ホッケーについてご存知でしょうか?
あまり馴染みのない方が多いと思いますが、実はこのホッケーという競技は東京2020大会において、日本が最もメダル獲得が期待できる競技のひとつなのです。
近年の日本人アスリートたちの活躍は目覚ましく、各種目でのメダルが期待されています。日本ではマイナースポーツといわれているホッケーですが、日本人選手も十分にメダルを狙えるといえるでしょう。
今回はホッケーの魅力や注目選手についてご紹介しますので、この機会にぜひ興味をもってください。
マイナースポーツ?ホッケーとはどのような競技なのか
ホッケーといっても、今回紹介するフィールドホッケーは、よく知られているアイスホッケーとは全く異なります。
そこで、まずはホッケーとはどのようなスポーツなのか、詳しく紹介していきます。
ホッケーは紳士のスポーツ
https://twitter.com/NagaiHazuki/status/1079727935592886272
ホッケーと聞くと、アイスホッケーを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?
アイスホッケーが氷の上で行われるのに対し、ホッケーは芝生の上で行います。
そのためフィールドホッケーと呼ばれることもあります。国内の競技人口は3万人ほどで、実はアイスホッケー(2万人)よりも多いのです。
スティックという先端が湾曲した器具でボールをゴールに打ち込むという点では同じですが、「氷上の格闘技」と呼ばれるアイスホッケーに対して、ホッケーはフェアプレーの精神を掲げており、選手同士の激しいぶつかり合いよりも、戦略的で瞬時の駆け引きが魅力のスポーツです。
ゴールキーパーを含めた11人のプレイヤーで行われ、どちらかといえばサッカーに似ているといわれています。
ホッケーの歴史
ホッケーのおおまかな歴史は、以下の通りです。
近代ホッケーの起源は、他の多くのスポーツと同様にイギリスにある。19世紀ごろ、オフシーズンのクリケット選手たちが、試合のできない冬に始めたのが起源と言われている。イギリスにて「ホッケー協会」が組織され、ルール制定されたのが1887年である。そして、1908年にオリンピック競技に認定された。
https://ja.wikipedia.org/wiki/フィールドホッケー#歴史
近代ホッケーは、19世紀なかばにイギリスのクリケット選手たちが試合ができない冬場のオフシーズンに始めたのが発祥とされています。
ですがその起源は更に古く、紀元前2000年のエジプトまでさかのぼり、ナイル川流域で発見された壁画にその様子が描かれています。
オリンピック競技として登場したのは1908年のロンドン大会からで、これを機に世界に広まることとなりました。
日本においては1906年、慶應義塾で牧師のウィリアム・丁・グレーが有志でクラブを発足したことがはじまりとされています。
日本ではマイナースポーツといわれていますが、長い歴史と伝統のある競技です。
ホッケーの魅力と見どころとは
ホッケーはサッカーのようなスポーツといわれていますがルールには大きく違いがあり、そこが魅力といえます。
ホッケーのルールでは、オフサイドを廃止しています。
なので、縦横無尽にパスが飛ぶようになり、スピーディーな展開が繰り広げられるのです。
この点は、ホッケーの大きな見どころといえるでしょう。
また、シュートはゴール前の半円の内側からしか打てず、戦略的なボール運びをしなければゴールすらままならないシビアさもあります。
ボールの速さは最高で時速160kmを超え、迫力満点のシュートと、目にも止まらない攻防からは目が離せなくなることでしょう。
他にも、何度でも選手の交代ができ、どのタイミングで交代するかという駆け引きも見どころ。
ホッケーの試合は、選手たちの体力と技術、頭脳すべてが注目すべきポイントです。
メダルが期待できる理由とは
東京五輪にあたって、日本のホッケーチームはどのような準備を進めているのか、とても気になりますよね。
ということで、コーチの情報や戦績などについても紹介していきます。
二人の海外コーチの就任
女子の監督はリオ・オリンピックでカナダ男子代表のヘッドコーチを務めたアンソニー・ファリー氏が、男子の監督は元日本代表監督ジークフリード・アイクマン氏が就任するということで、男女どちらも海外の国際試合の経験豊富な監督が選ばれています。
これは確実に世界を見据えての采配といえるでしょう。
ファリー氏は選手とのコミュニケーションを大切にしているため、さくらジャパンの選手たちと良好な関係を築いています。
選手たちとコミュニケーションをとりながら、一致団結して世界と戦うための戦略を日々練っているのです。
アイクマン氏は、2009〜2010年に一度日本男子監督を経験しています。
過去には強豪国オランダでヘッドコーチとして指導していた経験もあり、今回も強いチームづくりに協力してくれることでしょう。
二人の海外コーチの監督就任により、日本の世界戦略はすでに始まっているのです。
過去の戦績
https://twitter.com/NagaiHazuki/status/1061952416076058624
1932年ロサンゼルス・オリンピックでは、日本は開催国であるアメリカを破り銀メダルを獲得しています。
その後ローマ、東京、メキシコとオリンピック出場を重ねますが、世界の壁に阻まれしばらくオリンピックの舞台から遠ざかります。
月日は進み、国内の環境が整備され、選手の層もしだいに厚くなってきたなか、2002年のワールドカップで再度日の目を見ることになります。
男女ともに出場を果たし、男子は12位、女子は10位という結果になりました。
2004年のアテネ・オリンピックでは、男子は予選敗退で出場を逃すものの、女子は予選大会優勝と、オリンピック本大会初出場で8位という素晴らしい結果を残しました。
以降、女子日本代表は「さくらジャパン」と名付けられ今のところ北京、ロンドン、リオと4大会連続出場を果たしています。
また、2018年のアジア大会では男女ともに優勝しており、期待が高まっています。
過去の成績や、現在世界の強豪たちと渡り合うために日々強化に励んでいることを考えると、男女ともに十分にメダルを狙える位置にいるといえるでしょう。
決戦の舞台
本番はどのような場所で戦いが繰り広げられるのでしょうか。
会場の情報についても、簡単に紹介します。
大井ホッケー競技場
決戦の舞台となるのは、現在建設中の大井ホッケー競技場。
詳細は、以下の通りです。
大井ふ頭中央海浜公園に新しく整備される施設です。
大会後は、ホッケー競技に加え、フットサルなどにも使える多目的グラウンドとして活用される施設になると見込まれています。都内有数の多目的人工芝競技場として、ホッケーその他の競技の拠点となる予定です。https://tokyo2020.org/jp/games/venue/oi-hockey-stadium/
最寄り駅は大井競馬場前と流通センターで、都心からも空港からもアクセスのいい場所となっています。
完成すれば都内の日本ホッケー協会公認グラウンドは4箇所目となります。
将来ここから新たなオリンピック選手が生まれることでしょう。
女子日本代表さくらジャパン注目選手
「さくらジャパン」の愛称で親しまれているホッケー女子日本代表。
どのような選手がいるのか、さっそく見ていきましょう。
永井葉月(MF)
2018/10/14 日光市ホッケー場
ソニーHC BRAVIA Ladies
永井葉月選手 pic.twitter.com/CO5UV73HgO— N&P2002。 (@TNP2002) October 18, 2018
永井葉月選手はチームの司令塔であるミッドフィルダーです。