なぜ筋肉痛は起きるのか?回復方法を知る前に原因を知る!
原因を知って予防策を考えておく
激しい運動などを行なう際、筋肉痛になる前に予防策を知っておくことはとても重要です。例えば、準備運動・運動後のケア・運動前後の栄養摂取などが予防策としてあてはまります。
それぞれ普段の生活の中で補えるものもあり、ちょっとした心構えで行なえるものもあります。筋肉痛は運動の強度や頻度・運動経験の有無などによって発生の確率が異なってきますが、上記の予防策3つを意識しておくことは重要な要素だといえます。
そもそも筋肉痛はどのようなメカニズムなのか?
筋肉痛のメカニズムは、実はまだ完全に解明されていません。現段階では、激しい運動を行なったときにたまる乳酸・筋繊維を傷つけた際に発生する炎症・痛みセンサーが異常に興奮する、などが原因として考えられており、さまざまな研究が進められています。
中でも、筋繊維を傷つけた際に発生する炎症説が最も有力な原因の1つとして一般的に認識されているようです。
筋繊維の損傷が起こると、その傷を治癒しようとしてリンパ液・白血球が傷の周りに寄り集まってきます。炎症の発生です。患部を触れば熱を感じ、赤みが見え、状況によっては腫れることさえあります。
このような状態にまでなると、体の中にプロスタグランジンと呼ばれる物質が生成され、痛みの伝達作用が起こります。筋肉痛と呼ばれる痛みが発生するまでの流れです。
筋肉痛の回復と予防に効果のある栄養と食事
タンパク質を多めに摂取する
タンパク質は体をつくる上でとても重要な栄養素の1つです。タンパク質が不足してしまうと、日常生活や運動の際にケガが起こりやすく、ケガをした部分や筋肉痛の回復が遅れてしまいます。
コラーゲンという物質を生み出す上で、タンパク質は必要不可欠です。コラーゲンが不足すれば、靭帯や軟骨など関節の保護や円滑な動きに深い関係のある物質がうまく作り出されません。
そのような状態になると筋繊維が傷つきやすくなってしまい、筋肉痛にまでつながってしまいます。その上筋繊維の回復も遅れてしまいがちです。
鶏肉や豚肉・牛肉・卵・ツナ・プロテインなどの食品とビタミンCを摂取すればコラーゲンが作られやすくなり、筋肉痛の回復や予防に役立ちます。摂取量は、体重1kgに対し1~1.5g/日が一般的な目安です。
ビタミンB群を多めに摂取する
ビタミンB群が不足してしまうと、増加した乳酸を取り除くことができにくくなり、疲労感が抜けなくなってしまいます。さらに糖質をエネルギーに変換する作用も起きにくくなり、倦怠感が発生します。
乳酸が原因で筋肉痛が発生するという説を有力視する見方は少ないですが、日常生活や運動時の体を守るにはビタミンB群の摂取は必須事項です。ビタミンB群は体外へ排出されやすく不足しやすいので、こまめに補給しなければいけません。