サプリメントの広告などを見ていると、さまざまな表現でその効能をアピールしています。
なんとなく良さそうだとは思っても、実際のところ何がすごいのかよく分からないこともありますよね。
今回は、すっかりメジャーなワードとなった「ペプチド」について。
アミノ酸やタンパク質とは何が違うのか、その構造や体内への吸収過程などの基礎知識を、なるべく分かりやすく解説したいと思います。
3者の違いとは?
分子レベルでは同じ
ペプチドとアミノ酸、そしてタンパク質と、まったく別々のものと考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、これらはもともと同じ形、正確に言えば、同じ分子から構成される成分なのです。
では、なぜそれぞれ区別されるのか。
まずは、タンパク質とアミノ酸の関係性についてお話します。
タンパク質とは
タンパク質とは、炭水化物(糖質)、脂質と並ぶ三大栄養素のひとつで、人間が生きていく上で必要なエネルギー源です。
主に体をつくる役割があり、筋肉や皮膚、髪の毛など、あらゆるパーツの形成に深く関与しています。
タンパク質は一般的に、食べ物から摂取します。
肉や魚、大豆や乳製品など、普段から食べている食品に多く含まれています。
アミノ酸とは
アミノ酸もまた、人間が生きていく上で必要な働きをしてくれる成分です。
普段意識してアミノ酸を摂取していないかもしれませんが、まったく問題ありません。
なぜなら、必要なアミノ酸はタンパク質として摂取しているからです。
どういうことかと言えば、タンパク質は20種類のアミノ酸から構成される成分なのです。
タンパク質が体内で分解されアミノ酸となり、それが体内のさまざまなところで活躍しています。
例えば筋肉中では、バリン、ロイシン、イソロイシンの3つのアミノ酸が中心となって、修復や形成を行っています。
タンパク質を構成するアミノ酸のうち、体内で合成できるものを非必須アミノ酸、体内で合成できないものを必須アミノ酸といいます。
必須アミノ酸は食品やサプリメントの形で、必要量を摂取しなければいけません。
また、タンパク質を構成する20種類に入らないアミノ酸も存在します。
それらは必ず摂取すべきものではありませんが、一部にはその効果が注目されているものもあります。
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ペプチドとは
アミノ酸の結合体
タンパク質とアミノ酸の関係はお分かりいただけたでしょうか。
では、ここにペプチドがどう絡んでくるのか。
ペプチドとは、2つ以上のアミノ酸が結合した成分を指します。
同じアミノ酸同士が結合することもあれば、違うアミノ酸が結合することもあります。