筋力トレーニングをしている人にとって、筋力の計測を定期的に行うことはトレーニング効果を判断するだけでなく、目標設定やトレーニングの継続のモチベーション維持にもつながります。
今回は、握力計に焦点を当てて「おすすめ人気ランキング15選」を製品の精度や機能、そして特徴と併せてご紹介しましょう。
握力計とは
握力計とは、字の表す通り「握力(ものを握りしめる力)を測定する機器」のことを指します。
筋力を反映する部位としては、主に前腕部と上腕部の強さを測定することができます。
測定方法はとてもシンプルで、握力計のグリップを握りしめるだけで一瞬にして握力を測定することができます。
握力計の種類
一言に握力計といっても、いくつか種類があります。
主な種類としては「スメドレー式握力計」「コラン式握力計」「空気圧式」「油圧式」などがあります。
一般的に使用が多いとされているのは、みなさんも体育の授業などでも目にしたことのある「スメドレー式握力計」です。
では、それぞれの特徴をご説明しましょう。
「スメドレー式握力計」とは、測定値の表示部位が外側についているタイプです。精度が高い握力計といわれています。
「コラン式握力計」とは、測定値の表示部位が外側についているタイプです。測定時にひずみを生じることで精度が落ちる欠点があります。
「空気圧式」「油圧式」は、測定値を表示するメモリが粗いなどの特徴があるため、一般的には用いられる頻度はかなり低いタイプです。
握力計の価格
気になる握力計の相場についてご紹介しましょう。
実は、握力計は方式や測定値の表示がアナログタイプ、デジタルタイプ、多機能性の有無など、どの種類を選ぶかによっても価格に違いがみられます。一般的に、価格が高くなるほど精度や計測可能な範囲も高まることが知られています。
「スメドレー式握力計」の価格相場は、1,000円台から30,000円を超えるものまで幅があります。
握力計の正しい使い方
握力計は計測器であるため、正確な測定値を得ることに加えて故障を防ぐためには適切な取扱いと正確な使用が必要です。
まずは、正しい取扱い方法からご説明しましょう。
握力計の適切な取扱い方法
保管は「傾斜、衝撃、振動、衝撃などのない安定した場所」を選びましょう。握力計の故障や破損を防ぐため「高温、多湿、直射日光、汚れ」なども避けて保管してください。握力計の改造や加工は、正確な測定値を得ることができなくなるため、絶対にやめましょう。
また、握力計は測定機器であるため、高い精度を保つためにも定期的に製造メーカーなどに点検を依頼する必要があることを覚えておいてください。
握力計の正確な測定方法
こちらでは、手軽に握力を測定できるにも関わらず価格がリーズナブルな「スメドレー式握力計」についてご説明します。
握力計の向き
握力計の表示が外側になるようにもちます。
サイズ調整
握力計を握るときには、人差し指の第2関節が握力計のグリップにほぼ直角にかかるようにグリップの幅を調節します。
正しい測定
- 両足を左右に自然な幅に開き直立姿勢をとり、腕も体の脇の自然な位置に下げます。
- 測定する際には、握力計が衣類や身体に触れないように注意しながら全力でグリップを握りしめます。
このときに、握力計を振り回すことや反対の腕で補助したりするなど、握力以外の負荷が握力計にかからないようにしてください。 - 測定時は一瞬で全力を出し切る気持ちで挑むとよいでしょう。
測定の実施方法
右左交互に、右→左の順で、2回ずつ握力測定を実施します。
握力測定は、続けて測定すると疲労のためにきちんとした測定値を得ることができない場合があるため、1回目の測定を終了した後は少し時間をおいてから2回目の測定をおこないましょう。
パートナーがいる場合には、1回の測定ごとに交代して連続測定をしないようにしてください。
測定値の記録方法
- 右左交互に2回ずつ握力測定を実施してその都度記録します。
- 記録の単位は「kg(キログラム)」です。アナログ式では、kg未満の値は「四捨五入」してください。
(例)27.5㎏→28㎏ - 左右おのおのの良い方の記録の平均値を出し、アナログ式ではkg未満の値は「四捨五入」します。
(例)28.5㎏→29㎏
握力計の選び方
握力計の選び方は、用途や機能に応じて選ぶようにしましょう。
例えば、個人のトレーニングの評価に用いたい場合は自動的に測定値が記録されるタイプの握力計が便利です。
精度にこだわって耐用性を重視したい場合は、メーカー補償のあるものや日本産の握力計を選ぶのがおすすめです。
握力計の種類と表示タイプ
握力計の主な種類と測定値の表示タイプ別の特徴をおさえておきましょう。
「スメドレー式握力計」
一般的に家庭での個人のトレーニング時の計測や学校、イベントなど幅広い年代や多様な用途で使用されています。
スメドレー式握力計は簡単に握力測定ができるにも関わらず、精度が高いといわれています。
「コラン式握力計」
楕円形の銅鉄製の計測器を短軸の方向に握りしめて測定します。この方式は、ひずみを起こす欠点があります。
「アナログタイプ」
メモリの幅が0.5㎏であるため、デジタルタイプよりも値が大きくなります。
電池が不要なため、電源を入れることやセットアップする必要がなく、簡単に握力測定できるのが特徴です。
「デジタルタイプ」
メモリの幅が0.1㎏で、アナログよりも詳細な値が表示され、一目で測定値を知ることができます。
デジタルタイプの特徴は、機能が豊富な点です。例えば、測定を2回終えた後の平均値の算出、測定値の記録や記録更新時に表示で知ることができる機能などがあります。
また、定期的に電池の交換が必要であることもおさえておきましょう。
握力計を選ぶときのポイント
握力計を選ぶときのポイントとしては「精度、機能、期待する計測値の幅、価格」について確認した上で選びましょう。
「精度」
メーカーの製品保証がある製品や教育機関で使用されている製品、日本産が特に信頼できます。
「機能」
使用する人数、測定値の記録機能、新記録更新表示、平均値の自動算出の必要性の有無などに応じて選びましょう。
「計測値の幅」
スメドレー方式では、0㎏から100㎏の計測が一般的ですが、中には90㎏までの製品もあります。測定値の範囲もきちんと確認してから購入しましょう。
「価格」
トレーニング初心者の方で握力測定にチャレンジしてみたい人は、まずはリーズナブルな価格の握力計がおすすめです。トレーニングをすすめていく中で、更に機能や精度を高いものにかえていくのもよいでしょう。
日ごろよりトレーニングに励む方には、より品質や精度も信頼できる高価な握力計を購入することをおすすめします。
握力計を選ぶときの注意点
握力計を選ぶときのポイントとしては、低価格になるほど精度は低くなる可能性があることを理解しておきましょう。
また、手の小さい子どもや女性も使用する場合は、簡単にグリップの幅を調整できるかどうかも忘れずに確認してください。
握力計の活用方法
握力計を購入しても積極的に活用しなければ、宝の持ち腐れです。
積極的にトレーニングの効果の評価や毎度のトレーニング目標づくりに活用していきましょう。
パフォーマンスなどで見かける素手によるリンゴつぶしは、70㎏ほどの握力が必要だそうです。
また、握力は「物を握るときに発揮される力」ですが、主に前腕部と上腕部の筋の力が反映されます。
実は、握力は多くの研究から、上半身の筋力を知る目安だけでなく、全身の総合的な筋力と関連があることが報告されています。
それゆえ、介護予防や筋力の維持の目標づくりのために高齢者の方も積極的に活用することができます。