グリシン

グリシンの睡眠効果と副作用など基礎知識について

 

タンパク質は20種類のアミノ酸からできています。
それぞれのアミノ酸は、体内ではさまざまな働きをして生物の活動を支えています。

今回は、人間にとって最も大切な活動の1つである睡眠に大きな影響を及ぼす「グリシン」について解説します。

グリシンとは

非必須アミノ酸の1つ

グリシンは、タンパク質を構成する20種類のアミノ酸の1つです。
タンパク質を構成するアミノ酸の中では、もっとも単純な構造でできています。
体内で合成される非必須アミノ酸のため、一般的には食品やサプリメントなどから特別に摂取する必要はありません。

【関連記事】必須アミノ酸と非必須アミノ酸の違いを理解して効果的に摂取しよう!

コラーゲンとの深い関係

グリシン自体はあまり馴染みのない成分かもしれません。
しかし、意識して摂取している女性も多い「コラーゲン」を主に構成している成分なのです。

美肌に効果のある成分として一般で語られているコラーゲン。
そもそも、コラーゲン自体がタンパク質であることを知らない人も多いのではないでしょうか。

なお、コラーゲンの美肌効果に関しては懐疑的な見解も多く存在しますので、その点は留意してください。

グリシンが多く含まれる食品

コラーゲンの主成分ということもあり、グリシンはコラーゲンが多いとされる食品に多く含まれています。
圧倒的に多いのが、豚肉のゼラチン成分。
それ以外では、豚の軟骨や大豆、エビやカニなどにも多く含まれています。

グリシンは睡眠改善の効果あり

日本発の発見

グリシンというアミノ酸自体は、すでに1800年代には発見されていました。
しかし、単独で摂取した場合の重要な効果について判明したのはごく最近のことです。
2002年、日本の企業の研究によって、グリシンを摂取することで睡眠の改善に効果があることが判明したのです。

睡眠の質が上がる

まず効果があったのは、寝付きが良くなったこと。
そして、睡眠の質も改善しました。
具体的に言うと、レム睡眠とノンレム睡眠のリズムが安定することで、途中で眠りが途切れてしまったり、早起きしすぎてしまったりすることが減ったのです。

集中力の向上にも効果?

ストレス軽減の結果も

睡眠家以前の効果のほか、集中力の向上に効果があるのではないかと注目されています。
同じ研究において、グリシンの摂取が集中力の向上やストレスの軽減につながったとの結果も出ています。

睡眠の改善が影響か

ただしこれは、グリシン自体が集中力を向上させる効果があると言い切れるものではありません。
グリシンの摂取により睡眠の質が改善したことで、日中の活動に対する意欲やエネルギーが高まっていると考えることもできます。

「人生の3分の1は布団の中」と言われますが、適切な睡眠が人生に活力をもたらすことを、忙しい現代人こそ今一度認識すべきなのかもしれません。
その意味で、グリシンの及ぼす睡眠改善効果は、注目しておく必要があるでしょう。
就寝中の女性

グリシンの気になる副作用

体調を崩すケースも報告

グリシンを摂取した場合、まれに嘔吐や不快感のような症状が出ることもあります。
グリシンを1日9gを7日間摂取する実験において、一部被験者に軟便や腹痛の症状が出たことも確認されています。
なお、いずれも摂取終了後には症状がなくなっています。

体質によっては合わないことも

通常摂取する場合において深刻な症状をもたらす事例は確認されていませんが、体質によってはこのようにグリシンが健康被害をもたらすこともあります。
摂取の際には用法用量を守り、異変を感じたらすぐに摂取を中断しましょう。
グリシンの合わない人が睡眠改善を図る場合、医者に相談するようにしましょう。

グリシンの摂取方法

ほかの成分と取ることも多い

グリシンはその効果から、「睡眠サポートサプリメント」のような形で販売されていることがほとんどです。
その場合、各社がそれぞれ工夫して成分の配合を変えています。

     
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