健康維持や運動不足を解消するために「ランニング」や「ジョギング」を行う人が増加しています。ランニングとジョギングはどちらも走ることに違いはありませんがこの2つには定義や効果に違いがあります。
運動して汗を流す有酸素運動はダイエットに取り入れることも多いですがランニングとジョギングではどちらが効果的なのでしょうか。
今回はランニングとジョギングの定義と効果の違いを解説しながらどちらがダイエットにおすすめなのかを検証していきます。
ランニングとジョギングの違い
ランニングはジョギングより速く走るイメージはありますが具体的にどのような違いがあるのでしょうか。
ランニングの定義
「走ること」をランニングというのでジョギングも広い意味ではランニングということになります。まず第一にランニングとジョギングの大きな違いは走る速さです。
ランニングはジョギングより走行速度が速く目安としては1kmを5分以内に走ることをいいます。個々の体重や運動レベルにもよりますが、一般的には1時間に10.7km以上走ればランニングとなります。心拍数は1分間140前後とされています。
さらにランニングとジョギングでは走り方のフォームも異なります。ランニングは速く走らなければならないので股関節の回転を活かすために膝をしっかり上げて走ります。基本的なフォームとしては膝を45度ほど上げる必要があります。
ランニングのフォームは太ももやお尻の筋肉が発達し肺活量もランニングのほうが大きくなります。
ランニングは身体への負担がある程度かかるのでレース参加や体力づくりのためのトレーニングが主な目的となります。
ジョギングの定義
ジョギングはランニングより軽くゆっくりした速度で走ることを指します。一般的には1km5分以上〜7分の速度で走ればジョギングとなりますが、自分のペースに合わせてあまり息が上がらない程度に長く走ることができる速度がよいとされています。
個人差はありますがランニングよりペースが遅いので心拍数は120〜130前後が目安となります。ジョギングはランニングのように膝を上げて走る必要はないので運動量や消費カロリーも低くなります。
ジョギングはランニングに比べると心拍数も低く息が上がらない程度に走るので緊張感がなくリラックスした気持ちで走ることができます。
主なジョギングの目的は準備運動やウォーミングアップを始め運動不足の解消やダイエットとなります。
ランニングとジョギングの違いを表で確認
ランニングとジョギングの主な違いを表で確認してみましょう。
ランニング | ジョギング | |
速度(1km) | 5分以内 | 5分以上〜7分 |
心拍数(1分間) | 140前後 | 120〜130前後 |
フォーム | 膝を45度以上上げる | 膝は上げない |
主な目的 | レース参加・トレーニング | 準備運動・運動不足解消 |
ランニングの効果
ランニングとジョギングを行うことによってそれぞれどのような効果が期待できるのでしょうか。初めにランニングによって期待できる効果を挙げていきます。
疲れにくい身体になる
ランニングは肺活量も多く身体にある程度の負荷がかかるのでランニングを継続すると心肺機能が向上します。
心臓と肺が強くなり心肺機能が活発に働くと酸素と血液の巡りがよくなるので疲れにくい身体をつくることができます。
ダイエットに効果的
ランニングはダイエットに効果的な有酸素運動の一つです。有酸素運動は筋トレのような無酸素運動より身体にかかる負荷が少なく効率的に脂肪を燃焼させることができます。
そのため継続的にランニングを行うことで脂肪が燃焼されダイエットに効果があるといえます。
ストレスを発散することができる
ランニングはジョギングより速く走るため息が上がり人と話をしながら走ることはできません。一定のリズムと速度を保ちながら集中してランニングを行うと精神安定に関わる「セロトニン」という神経伝達物質が増加します。
セロトニンが増えるとリラックスした気分を得ることができストレスを発散することが可能となります。
睡眠の質が上がる
セロトニン不足は精神的に安定しないため寝つきが悪くなったり夜中に目覚めてしまったりと質のよい睡眠をとることができなくなります。
セロトニンは睡眠ホルモンである「メラトニン」に転化するのでセロトニンの増加は質のよい睡眠につながります。またランニングを行うことで身体が適度に疲れるので深い眠りにつくことができます。
肌がきれいになる
ランニングを行うと血流がよくなり肌のくすみが改善されます。代謝も上がるので老廃物の排出が円滑に行われ肌トラブルが減少するため美肌効果も期待できます。
ジョギングの効果
ジョギングはランニングより速度が遅くマイペースで走ることができる運動です。ジョギングを続けると以下のような効果が期待できます。
ジョギングもダイエットに効果的
ランニングと同じくジョギングもダイエットに効果的な運動方法といえます。個々の運動レベルや体質にもよりますが、ジョギングは脂肪燃焼率が高く継続することで健康的なダイエットを行うことができます。
有酸素運動はある一定の時間続けて行うことが大事です。ジョギングはランニングより身体への負荷が低いので、長く走るためにも初心者や運動が苦手な人はジョギングから始めるとよいでしょう。
生活習慣病を予防することができる
運動不足やバランスの悪い食事、飲酒やストレスが原因で起こる生活習慣病には高血圧や脂質異常症、糖尿病などが挙げられます。ジョギングを始めることで運動不足だけでなく食生活の改善やストレス発散も行うことができます。
ジョギングはランニングのように速く走る必要がなくマイペースで行うことができます。そのため気軽に始めやすく悪い生活習慣を見直すために効果的な方法といえます。
免疫力が向上する
ジョギングのようにマイペースで走ることができる運動は免疫力も向上させてくれます。身体に負荷がかかりすぎる運動を継続すると免疫力を逆に下げてしまうので免疫力を上げるためにはジョギングが最も効果的だといえます。
免疫が向上するとウイルスや細菌に強くなるので病気になりにくく健康な身体を維持することができます。
ジョギングによるその他のメリット
ジョギングを続けるとランニングと同じ効果も期待できます。美肌効果・ストレス発散・質の高い睡眠はジョギングでも手に入れることが可能です。
またジョギングは記憶力や集中力、判断力や思考力などが関わる前頭葉の脳活動を高めてくれます。仕事や学校に行く前にジョギングを行うことでこれらの脳力が活性化され有意義な一日を過ごすことができるようになります。