを40回~50回、あるいはそれ以上の回数をこなせてしまうようでは筋肥大にほとんど効果が無いからです。
要するに、筋トレでは適切な負荷が非常に重要だといえます。
1.筋トレで適切な負荷とは?
筋トレの負荷において、適切か否かを決めるのは重量ではありません。それはその部位の最大筋力をもとに決定されるからです。
最大筋力とはある部位が一回しかあげることのできない重量のことです。
この、最大筋力の50%に満たない負荷のトレーニングは筋トレとしてはあまり意味をなしません。
目安としては筋肥大を目的にするのであれば、最大筋力の70%程度の負荷が必要になります。
これをわかりやすく言い換えると、15回くらいまでしかあげられない重量でトレーニングすることが必要になるということです。
2.適切な筋トレ方法
以上のことをふまえて、5kgのダンベルで鍛えることのできる部位とその方法について説明していきます。
ダンベルキックバック
ダンベルキックバックでは上腕三頭筋(力こぶの裏側の筋肉)を鍛えることができます。
実は、この上腕三頭筋はかなり大きな筋肉なのですが、通常の生活ではあまり使われない部位のためトレーニング効果が得やすいのです。
ですから、このあまり鍛えられていない筋肉をトレーニングするのにそれほど重量のない5kgのダンベルによるダンベルキックバックはかなり適切なメニューなのです。
それでは、以下でダンベルキックバックのやり方を説明していきます。
ダンベルキックバックのトレーニング方法
STEP1
片手で5kgのダンベルを持って、上体を前に傾けます。イメージとしては通行人が落としたコンタクトレンズを探している姿勢といったところでしょうか。そして、肘を垂直にまげて脇につけます。可能であれば、脇より高い位置に固定したほうがより効果が得られます。
STEP2
左腕を鍛える場合は右足を、右腕を鍛える場合は左足を一歩前に出して、ダンベルを持っていないほうの手で膝を押さえます。
STEP3
STEP1~STEP2の姿勢のまま、肘を伸ばしきります。肘の位置を固定してブレないように気をつけましょう。
以上、STEP1~STEP3を1回として15回をワンセットとします。3セットを目安にトレーニングしましょう。
ダンベルアッパー
これはイメージしやすいトレーニング法かと思います。
そもそもは、パンチ力強化のためのトレーニングですが、肩の三角筋や背中の広背筋のトレーニングとして最適です。
また、上腕二頭筋(力こぶのこと)のトレーニングにもなります。
5kg程度のダンベルを用いますので、広背筋や上腕二頭筋のトレーニングとしては負荷が弱すぎるような気がしますが、全身の筋肉を連携して行いますので、部位を固定して行うトレーニングに比べて意外にハードです。
加えて、パンチを打つのに用いられるインナーマッスルも同時に鍛えられるという利点もあります。
ダンベルアッパーのトレーニング方法
STEP1
ダンベルを両手に持ち、ファイティングポーズをとります。その際、顎をしっかりガードすることを意識してポーズをとってください。
STEP2
ワンセット10回~15回を目安に、アッパーの動作をゆっくりと行います。
この際、肘は直角にキープすることと、反対側のガードしている手を下げないことを意識してください。
さらに、アッパーの動作後は、もとのファイティングポーズに戻るということも意識するとより効果的です。
また、いきなり早い動作で行うと、筋肉を傷めるおそれがありますので最初はゆっくりとした動作で行いましょう。
STEP3
反対側の手でも同様にワンセット10回~15回の動作を行います。
STEP4
STEP1~STEP3を3セット程度行います。
ダンベルストレート
正確に言うとダンベルワンツー(ジャブ→ストレート)では?と思いますが、それはともかく、こちらもそもそもはパンチ力強化のためのトレーニングです。また、ボクササイズやカラテビクスなどにも取り入れられているトレーニング法でもあります。
このトレーニングでは、肩の三角筋と胸の小胸筋を鍛えることができます。
ダンベルストレートのトレーニング方法
STEP1
ダンベルを両手に持ち、ファイティングポーズをとります。ダンベルアッパーと同様にガードを下げないようにして下さい。