ただし、短時間とはいえ力を最大限に出す全力運動なのでHITTトレーニングよりもかなりハードに感じること、全力運動ができる環境でなければできないという難点もあります。
【関連記事】筋トレは1時間以内が効果的?おすすめ有酸素運動とトレーニング方法、食事メニュー
インターバルトレーニングの効果とは?
インターバルトレーニングの効果はさまざまな研究で立証されていますが、以下の大きな効果が期待できます。
体力が向上する
1分間にどれだけの酸素を体内に取り込めるのかを示した値である最大酸素摂取量(VO2max)が効率的に上昇します。数値が高いほど体内でエネルギーを作り出す値が高くなるので、持久系競技のパフォーマンスがアップすると同時に体力向上が期待されます。
心肺機能が強化される
肺で効率よく酸素を摂取し、それを全身に送り出す心臓のポンプ機能が上昇するので、心肺機能がUPする効果があります。
筋肉が強化される
無酸素運動の後に有酸素運動を行うことで、筋肉強化が期待できるインターバルトレーニング。さらに、無酸素運動と有酸素運動の間に休憩を挟むことにより通常筋肉の分離が上昇してしまう「カタボリック」を防いでくれます。
体脂肪が減る
強度の強い無酸素運動と強度の弱い有酸素運動を繰り返すことにより、普通の有酸素運動よりも大幅に脂肪燃焼効果がアップします。つまり、エネルギー消費量が大幅に増えることにより体脂肪の減少が期待できます。
メンタルが強くなる
体にかかる負担が大きく、苦しいトレーニングの一つでもあるインターバルトレーニングは、そのハードさからトレーニングをクリアした後の充実感や多達成感は絶大。メンタルの強化も期待できます。
スピードが出せるようになる
無酸素運動を繰り返すので、ランニングでスピードを出すために欠かせない強い速筋を作ることができます。長距離だけでなく、短距離走などの速筋が必要な方にも効率の良いトレーニング方法です。
インターバルトレーニングの正しいやり方と注意点
インターバルトレーニングは、やり方を間違うと効果が半減してしまいます。正しいトレーニング方法と注意点をチェックしていきましょう。
準備体操とクールダウンはしっかりと行う
走行重視のトレーニングは、特に体に高い負担がかかります。体が温まらないうちに開始してしまうとケガを引き起こす原因になるので、必ずトレーニング前は5分~10分をかけてゆっくりと体温を上げる準備体操をしましょう。また、トレーニング後のクールダウンも忘れずに行いましょう。
心拍数を目安にペース配分
インターバルトレーニングでは、心拍数を把握することが最も大切だといわれています。速いスピードの時は170〜180拍、ジョグ・ランニングと呼ばれるゆっくりしたペースの際は120〜130拍を目安に走るように注意しましょう。
もし、心拍数が180拍を超えてしまうときはペースを落とし、その後の休息時(緩走期)はある程度心拍数が落ち着つかせ、その後スピード走に切り替えましょう。必ず心拍数をベースにバランスをとったペース配分をすることが大切です。
トレーニング中は完全な休息を取らない
高強度のつらい運動と、疲労を回復させることが出来る程度の運動や休憩を組み合わせるスタイルは、すべてのインターバルトレーニングに共通しています。
割合としては「運動:休憩(低強度の運動)=2:1」の比率が良いとされています。ただし、あくまでも目安であるのでこの比率にこだわる必要はなく、高強度の運動の後、残りの時間を休息に当てるという方法でも効果はあります。
ただし「休憩」と呼ばれている時間でも完璧な休息はとらないこと。あくまでもメリハリのあるトレーニングの中の緩やかな時間と認識するとよいでしょう。
アプリケーションを上手に活用する
トレーニングのやり方は、種類によっても異なりますがスマートフォンのアプリやタイマーを使うと便利です。効果的なトレーニングが行えると同時に記録も簡単にできるのでおすすめです。
【関連記事】足の筋肉痛の治し方!運動後の痛みの原因・効果的な回復方法を紹介!
インターバルトレーニングの効果的なメニューの作り方
ここでは効果的なインターバルトレーニングのメニュー作りの基本をご紹介します。
エクササイズ種目を選ぶ
多様な種目のエクササイズがありますが、1回やっただけでは結果がでません。大切なのは継続してトレーニングをすることです。そのため、比較的わかりやすい動作のエクササイズを選ぶようにするとよいでしょう。興味のあるエクササイズを試してから継続できるエクササイズを選ぶというのも一つの方法です。
時間を決める
慣れて来たら時間を増やしてトレーニングの強度を変えるとさらに効果がでるといわれています。例えば最初は30秒から始め、慣れてきたら45秒・60秒と増やすようにして、休憩時間を徐々に減らすようにするのが効果的な方法です。
距離を考える
メニューを構成するときに考慮すべき要因の一つでもあるのが距離。全力疾走する距離を徐々に伸ばしていくと効果的なトレーニングが行えます。ただし、走る距離が短い場合は心拍数を少しずつ上げるようにするとよいでしょう。
速度にも注意
メニュー作りには速度も重要な要素になります。特にアップダウンが激しいコースを走るファルトレクトレーニングでは、走る場所にあわせて速度を変化させるようにメニューを作ることが重要なポイントです。
ウェイトを変えていく
ウェイトを使って変化を加えるのも効果的です。例えば、ウェイトベストを着用してスプリントインターバルトレーニングを行うことによりさらに高負荷の運動に代わります。ただし、目的によっても利用の仕方が変わるので自分のゴールに合った使い方をしましょう。
順応期間や回復期間を含んだトレーニングプランを作る
高負荷がかかるハードなメニューを継続して行わないと効果が得られません。そのため、体が順応するまで焦らずにゆっくりと時間をかけて、疲労からの回復期間をしっかりと把握して体に負担がかからないトレーニング計画を立てましょう。
まとめ
ランニングトレーニングのイメージが強いインターバルトレーニングですが、最近は健康維持や理想の体を目指してダイエット中の方にも家やオフィスで気軽にできる方法もたくさん紹介されています。
自分の目的に適したトレーニングを継続的に行って、早く効率的に目標達成ができるようにトレーニングに励んでください。