猫背とは背中を丸め、首を前に突き出した姿勢のことを言います。
外見面でみっともない、恰好悪いというのが取り沙汰されがちですが、実は健康への悪影響の方が深刻です。腰痛や頭痛の原因になることはもちろん、時には大病の原因にすらなりうるのです。
ここでは猫背の外見面のデメリットと健康面への悪影響、そして改善方法や対策についてご紹介します。
ルックス面のデメリット
例えばルーズなスタイルが決まるようなファッションを好む場合、どこか不良性がある猫背が逆に恰好良いと思うこともあるかもしれません。
しかし背中が曲がり首を前に突き出している猫背は、一般的には滑稽にも映るだらしなさの象徴と言っても良いでしょう。
肩を竦めることで出てしまう暗い雰囲気は、覇気の無さ、不健康さを想起させ、対人関係で与える印象としてはマイナス要因にしかなりません。
デスクワークなどの長時間の座り仕事を行っている方に多く見られますので、現代では誰もが猫背予備軍と言えるかもしれません。
健康面でのデメリット
健康面での影響はより深刻です。
肩や首がこったり、頭痛に悩んだり、腰痛の原因となるといった想定内のトラブルならまだしも、内臓への影響すら考えなければなりません。
更には最も恐ろしい病気として、深刻な後遺症や死の危険性すらある脳梗塞についても心配です。
猫背と脳梗塞
猫背が習慣化してしまうと首への負担が慢性化し、酷いケースになると骨と骨の間にある椎間板が潰れ、首の動脈が圧迫され続けることになります。
そういったことから脳梗塞すら誘発する可能性が考えられます。
猫背で横隔膜の機能が衰える
猫背になることで顎が上がったままになってしまうと、深い呼吸が出来ない状態が続き、横隔膜がしっかり機能しなくなる可能性があります。
横隔膜神経は首から出ているため、横隔膜が正しく機能しないと首にかなりの負担が掛かってしまいます。
子どもだと起立性貧血や車酔いなどの症状が出ることもあります。
猫背の原因
やはりデスクワークなど座った姿勢を続けざるを得ない仕事は猫背の危険度が高まります。
また、スマホやタブレット端末も猫背で覗き込むことが多いため、これから更に猫背になる人が増加するのではと懸念されています。
実際若年層には、早い時期から脊柱後弯症の方が増えているとの調査報告もあるそうです。
※脊柱後弯症とは?
背骨の胸の部分、即ち胸椎のカーブが異常に大きい状態を指し、一般的にはいわゆる猫背のことです。
軽度では自覚症状がないこともありますが、背中に持続的な痛みが起こり、進行すると酷い腰痛や神経痛に悩まされます。