元気の源というイメージが定着している亜鉛。
亜鉛は不足しがちと聞くことも多く、意識して摂取している方も多いのではないでしょうか。
亜鉛とはどんな成分なのか、そしてどんな効果があるのか。
亜鉛サプリの摂取方法を含めて解説します。
亜鉛とは
必須ミネラルの一つ
亜鉛は元素記号Znで表される元素です。
人間が生きていく上で必要なミネラル(無機質)と言われています。
人体にも一定の割合で含まれますが、そのすべては食品由来ですので、欠かさず摂取する必要があります。
特に骨に多く含まれ、眼球や肝臓、筋肉などの組織にも多く存在します。
食品中から摂取する場合にはまず心配はありませんが、高濃度の亜鉛を吸うと、痙攣などの症状を発することがあります。
亜鉛が多く含まれる食品
亜鉛は牡蠣(カキ)に多く含まれています。
それ以外にも、肉や魚、大豆などタンパク質を多く含む食品に多く含まれる傾向にあります。
水に溶けやすい性質がありますので、短時間で加熱するか、スープごといただける調理法で食べると、ロスが少なくなります。
現代人は亜鉛不足!その理由は
加工食品が亜鉛不足を招く
亜鉛は、現代人にとって不足しがちな栄養素の一つです。
その原因として挙げられるのが加工食品です。
加工食品によく含まれている「リン酸塩」は、食品の形をキープしたり食感を良くしたりすることを目的として配合されています。
安全な添加物ではありますが、亜鉛の吸収を妨げてしまいます。
身近な食品も亜鉛の大敵?
また、穀物や豆類に多く含まれるフィチン酸、緑黄色野菜に含まれることが多いシュウ酸など、亜鉛の吸収を妨げる食品はたくさん存在します。
これらすべてを避けることは現実的ではありませんし、他の栄養素を摂取する機会を奪ってしまうことになります。
肉や魚をしっかり食べることで亜鉛を補うことができますので、積極的に摂取すると良いでしょう。
成長に不可欠な役割を果たす亜鉛
亜鉛は体内において、酵素の働きに重要な役割を果たします。
酵素の働きは多岐に渡りますが、細胞分裂に関与している点は必ず知っておきたいところ。
亜鉛を必須成分とする酵素の働きによって細胞が分裂し、体の成長を促します。
成長期に亜鉛が不足すると、発育が遅れることになります。
この働きが大切なのは、子どもだけではありません。
全身の細胞は常に生まれ変わっていますから、この働きが活発であることで、筋肉を形成したり、肌のターンオーバーを促したりします。
亜鉛不足で味覚障害に
食事といえば重要な栄養補給手段ですが、それだけではありません。
味を楽しんで満足感を得るのも、食事の大切な役割と言えるでしょう。
人間は、舌にある味蕾という器官で味を感じ取っています。
味蕾の細胞はごく短時間で入れ替わっています。
つまり細胞分裂が発生しているわけですから、先ほど紹介した通り亜鉛が関わっているのです。