炭酸マグネシウムはタンマという愛称で知られる滑り止めですが、正しく使用出来ているでしょうか。
どんなトレーニングをするかで、使用する炭酸マグネシウムの形状も変わってきます。
なぜ滑り止めとして使用されるのかという基本知識を学び、正しい使用方法を確認していきましょう。
また炭酸マグネシウムを使用したトレーニング方法を徹底解説していきます。
なんとなく滑り止めを使っていた人や、これから滑り止めを使ったトレーニングをしたいという人は必見です。
炭酸マグネシウムを上手く使いこなしワンランク上のトレーニングを目指していきましょう。
滑り止めとして使用されるタンマ
炭酸マグネシウムは「タンマ」という名で広く知られています。
まず、初めに滑り止めとしての優れた性質を確認しておきましょう。
炭酸マグネシウムの性質
様々なスポーツシーンで活躍している炭酸マグネシウムですが、下記の性質を持っています。
- 白色粉末
- 味がしない
- 匂いがしない
- 水に溶けない
- 吸水性がある
一見するとなぜ滑り止め効果があるのか疑問です。
しかし水に溶けず吸収性があることから考察すると、手の汗を吸収することで滑りにくくしているのでしょう。
グリップを必要とするトレーニングや競技では手の汗は天敵といえます。
炭酸マグネシウムは、そんな汗を消すことで滑りを防止してくれるのです。
便秘薬にも使用されている
炭酸マグネシウム自体は便秘薬としても使用されています。
便秘薬として使用されるのも、腸内の水分を吸収し便を柔らかくするという性質を利用しているからです。
とはいえ、肝臓や心臓に疾患がある人や普段からお腹が弱い人、そして高マグネシウム血症の人は注意が必要です。
更に滑り止めとして製品化される際に、様々なものが加えられている場合があります。
ジムやトレーニングスペーズでは、出来るだけ吸い込まないようにしましょう。
野球のロジンバッグにも使用されている
滑り止めとして使用される炭酸マグネシウムですが、野球で使用されるロジンバッグの中にも使用されています。
ロジン(松脂)に炭酸マグネシウムをまぜ、石油樹脂を混ぜたものがロジンバッグです。
クライミングではチョーク
クライミングでは、腰にぶら下げたチョークバッグが必需品ともいえます。
呼び方は違いますが、こちらも炭酸マグネシウムを使用した滑り止めです。
クライマーは手の汗を抑えグリップ力を上げる為に使用していますが、他者へのマナーとしても使用しています。
他の人も使用するホールドが、汗でベタベタの状態になっては気持ちが悪いものです。
自分が滑らない為、そして他者に迷惑をかけない為にも炭酸マグネシウム入りのチョークは必需品となっています。
なぜ滑り止め効果があるのか
炭酸マグネシウム自体が滑らない性質というわけではありません。
では、なぜ滑り止めとして使用されているのでしょう。
炭酸マグネシウムは、あくまでも汗を吸収する役目です。
人は手の平にも多くの汗腺を持っており、当然のことながら運動すると手にも汗をかきます。
その汗はグリップ力を鈍らせ、時にはスリップさせてしまうでしょう。
炭酸マグネシウムを使用することで、手にかく汗を吸収し滑りにくくしているという仕組みです。
用途別の選び方・種類
炭酸マグネシウムを使用する際は、使用場所や用途に合ったものを選ぶようにしましょう。
粉末状のもの
一般的に知られているのは粉末タイプではないでしょうか。
手に付けてすぐに使用出来るので即効性があります。
その一方で粉であるがゆえに飛び散りやすく、公共の場では使用を禁止している場所も多くあるようです。
自宅でのトレーニングなどに向いている滑り止めといえそうです。
固形状のもの
固形状のものは持ち運びを頻繁に行うという人向けの滑り止めとなります。
固形状になった炭酸マグネシウムを砕いて粉にして使用するので、基本的には粉末状のものと変わりません。
手でこするように使用することも出来るので、付きがいいともいわれ好んで使用する人も多いようです。
クライマーなどが好んで使用する形状でもあります。
液体状のもの
液体状のものは、粉末状の滑り止めを使用する際の下地としても使用されるものです。
炭酸マグネシウムにエタノールを入れ溶かし液状にしてあります。
馴染みやすく、アルコール成分がプラスの効果を発揮し手の汗を飛ばしてくれるので愛称者も多いようです。
また粉状ではないので飛び散る心配もなく室内での使用に向いていますが、デメリットとして手が荒れやすいことがあげられます。
肌の弱い人は注意して使用するようにしましょう。
室内で使用出来るボールタイプ
ボールタイプの炭酸マグネシウムは、多くの施設で室内利用許可が出ている滑り止めです。
粉末状のものをものを袋に包み込んだ形状で、粉が飛び散らない工夫がされています。