柔術着は他の武道と比較してデザイン性が高くハイセンスなものが多いのが特徴です。こだわりを持って探してみると様々な価格帯に分かれていますが違いは一体どこにあるのでしょうか?
自分に合った柔術着はどんな条件を満たしている柔術着なのでしょう。
また柔術着は多くの汗を吸収するので臭いが気になる人も多いのではないでしょうか。そんな柔術着を快適に着る方法をしっかりとマスターし、カッコよく柔術着を着こなしましょう。
柔術着を正しく選ぶことは勝敗にも大きく影響を与えるものなのです。
柔術着の選び方
まずは柔術着を購入の際に気を付けておくべきポイントを確認します。カラーはどうやって選べば良いのか、サイズの選び方や動きやすさを重視する選び方など細かく伝授します。
編み方によって重さが変わる
柔術着は生地の編み方よって軽さが変わります。基本的に柔術着はパールウィーブやゴールドウィーブのような凸凹した生地を使用します。
子供のみ平面の生地(空手着のような)が許可されています。
柔術は空手着や柔道着よりも強い耐久性を求められるため、生地も厚めに作られます。丈夫な方が良いともいえますが軽量な方が動きやすいともいえます。
現在柔術着の主流となっているのは耐久性と軽さを併せ持つパール・ウィーブ素材です。
デザインにこだわり選ぶ
柔術着はデザイン性の高さが特徴ですが、その中でも刺繍が入っていたりパッチが付いていたりする道着もあります。
デザインは価格にも影響してきますが、好きなデザインの柔術着を着用しポテンシャルを上げていくのもいいでしょう。
また柔術着はつくられた場所によってもデザイン性が変わります。一番デザイン性が高く人気が高いのはブラジル製でしょうか。
ちなみに国内製なども裁縫が丁寧で高い支持を集めています。
上級者になると細部の強度もこだわる
柔術着はやはり耐久性が重要な要素になります。上級者になればなるほどハードな練習に耐えうる柔術着を選ばなくてはなりません。
襟や袖の部分が補強されているなど細部にこだわって選ぶとより耐久性の高い柔術着を手にすることが出来ます。
表記サイズに翻弄されない
柔術着はサイズ選びが難関であるとよくいわれます。実はサイズ表記が統一されておらずメーカーによって大きな差があるのです。
サイズはA1、A2などと表記されていますが、同じA1でも細身であったり大きめであったりとメーカーによってサイズが異なるので、常にA1サイズというようなサイズ選択はNGです。
特に柔術着は体にフィットさせて着用するのでサイズ選びは上級者でもなかなか難しいのです。
まずは自分の体のサイズをしっかりと測り柔術着の縮率を考慮し選ぶといいでしょう。また道場などでどのメーカーの道着が着やすいかなどを聞くのもおすすめです。
中にはまず、使いふるした(洗濯後の縮率も確認出来る)中古を購入し自分にあうサイズかを吟味する人もいるようです。
大会用ならIBJJF規格のものを選ぶ
もし大会で着用する柔術着をお探しならば、IBJJF基準(国際ブラジリアン柔術連盟規定)にそった柔道着にしましょう。
IBJJF主催の大会では下記のようなものが定められています。
- ユニフォームの色は制限なし
- ポケットのないもの
- ボタン、留め金、金属、プラスチックのないもの
更に国際大会になると下記のように厳しく定められます。
- 体にぴったりした伸縮素材のもの
- 色は黒、白、白黒混在のもの
- 帯の色を最低10%含む
- ポケットのないもの
- ボタン、留め金、金属、プラスチックのないもの
- ファイトショーツの長さは膝より短くないもの
練習着の色は白?
練習着に関しては基本的に色やデザインに決まりはありませんが、近年は迷彩柄などの派手な柔術着も出回っています。
好みにもよりますが、これから柔術を始めるのであればあまり派手なデザインは控えた方が無難でしょう。
道場によっては白を推進している場所もあるようです。購入前に自分が通う道場に見学に行きどのような柔術着を着用しているのか確認すると良いですね。
縮率に注意が必要
柔術着購入後のトラブルとして多くあげられるのが縮率です。
洗濯時に柔術着が縮んでしまったという声を多く聞きます。自分のサイズにぴったりの柔術着を選んでも洗濯で小さくなってしまうと着心地の悪いものになってしまいます。
一般的には綿素材は約10%の縮率を持っており、大きくサイズが変わるので注意が必要です。またポリエステル素材でも数センチ縮みます。
メーカーによってはこの縮率を考慮し最初から縮んだ状態(プリシュリンク)で売っているものもあります。購入の際は縮率を確認し洗濯後に自分のサイズになるような柔術着を選びましょう。
プリシュリンク(サンフォライズ加工)
サンフォライズ加工は防縮加工のことで仕上げの工程で行われます。最新の技術という訳ではなく戦後日本に導入されています。
織物の縮率を下げる為に仕上げの工程で水蒸気を吹き付けあらかじめ生地を縮めて置きます。縮みやすい綿素材に多く採用されています。
長持ちする洗濯の方法をマスターする
柔術着の選び方を確認して自分にあった柔術着を手にしても、繰り返す洗濯で柔術着の耐久性を下げてしまっては意味がありません。
また柔術着は臭いが気になるものです。そこでここからは大切な柔術着を長持ちさせる方法や臭い対策を伝授します。
柔術着の洗濯方法
柔術着は洗濯機で洗うことが出来ます。しかしその際に注意すべきことがあります。
- 水量を多めにする
- 色物と一緒に洗わない
- 柔軟剤との相性は良くない
- 乾燥機にかけない
柔術着のゴワゴワ感を防ぐために柔軟剤を使用している人もいるようですが、柔術着と柔軟剤の相性はあまりよくありません。柔軟剤は吸水率を下げるものが多く、汗をかいても吸汗しにくくなります。
また洗濯後は乾燥機にかけず天日干しと陰干しをしましょう。
臭い対策をして長く使用する
上記にも記載しましたが、洗濯後は陰干しが基本となります。しかし天日干しを加えることで乾きを促し除菌効果も得られます。
天日干しは乾燥も早く長時間行いたくなりますが、裏表と返しながら数時間程度に留めます。長時間干しっぱなしにすると紫外線で生地がダメージを受け耐久性が下がったり変色を起こす原因になります。
天日干しを数時間行ったら、風通しの良い日陰で陰干しを行います。
使用後はすぐしまわない
臭い対策の一つとしておすすめしたいのが、柔術着使用後にすぐしまわないことです。
帰り支度は手早く済ませたいですが、柔術着を脱いだ後すぐにしまわずに風通しの良い所に干し汗による湿気を取ってからしまいます。
なるべく広げて干すと乾きやすくなります。
急ぎの場合も柔術着を脱いだ後に軽く干しておき、自分の用意が終わったら最後に柔術着をしまうという癖をつけるといいのではないでしょうか。