2020年の東京オリンピックから正式種目としてスポーツクライミングが加わりました。ボルダリングは3種類あるスポーツクライミングのうちの1種目で、若い世代を中心に人気が高まっているスポーツです。
そしてこのボルダリングで活躍を続け注目されているクライマーが野口啓代選手です。
そこで今回はボルダリングに必要な常人の倍の握力を手に入れるトレーニング方法を野口啓代選手の筋肉画像と一緒に紹介します。
ボルダリングに必要な背筋や腕・肩の筋肉に注目したトレーニング方法も解説していきます。
ボルダリングの野口啓代選手
ボルダリングの大会で勢いのある活躍を続ける野口啓代選手ですが、その筋肉美には目を見張るものがあります。
身長165cm・体重49kg・体脂肪12%という引き締まった身体を維持するためにどのようなトレーニングを行っているのでしょうか。
野口啓代選手のトレーニング方法
https://www.instagram.com/p/BrP0UH3g3Aj/
野口啓代選手は父親が経営する牧場の牛舎を改造した広大なトレーニングルームで、ほぼ毎日のようにトレーニングを行っているそうです。
野口啓代選手はトレーニングの前にストレッチを入念に行うことから始めます。その後クライミングトレーニングを3〜4時間行い、1時間の筋トレに励みます。
筋トレは懸垂・腹筋・背筋・腕立てを中心にキャンパシングトレーニングも行います。 懸垂ではそれぞれの足に1.5kgの重りをつけ広背筋を追い込んでいきます。
そして最後に約30分のジョギングで終了します。
野口啓代選手の父親はトレーニングメニューを作成したりクライミングトレーニングのビデオを撮ったりして、娘のトレーニングに協力しているそうです。
野口啓代選手の握力
https://t.co/l8R0IGHIr3 2020年 #東京五輪 の新競技に加わった #スポーツクライミング の種目の一つ、#ボルダリング のワールドカップ第5戦の女子決勝がありました。女子決勝進出6人のうち日本勢3人が残りました。今季W杯ランキング2位の #野口啓代 が制しました。(恵)#八王子 pic.twitter.com/Dk7xB3FTka
— 朝日新聞 映像報道部 (@asahi_photo) June 3, 2018
ボルダリングで必要とされる握力ですが、野口啓代選手の握力は55kgもあります。
一般の成人女性の平均握力は超えているだろうと想像できますが、20代男性の平均握力が50kg弱なので野口啓代選手の握力の強さが分かります。
20代〜30代の成人女性の平均握力は約28kgなので、野口啓代選手の55kgという握力はまさに一般成人女性の倍ということになります。
握力を鍛えるトレーニング方法
ボルダリングといえば握力をイメージする人が多いのではないでしょうか。さまざまな形状のホールドを握って壁を移動するため、握力はボルダリングに欠かせない要素となります。
握力は大きく分けて3種類
スポーツクライミングのW杯ボルダリング第5戦が、東京都八王子市のエスフォルタアリーナ八王子で行われ、女子は野口啓代が第3戦からの3連勝を果たしました。写真特集はこちら→https://t.co/m2kTETJFeZ#ボルダリング #野口啓代 #八王子市 #W杯 pic.twitter.com/sXF6Og2Nav
— 毎日新聞写真部 (@mainichiphoto) June 3, 2018
ボルダリングには握力が必要とされていますが、単に握力といっても以下のような3種類のタイプがあります。
- 保持力 … 指を第二関節で曲げた状態でモノを掴み保持する力
- ピンチ力 … 手がほぼ開いた状態でモノを保持する力
- クラッシュ力 … モノを握ってつぶす力
ボルダリングでは「保持力」と「ピンチ力」が重要なので、これらの握力を鍛えることが大切です。モノを握って潰す力を示す「クラッシュ力」はボルダリングではあまりこだわる必要はありません。
どこでも簡単にできるグーパー運動
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自宅や通勤途中など気付いたらどこでも手軽に握力を鍛えられるトレーニングが「グーパー運動」です。手を閉じて開くという簡単な動作ですが、繰り返し行うことで握力アップにつながります。
手を閉じる時にギュッと拳を握り、勢いよく手を開くことを意識して繰り返すと効果的です。閉じる動作と開く動作を各100回ずつ行いましょう。
ハンドグリップを使ったトレーニング方法
握力アップの目的で一般的に使われるアイテムがハンドグリップです。
シンプルな動きで握力を鍛えることができるので、強度調節が可能なハンドグリップでレベルを上げながらアプローチしてみましょう。
- ハンドグリップを握りやすい位置で固定する
- できるだけ速い動きで握る動作を繰り返す
- 1セットを30回とし毎日3セット行う
握力計を使ったトレーニング方法
握力計を活用したトレーニングは自分の握力をベースに行う方法なので握力を効率的に鍛えることができます。
- 握力計で握力を測りマックスの握力を把握しておく
- マックス値の60%程度の目盛りまで握って離す(マックスが50kgであれば30kgの目盛りまで握る)
- ウォーミングアップとして10回ほど繰り返す
- マックス値の70%の目盛りまで10〜13回繰り返して握る(マックスが50kgなら35kgまで)
- マックス値の80%の目盛りまで7〜10回行う(マックスが50kgなら40kgまで)
- マックス値の90%の目盛りまで3〜6回行う(マックスが50kgなら45kgまで)
- 最後にマックス値まで全力で1〜2回握る
小指のトレーニング方法
小指はホールドの保持において非常に重要な役割を持っています。握力計に小指をかけずに測ると握力が大幅に減少することから、小指がいかに保持力に関わるのかが分かります。
- 小指だけ曲げることを意識する
- 薬指も曲がってしまう場合は別の手で薬指を押さえ小指だけを曲げる
- 小指を曲げた場所にマメのような小さいモノを置いて押す動作をするとより効果的
- 1セット10回を3セット
- 目安として1ヶ月ほど継続すると小指の力がアップする
ボルダリングに必要な背筋を鍛える筋トレ
https://www.instagram.com/p/BwTECX2grYj/
ボルダリングにおいて背筋は最も鍛えておかなければならない部位です。背中の筋力が弱いと身体を持ち上げたり引っ張ったりする力が生まれません。
野口啓代選手の背中はたくましく鍛えられた逆三角形です。
懸垂:広背筋
ボルダリング歴が長いクライマーの背中は広背筋を徹底的に鍛えているため逆三角形になっています。
広背筋は身体を引き上げたり片手をホールドしたまま次の動作に移ったりする動作をサポートする筋肉です。また懸垂は肩周りの筋肉や上腕三頭筋にも効果的です。
- 小指に力をかけてバーを握る
- 手の幅は肩幅より拳ひとつ分広い位置に合わせる
- バーを握ったら肩を外旋させ肩甲骨を下げて胸を張った状態にする
- 肘を腰に近づけるイメージで身体を引き上げる
- 胸を張ったまま反動を使わずに垂直に身体の上げ下げを行う
バックエクステンション:脊柱起立筋
背骨を支えブレない身体をキープする筋肉が脊柱起立筋です。脊柱起立筋を鍛えると横への動きに強くなりスムーズな移動が行えるようになります。