プロ野球や高校野球は硬式のボールで行われます。中学から高校に上がるときに軟式から硬式に変わるという人は非常に多いですが、硬式と軟式の違いを知らないと思わぬ怪我につながることがあります。
硬式と軟式のボールの構造やサイズ、特徴の違い、硬式の試合給と練習球の違い、硬式ボールの選び方などを解説します。またおすすめの硬式野球ボールランキングもご紹介していますので、ボール選びにぜひ役立ててください。
野球の硬式ボールと軟式ボールの違いを知ろう
野球の硬式ボールと軟式ボールは硬さ・構造・大きさ・飛び方などさまざまな点で異なります。どのような違いがあるのかを見ていきましょう。
使用する区分が違う!
小学生や中学校の部活では軟式ボールを使う「軟式野球」がメインになります。ただし中学生以上のクラブチームでは主に硬式ボールを使用します。クラブチームの選手が推薦入試などで強豪の高校に入学すると即戦力として活躍できるのはそのためです。
高校生以上になると、学校の部活でも硬式ボールを使います。社会人野球やプロ野球も当然硬式です。ただし高校生以上でも「軟式野球部」として軟式ボールを使用する部活もあります。
逆に小学生で硬式ボールを使用する場合もありますので、自分の所属するチームやリーグなどの規定を確認しましょう。
構造が違う!
軟式野球で使うボールは中心が空洞になっており、ゴム素材でできています。硬式球のように縫い目のような盛り上がりがあり、その他の部分はディンプルと呼ばれる凹凸が沢山あるのが特徴です。
硬式ボールは中心がコルクやゴムでできており、空気は入っていません。表面は革製で赤い糸で縫い合わされています。縫い目以外の部分はつるりとしてすべりやすいですが、プロ野球で使用されている最高級品はしっとりとした感触があり手に吸い付くような感触です。
大きさが違う!
硬式球は大きさが22.9cmから23.5cm(9〜9.5インチ)、軟式球は22.6cm(直径72mm)ですので、硬式球の方がやや大きくなります。また重さも硬式球が141.7から148.8g(5〜5.25オンス)、軟式球が138gですので、硬式球の方が3g以上重くなります。
そのため、軟式から硬式に変えると、大きさも重さも異なるボールに戸惑う人や、肘や肩・手首などを痛めるという人もいます。
硬さが違う!
硬式ボールは文字通り固く、かなりのスピードで体にぶつかると打撲はもちろん、骨折してしまう可能性もあります。
軟式ボールは内部が空洞になっているので、ぶつかったときにボールがつぶれます。そのため衝突の際の圧力は硬式よりも小さくなり、硬式ボールほど重症になることはありません。
飛び方が違う!
軟式ボールと硬式ボールではバットに当たったときの飛び方も違います。硬式ボールは低く強い弾道で飛び、叩きつけてもあまりバウンドしません。
軟式ボールは最近の規格変更で硬式ボールの弾道に近づきましたが、それでも公式に比べてバウンドしやすく、ミートしたときにつぶれることで力が吸収されるため飛距離が出にくいのが特徴です。
交換のタイミングと耐久性は?
野球のボールは硬式にせよ軟式にせよ寿命があります。硬式ボールは新品のものはまず試合で使用するようにします。いきなり土のグラウンドでノックをすると革がすぐに傷んでしまうからです。