人間の体内では、さまざまなアミノ酸が活躍しています。
不足することで深刻な影響を及ぼすものもありますので、それぞれの役割を理解しておくことは大切です。
そんなアミノ酸のうち、今回は「メチオニン」について紹介します。
基礎知識や効果、摂取時の注意などをまとめましたので、参考にしてください。
メチオニンとは
必須アミノ酸のひとつ
メチオニンはアミノ酸の一種です。
タンパク質は人間の体をつくる成分としてよく知られていますが、そのタンパク質は20種類のアミノ酸から構成されています。
20種類のうち、体内で合成することができるアミノ酸を「非必須アミノ酸」、体内で十分な量を合成することができないアミノ酸を「必須アミノ酸」と言います。
メチオニンは必須アミノ酸ですから、食品やサプリメントから必要量を摂取しなくてはいけません。
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メチオニンの多い食品
食品中にメチオニンを多く含むのは、かつお節、イワシ、するめなどの魚介類です。
牛乳の主成分のひとつであるカゼインにも多く含まれています。
「カゼインプロテイン」を聞いたことのある方も多いでしょう。
システインに変身
メチオニンは、さまざまな反応を経て非必須アミノ酸のひとつである「システイン」になります。
成人においては必要量が体内で合成できるシステインですが、乳幼児においては必須アミノ酸となっています。
システインは、メラニンの生成を抑制し美肌を保つ効果があると言われ、化粧品などに配合されている例が多くなっています。
肝機能の維持に重要な役割
肝臓のお仕事
メチオニンは、肝臓での働きが注目されるアミノ酸です。
肝臓が何をしている臓器かと言われても、ピンと来ない人も多いかもしれませんね。
肝臓は人体で最も大きな臓器であり、大きく分けて3つの働きがあります。
1)アセトアルデヒドのような毒素や老廃物を分解して無毒化して排出する働き
2)胆汁を作り、脂肪の消化吸収を促す働き
3)食べ物やサプリメントから摂取した栄養素を代謝し、別の形に変えて体内で利用する働き
人間に体内に意味のない臓器はありませんが、肝臓もまた重要な役割を果たしている臓器のひとつです。