ヨガにはさまざまな種類があり、私たちが見慣れている床の上でポーズをとるハタヨガや運動量の多いアシュタンガヨガ、同じく運動量が多く現代風にアンレジされているパワーヨガなどがあります。エアリアルヨガもそのうちの一つです。
ここではエアリアルヨガのポーズの種類や効果を徹底的に解説していきます。身体が硬い人にもおすすめなので、その理由もしっかりお話していきます。
エアリアルヨガとは
エアリアルヨガの効果やおすすめの理由を話す前に、今回紹介するヨガのことを知っておくと話も掴みやすいはずです。まずはエアリアルヨガについて解説していきます。
エアリアルヨガとは
エアリアルヨガとは、天井から吊り下げた布(ハンモック)を使って空中で行うヨガのことです。布に身体を預けてぶら下がったり逆さまになるなどしていろいろなポーズをとり、関節や筋肉をほぐします。重力の影響でやりにくかったポーズもとりやすいと好評で、とくに女性から注目を集めています。
エアリアルヨガの歴史
エアリアルヨガが生まれたのは1991年のアメリカ・ニューヨーク。考案したのはブロードウェイ・ダンサーとして活躍し、体操選手として世界大会で4位という成績を持っているクリストファー・ハリソン氏です。
ハンモックを使ったフィットネス『アンティグラビティフィットネス』がエアリアルヨガの始まりでした。エアリアルヨガには身体づくりであるフィットネスと、ダンスといったパフォーマンスの要素も含まれていて、楽しみながら身体を鍛えることができさまざまな効果が期待できます。
どんな人におすすめ?
今までヨガをやったことがない人やちょっとだけかじったぐらいという人におすすめです。ヨガは自分の身体一つでポーズをとるイメージが強いですが、慣れない人がすると身体に負担が掛かったり頑張って伸ばし過ぎて身体を痛めてしまうこともあります。
エアリアルヨガなら布を使ってポーズをとるので身体への負担が軽減され、難しそうに見えるポーズも意外と簡単にできてしまいます。同じ理由でいえば、ヨガのポーズがうまくとれない人や普通のヨガが飽きたという人にもおすすめ。とても新鮮な気持ちでエアリアルヨガを楽しめるはずです。
「私は身体が硬いからヨガなんて無理」と思っている人もいるかもしれませんが、実は身体の硬い人にこそチャレンジしてほしいのがエアリアルヨガなのです。次の項目で詳しく解説していきましょう。
身体が硬い人におすすめする理由
身体が硬い=ヨガのポーズは難しいと思い込んでいませんか?自分の力だけでポーズをとろうとすると難しいですが、重力を利用すると意外にポーズをとることができるんです。ここからはエアリアルヨガを身体が硬い人におすすめする理由をお話していきます。
浮いているからこそポーズがしやすい
エアリアルヨガは布を使って空中で行うヨガなので、床に足を付けてバランスをとる必要がなくふらついて隣の人にぶつかりそうになるといったこともありません。
また、床に足がついた状態ではやりにくいポーズも空中だとそれほど難しくなく、身体の硬い人でも行えるのでヨガの楽しさを体感できます。
布に身体を預けられるから負担を軽減できる
上記でも少し触れていますが、布に身体を預けてさまざまなポーズをとるので身体を支える負担が減ります。例えるなら、ヨガのポーズをとっている間ずっと介助の手が付き添ってくれているような感じです。
「ハンモック壊れたりしない…⁉」と考える人がいるかもしれませんが、スタジオによって違いはあるものの耐荷重が300㎏のものや400㎏以上でも大丈夫というハンモックを使用している所もあります。
重力を活用するから身体がしっかり伸びる!
身体が硬い人は身体を伸ばすことが苦手です。無理に伸ばすと筋を痛めたりもするので、ある程度のところで「もうダメだ!」と止めてしまうのも当然ですよね。
エアリアルヨガは重力を使って身体を伸ばすので身体が硬い人でも自然と気持ちよく伸ばすことが出来ます。
エアリアルヨガのポーズの種類
エアリアルヨガについてやどんな人におすすめなのかをお話したところで、次はどんなポーズがあるのかを紹介していきます。たくさんのポーズがありますが、ここでは4つ解説します。
ウンブ
『ウンブ』とは日本語で子宮という意味を持っていて、布で全身をすっぽりと包み、意識を体の内に集中させる瞑想のポーズになります。
- 布に腰をかけて中に入ったら脚を開きます。
- つま先まで布を伸ばし、膝を軽く曲げてハンモックの中に座ります。
- その状態で目を閉じ、身体の内側に意識を向けてリラックスします。
スパイダーマン
エアリアルヨガのポーズの中でよく知られているのがこのスパイダーマンです。逆さまになるポーズで、普段の生活で背骨にかかっている圧力を解放し、血流促進や消化器系のリフレッシュ、腰痛改善の効果などが期待できます。
- ブランコの要領で布に座り、布の両端をしっかりと握ります。
- 脚を広げてそのまま後ろへ傾き、ぐるりと逆さまになります。
- 布から両手を離し、床の上に置きます。
ウィッシュボーン
スパイダーマンのポーズからさらに進んだポーズがウィッシュボーン。上体を起こして行うストレッチのポーズで、肩甲骨から首の後ろをしっかりと伸ばすことができます。重力で下がっていた内臓が元の位置に戻り、内臓器官のリフレッシュやデトックス・アンチエイジング・便通の改善効果も期待できます。
- スパイダーマンのポーズから両手を床につけます。
- 背中を伸ばすように腕を前に伸ばし、上半身を起こします。